■たわごとですかーっ!!■
▼02/07/21【喫茶店は油断ならない】 先だって、喫茶店のモーニングについてあれこれ書いたが、喫茶店がモーニングだけだと思ったら大間違いである。 ランチである。 朝はモーニング、昼はランチ、それが喫茶店である。 ときどき、ランチタイムだと言うのに、ランチ以外のものを注文する輩を見掛ける。 けんちん汁だのチャンチャン焼きだの、いったいここをどこだと思っているんだ。 オレは口が酸っぱくなるほど問い詰めたい気持ちにかられるのだ。 なにしろランチタイムにはランチ以外のものを注文してはいけない。これが喫茶店の暗黙の了解だし、エチケットなのである。 先だって、このランチタイムに喫茶店へ入った。 初めて入る喫茶店であった。 何事も初めては緊張するものであり、初めて入る喫茶店は冒険である。 昔から言うだろう。男は冒険しなければならない、冒険なくば前進なし、と。 喫茶店ごときへ冒険とは、なんともロマン多き男である。 その大袈裟加減に私はお見それする次第です。 とにかくそこまで言われれば、入るしかないだろう。 中へ入ると、店内はなかなか小綺麗で、雰囲気もなかなか洒落ている。 客もそこそこ入っていて、まあまあ繁盛しているようだ。 店員に促されカウンター席へ。 妙だ。 一見なにもおかしいところはない。しかしカウンター席に座ってみるとなにやら違和感を覚える。どうにも落ち着かないのである。いったいこの感覚はなんなんだろう。 ランチが運ばれてきて、初めてその原因がなんであるか分かった。 高い、高いよ。 けっしてランチの値段のことを言っているのではない。 カウンターである。 高いのはカウンターなのだ。 どこのどいつだ、こんな高いカウンターを作ったやつは。 椅子が低いのかも知れないが、だからと言ってカウンターより高い椅子もまた考えものであり、なにしろいま、カウンターが高いのである。 ちょっと高いくらいなら我慢もできるだろう。 しかし、ここのカウンターはちょっとどころの騒ぎではない。たいそう高いのである。 いつからそんな高慢知己になっちまったんだ、このカウンター野郎。 やだな、高慢知己なカウンターは。 すぐにはオレが気付かなかったように、座っている側からはそうは分からないだろう。しかし客観的に店員側から、つまりカウンターの中から見たとき、これはいったいどう申し上げていいものか、 お客さんの首だけ出ているじゃないか。 いま、ランチである。 とにかく食べなくてはいけない。 器を手に取る。 しかし、持ち上げようにも持ち上げる必要がないのだ。 なぜならばカウンターが高いからである。 無理に持ち上げようとすればそれもできないことはない。しかし器ははるか頭上の彼方である。そんな格好で食べるやつがどこにいるんだ。 なにしろ持ち上げる必要がないのだ。そのまま、器に顔を近づけ、ひょいとそれを傾ければ、食べられるし、飲めちゃうのである。 なんて便利なんだ。なんとも機能的ではないか。 それがいいのかどうかオレには皆目分かりません。 ただひとつ言えること。それは、その店の雰囲気に反して、そこには何一つお洒落感がないと言うことである。 なぜなら、一列に並んだ生首が、珈琲をすすっているからだ。 byクムラ〜 |