■たわごとですかーっ!!■



▼02/09/15【床屋の未来】

ずいぶん髪の毛が伸びてしまった。
このままほっとけばまずいことになるのは目に見えている。
いったいどうなってしまうと言うのか。
ロンゲである。
ロンゲと言ったら、ミュージシャンに他ならない。
だとしたら、歌うしかないじゃないか。
しかし、まだ転職する気はないのであって、そもそも年中歌うのはやだよ。
そうなるとやはり床屋に行くべきなのだろう。

なぜ人は床屋をそれほどまでに面倒だと思うのだろう。
それを解決する手だてはないのだろうか。
そう考えたとき、ひとつの結論に達した。

「全自動散髪機」はどうだ。
どうだと威勢良く言われても困るだろう。
しかし、とかく自動自動と言っているこの世の中に全自動散髪機なるものがないのはなぜだ。おかしいじゃないか。
これが不思議でなくてなにが不思議と言えましょうか。
どうやらオレが一番不思議だと言われれば、身も蓋もありません。
とにかく、なぜないのだ、全自動散髪機が。

もしこの世の中に全自動散髪機なるものがあるとしよう。それは一体どのようなものだろうか?
まず考えられるのは、頭に被せるということだろう。
どこのどいつだ、お尻に被せてるやつは。
まあまず、お尻に被せる人はいないと思うが相手は髪の毛である。やはり頭に被せると言うのがまっとうだろう。

そしてその形状はと言うと、頭に被せるのだから当然、帽子型、頭巾型、王冠型など色々考えられるが、形はさして問題ではなく、神妙な顔をして王冠を頭に被り散髪するやつの気が知れない。

やはり普通に考えれば、その形はあのパーマを掛けるときに被るヘルメットのようなものであると考えられる。
そして、その中で髪の毛はカットされているのだ。
音もけたたましいであろうことが想像できる。
中ではもの凄い勢いで動き回っているのだから無理もない。ハサミがまるで草を刈るかのように動き回っている。
けたたましいが、それが返って頼もしいと言えよう。

ただ単に頭に被せるだけ、しかも自宅で散髪ができちゃうのである。
なんてお手軽なんだ。
やっと待ち望んでいたものができたと言う思いだろう。
まさに人類最後の夢の実現である。
きっとテレビショッピングの人気商品になるに違いない。

しかしそのヒットも長くは続かなかった。
問題発生である。
人々は口々に言い始めたのだ。

「気が気じゃないよ」

無理もない。
おちおち居眠りなんかしてみたまえ、どうなるか分かったものじゃないだろう。
ややもすれば血まみれだ。剃刀でほっぺたを切ったどころの騒ぎではない。
「気が付いたら、首がとんでました」なんて事態もじゅうぶん考えられ、これはかなり危険であることは想像に堅くない。

だったら寝なければいいじゃないかと思うかも知れない。
しかし、髪を切ると言う目的以前に居眠りがしたいところなのだ、床屋は…

全自動散髪機。
それは全自動と言うほど便利なものではない。

人間、いつの時代も自動に騙されてはいけないのだ。

byクムラ〜


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