■たわごとですかーっ!!■



▼02/11/03【謎の遺伝子技術】

最近良く耳にするものに遺伝子技術がある。
遺伝子技術はこれからの科学の進歩になくてはならない技術であり、またそれは色々な形で実現され、また実現されようとしている。
遺伝子と言うからにはその対象は生物であり、なにも牛やヒツジなど、ほ乳類に限ったことではない。
たとえば昆虫である。
昆虫の遺伝子もまた操作することが可能なのである。

クローン虫。
虫にもクローンなのか。
クローンと言えば知っての通り複製であり、クローン虫っていったらあなた、そこら中を大量のトンボやチョウチョが飛んでいるのである。
なにしろそれらはクローンであり、まるでその区別が付かないのだ。
当たり前である。
もともと虫に区別が付くはずの個性などないからだし、多くの虫が漂う風景は、ごく普通の風景だからだ。
何にも増して、これになんの意味があると言うでしょう。
大量の虫の発生はただただ迷惑なだけである。
したがって虫のクローンはあまり利点がなさそうである。

遺伝子技術はなにもクローンばかりではない。
カイコと言う虫がいる。
カイコと言えば、絹の元になる糸を吐く、それはそれはありがたい虫として知られているが、いま日本の研究チームによって、カイコにクモの糸を吐かせようという研究が進められていると言う。

カイコにクモの糸を吐かせる。
そんなことをしても見なさい。
そこいら中はクモの巣だらけであり、それをはらうのにいったいどれだけの”はたき”がいると言うんだ。
そう言うことを言っているのではない。

ではなぜカイコにクモの糸なのか。
ちょっと変わったものを吐かせてみたいと言ったような短絡的な考えなのではけっしてなく、クモの糸をカイコに吐かせるのはれっきとした意味があるのだ。

ちょっと見た目は分からないが、クモの糸は非常に強い。
もし、そのクモの糸で布を織ったとしたらその強さは鉄ほどの強さがあると言うのだ。

しかし、クモにそれほどの生産能力はない。
目指すは大量生産である。だとしたらカイコに頑張ってもらうしかないだろう。
クモの遺伝子をカイコに組み込み、クモの糸を吐かせるのだ。
それが近々実現されると言うのだ。

となると、次ぎに考えるのは人間への応用であろう。
そう、スパイダーマンである。
俄然現実味を帯びてくるのだ、スパイダーマンの実現が。

クモの遺伝子を組み込まれた人間、スパイダーマン。
彼はさっそうと街に姿を現す。
映画さながらの、あのコスチュームである。

みんなの驚く顔が目に浮かぶようである。
なにしろいま目の前にいるのはスパイダーマンだ。
だとしたら糸だろう。クモの糸である。
皆の注目が集まる。
だとしたら出さない分けにはいかないだろう、糸を。

そして、スパイダーマンは意を決して、ついに糸を出したのだ。
なぜ意を決してなのか。

お尻から出てきました。

しかもズボンをおろしているではないか。
無理もない。
お尻から糸を出さねばならないからだ。

お尻から糸を出す。
糸を出すと言う驚きよりも先に、違う意味で驚かれてしまう。
そうなると、人前でそのパフォーマンスはどうなんだ。
恥ずかしい限りだろう。

だから、こっそりとスパイダーマンは糸を出すのだ。
そこは竹薮かも知れないし、橋の下かも知れない。
人知れず、お尻から糸を出してぶら下がっているのだろう。

何か違う。
そもそもなんのために彼は糸を出すのか。

スパイダーマンの謎は深まるばかりである。

byクムラ〜


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