■たわごとですかーっ!!■



▼02/05/25【ドリンクバー】

ドリンクバーである。 いったいいつからできたのだろう、こんなバーが。 気の利いたレストランには大抵設置してあるのだが、このドリンクバーなるもの、価格は格安に設定されており、それ以上に驚くべきことは何倍飲んでも料金は一緒だということである。
誰が考えたんだい、こんなお得なものを。

だったら、こういうことは考えられないだろうか。
飲めば飲むほど一杯当たりの単価が安くなる。
まるでキツネに摘まれたかのような話であるが、それは紛れもなく事実なのだ。
例えばそのドリンクバーが200円だとしよう。1杯飲めば1杯当たり200円である。2杯飲めば1杯当たり100円となる。3杯飲んだら、66.6666…、3杯は難しいのでやめておいた方が身のためだろう。
もし、このまま飲み続け、200杯も飲んでみたまえ。
なんと一杯1円ではないか。
いまどき、「1円でなにか飲めるものがあったら言ってみなさい」と問われれば、きっぱり、「ない」と胸を張って言えるだろう。
水だってお金を出して買う時代である。

オレの探求心は更に加速を続ける。
「このまま飲み続けたらいったいどうなっちまうんだ。」

「お腹がチャポチャポになる」
いや、人によっては、タップンタップンかも知れないし、ややもするとポコンポコンだと言う人だっているかも知れない。

いまそういうことを言っているのではなく、科学的立場と根拠にたった考察をしたいのだ、オレは。

さて、この世で最も早いものをご存じだろうか。それはけっして吉野屋の牛丼などではないし、百歩ゆずって、エイトマンでもない。
古る過ぎるよ、あんた。実際オレもリアルタイムで見たことがないし。

最も速度の速いもの、それは、そう、光である。
タキオンなどと言うものが、最近発見されたとかどうとか言っていたような気もしたが、そんなものは知ったこっちゃない。
なにしろ、一番早いのは光なのである。

では、こういうことは言えないだろうか。
もし光よりも早く走ることができればどうなるか。

「想像以上に疲れます」

そりゃ疲れるだろうな、うん。
だからいまそんなことを言っているのではない。
ではお教えしよう。
光速の域を越えると、なんと時間を逆行することができるのである。

これが、タイムマシン効果と言ったかどうか忘れてしまったが、とにかくそういうことなのである。

そこでいま、ドリンクバーである。 なぜ、ドリンクバーの話から光の話になったのか。
オレの気まぐれなどではけっしてない。

もし、ドリンクバーを、このまま飲み続け、究極の世界に突入したときそれがどういう結果をもたらすか、、、
「逆転する」
やっぱり逆転するのである。
いままで一杯あたりいくら、と言っていたものが、その境界点から逆転する。
光の速度を超えたときの様に。

そしてそれがどのような意味を持ち、またそれによって、どのようなことがもたらされるのか。

お金が戻ってきちゃう。

戻って来るどころか、場合によっては自分が支払った以上のお金が戻ってくるのである。
ニコニコどころの騒ぎではない、もう顔面しわくちゃだろう。
考えてみればその法則に心当たりがなくもない。カレーの大食いなどはその最たるものではないか。
食べれば無料。ややもするとお金が戻ってくる。
この理論を実証するに十分なできごととは言えないだろうか。

しかし、それが実際どういった感じで、どのくらいお得になるものなのか、いまひとつ実感が湧かない。
だったらやってみるしかないだろう。実戦あるのみである。

そして…
ついにやった。見事、逆転に成功したのだ。

だが、しかし…
お金じゃなく、ドリンクそのものが戻ってきちゃいました。
きちゃないな、おい。
なにしろ飲んだものが戻ってきちゃうんだから事態は深刻である。
廻りの人々も目が点になることこの上ないだろう。

現物支給である、と言われれば、なるほどと納得しがちだが、そんなものが戻ってきて、嬉しいわけないじゃないか。
そこまで飲んだ苦労を少しは分かってくれよ、と言いたい。

そう思いつつも、バイキング料理じゃなくて良かったと、ひとしきり胸をなで下ろすのだった。

byクムラ〜


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