■たわごとですかーっ!!■



▼【ひったくりの理不尽さ】 03/06/29

日々、様々な場所で繰り返される犯罪。それは、軽度なもの、重度なものと色々である。
その中でも、ひったくりほど理不尽な行為はないのではないか。
それは、ほんの一瞬の出来事なのである。
見ず知らずの人間が近づいて来たと思ったら、いきなり持っていた物を奪って行ってしまうのだ。
あまりにも一瞬のことなので、あっけに取られたまま声も出せない。
せいぜい出せたとしても、「あっ」とか「うっ」程度なのではないか。
上級者でも、せいぜい「おいっ」程度が関の山だろう。
なんの上級者か知らないけど。
それほど、ひったくりと言う行為は許しがたい行為なのである。
それなら、防御するしかないだろう。自分の身は自分の手で守るしかないのだ。

そもそも、ひったくられる最大の原因はなんだろうか。ひったくられる側にも原因はあるのではないか。
「手に持っている」
荷物を手に持つのは確かに便利である。手に持つから手荷物なのだ。
そうなのか…
なにしろ、すぐに必要なものを取り出せるのである。手に持ちたくなるのも当然だろう。
しかしながら、これがいけないのではないか。
まさに、取ってください、と言わんばかりなのである。

だが、荷物を手に持てないとなると、荷物の運搬方法はおのずと限られてくる。
例えば、荷物を頭に乗せる。荷物をくわえる。荷物を股に挟む等、様々なバリエーションが考えられるだろうが、果たして本当にそれで安心と言えるだろうか。
はっきり言おう、答えは、ノーである。
ひったくりの対象が、必ずしも荷物とは限らないからである。

街を歩く男。前方からは見ず知らずの男が近づいて来る。ひったくり犯である。
しかし、運の良いことに男は荷物を持っていない。ひったくられる物はないのだ。
次第に近づく男。
そして、すれ違いざま、ひったくったのだ。
メガネである。
そんなとき、必ずと言っていいほど、被害者は言うのではないか。
「見えないじゃないか」
しかし、そう言ったところで、すでに犯人はいない。
ひったくり犯は、とても逃げ足が素早いのである。
このように、ひったくる対象は必ずしも荷物とは限らないことが分かるだろう。

そしてまたある日、男は街を歩いていた。そして見ず知らずの男が近づいて来る。
今度はメガネはしていない。前回の経験を生かし、コンタクトにしたからである。
次第に近づく男。
そして、すれ違いざま、ひったくったのだ。
胸毛である。
そんなとき、必ずと言っていいほど、被害者は言うのではないか。
「痛いなあ、もう…」
そうである、胸毛をひったくられると痛いのである。
オレはないから分からないけど。
どうやら不用意に胸元の開いたセクシーなシャツを着ていたのがいけなかったようだ。

そしてまたまたある日、男は街を歩いていると、前方から見ず知らずの男が近づいて来た。
今回こそ、荷物もないし、メガネもない、衣服も完全防護のファッションである。
もう誰が来たって恐くない。
次第に近づく男。
そして、すれ違いざま、ひったくったのだ。
カツラである。
かぶっているカツラをいきなりひったくったのだ。
被害者は言う。
「ばれるじゃないか」
だがしかし、そう言う前に、ばれてんじゃないの、それ。

このように、ひとくちにひったくりと言っても様々である分けだが、そこまで理不尽なひったくりはいないかもな。

byクムラ〜


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