■たわごとですかーっ!!■



▼02/06/08【喫茶店という文化に何を見たか】

名古屋のなにが凄いかと言われて、喫茶店をあげないわけにはいかないだろう。
それはその豪華さにある。
豪華と言っても、店構えとか、インテリアのことを言っているのではない。
モーニングである。
モーニングと言えば、朝だ。
人によっては、「君の朝」というヒット曲を思い浮かべた人もいることだろう。
♪モ〜ニン、モ〜ニン〜、き〜みの、あ〜さだよぉ♪
思わず歌ってしまいました。
そんな人にはこう言わせてもらおう。
あんた、つくづく古いですね。

なにしろ人は朝早くから喫茶店へ入り、ごく当たり前のようにこう言う。
「モーニングちょうだい」
最初、それを聞いたとき、それが何のことだかさっぱり分けが分からなかった。
だってそうだろう。「モーニングちょうだい」、つまり「おはようをちょうだい」である。
あちらこちらから朝の挨拶を催促している声が聞こえるのである。

ところがそれがそうではなく、どうやらメニューのひとつではないかと鋭い勘の持ち主であるオレは気付いた。
しかしながら、夕方、喫茶店へ行って、「イブニングちょうだい」と言って注文するのとはちょっと分けが違うようだし、そう言ったところで何も出てこないようだ。

モーニング、おれは思い切ってそれを注文してみた。
なんなんだ、これは、、、
コーヒー、食パン、バナナ、サラダ、ゆで卵。
朝っぱらからこんなに食えと言うのか。

これがモーニングの正体である。
なにしろ店によっては、コーヒーを注文しただけで頼んでもいないモーニングが出てきちゃうくらいなのである。
しかも驚いたことに安い。コーヒー一杯の値段とそう変わらないのだ。
だったら、モーニングを頼むしかないじゃないか。
したがってここいら辺の人達は、朝食と言えば、喫茶店のモーニングなのだ。
喫茶店で朝食を済ませてから仕事へ行く。これが定番なのである。
毎朝、口々に人はこう言う。
「モーニング食べた?」
どうりで朝っぱらから、混むわけである。

何がここまでそうさせるのか。
それは過騰競争に他ならないだろう。
とにかくこの地域には喫茶店が多い。石を投げれば喫茶店にあたるとまで言われるほどである。したがって、そうなると過騰競争になるのも無理はない分けで、客を掴むため、さらに店はモーニングを考えるだろう。
焼き肉モーニング、中華モーニング、イタリアンモーニング、海鮮モーニングと枚挙にいとまがなく、もうこうなると、これのどこがモーニングなのかと文句も言いたくもなる。
ネーミングもまたしかりで、スペシャルモーニング、ベストモーニング、ヘルシーモーニングと、これくらいならまだいい。
エキゾチックモーニング、ブラボーモーニング、果てはどんとこいモーニングなど現れようものなら、もうどんなモーニングが来ようとどうだっていい気分になる。
しかし、こんなモーニングはちょっとよろしくないのではないか。

「モーモーモーニング」

何やら朝のテレビ番組にありがちなネーミングではあるし、つい掴みどころのない牛の困った横顔を思い浮かべてしまったりもするのだが、これのどこがよろしくないかって、こんなモーニング、どんな顔して頼めと言うんだ。
「モーモーモーニング下さい…」
どうしたって、口がとんがってしまうじゃないか。こんなメガトン級な間抜けずらが他にあるだろうか。もうこうなると下を向いて注文するしかないのだ。
やだよ、はにかみながら注文するモーニングは。

オレが考えたんだけど。

byクムラ〜


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