■たわごとですかーっ!!■
▼【見知らぬ道を行く】 03/04/12 人は時に見知らぬ道を行かねばならないことがある。 その先にどんな困難が待ち受けているか分からない。しかし、敢えてオレはその困難に立ち向かう。じっとしていては何も進展はないからだ。 とか、つべこべ言ってないで、さっさと出発した方がいいんじゃないか。 それはいつのことだったろう。 目的地はT市だ。 夕方、東京から車で出てきたのであるが、なにしろ漠然と出発した。 漠然と出発しただけに地図も持たなければ、詳しく道順も聞かなかった。 ただ、目的地はT市、これだけである。 方向はだいたいこちらだろうという程度のいい加減な勘で出てきたのであるが、しかしいま夜である。 夜なだけにいっそう勘は鈍るし、標識も良く見えない。ましてや、T市だけにガマの油の匂いを頼りにするわけにもいかないだろう。なぜなら、オレはガマの油の匂いを知らないからだ。 そもそもガマの油ってあんた、T市と伏せ字にした意味がないじゃないか。 そう、つくばだよ、つくば!。 そんなに声を大にする必要はないわけだけれども。 なにしろ人にはそれぞれ習性がある。おいそれとそれを変えることができないということはお分かりだろう。 オレにも当然その習性なるものがあり、習性と言えばこれだろう。 脱皮する。 まるで、ヘビである。 何を言ってるんだ。言っとくがオレは爬虫類ではないし、季節外れのセミの幼虫でもない。 そう言うことを言っているのではなくて、いまオレが言いたいオレの習性、それは、「Uターンできない」と言うことなのである。 Uターンできないと言っても技術的にできない分けではなく、それはハンドルをちょいとひねれば済むことであり、性分的にできないと言うことなのだ。 そもそもUターンとは、どういうことを意味するのだろうか。 Uと言う字の形を見ても分かるように、それは戻ると言うことである。 苦労しながら、せっかくたどってきた道を戻る。こんなにもったいない話が他にあるだろうか。 ここにUターン問題の深刻さはある。 またその他にも「停まって確認しない」と言う性分も合わせ持つ。 そんな暇があったらとにかく先へと進んだほうが得策ではないかと思ってしまうのだ。 良く言うだろう、「ときは金なり、天然記念物なり」と。 なんだそれ。 もしかして、「時」と「トキ」を履き違えているのではないか。 それにしたって、トキの話題がすっかり聞かれなくなってしまったのはどうしたものだ。 一時、あれだけちやほやしていたと言うのになんだ、いまやチャンネルをひねればボブサップ、もしくは松井選手の話題ばかりじゃないか。 トキをバカにするにもほどがある。きっと、トキは今頃こう言っていることだろう。 「あの頃が懐かしい…」 ほんとに人間は勝手なものである。 すっかり話が脱線してしまいました。 なにしろいま自分がどの辺を走っているか分からないし、ややもするとまったくお門違いの方向を進んでいるのかも知れない しかしオレは突き進む。 まっすぐ前を見て、突き進むしかないのだ。 なにか手がかりが掴めるまで突き進む、それがオレの生き方だ。 利口な生き方ではない。 そうこうしているうちに、やっと街の名を示す看板が目に入った。 それはまるで、さすらう砂漠の中でオアシスを見つけたような、そんなホッとした気分なのだった。 ひ・た・ち… そうか、日立なのか、ここは。 過ぎてるよ、過ぎてる、おもっきし。 そのときオレは、初めていま自分がとんでもないところにいるのだと言うことを認識する。 いったいどこまで行くつもりなんだ、おまえ。 いまオレは猛烈に孤独だ。 いっそこのままどこまでも突き進みたい、できれば宙の彼方へ。 そもそも、つくばを引き合いに出した意味がさっぱり分からないのだった。 byクムラ〜 |