■たわごとですかーっ!!■



▼【オタク宣言】 05/08/27

いま巷では電車男が話題である。
電車男。くれぐれも電車マニアの男ではないし、ましてや、電車の着ぐるみを着た男でもない。
どんな着ぐるみ着てるんだ。一度見てみたい。
ネットの2chから発生し、オタクの一途な恋愛を題材にしたものなのであるが、TVドラマも人気があり、映画化もされている。

そんな中、ある映画館では何やらおかしな状況が発生しており、券売場の方々からこのような声が聞こえてくる。
「わたしはオタクです」
どれも電車男を観に来た人々であるが、なぜか皆、自分がオタクであることを宣言し、券を購入しているのだ。
何かしら非常に怪しさを覚える風景であるが、これはある映画館が始めた割引サービスらしく、窓口でひとこと、オタクであることを告げることにより映画鑑賞料金が割引になるというものなのである。
この異様な状況を見て何を慌てたのか、中には「わたしはオカマです」などと告げている方もいらっしゃるが、これは大きな勘違いであり何の効力もない。便乗しようと焦って思わず口にしてしまったのだろうが、あくまでも合い言葉は「わたしはオタクです」でなければならない。

ここで大きな問題となり浮上するのは、その人がほんとにオタクなのかと言う問題である。オタクと宣言するからには、当然心底オタクでなければならないだろう。
例えばこの様な男がいたとしよう。
髪は真っ赤で、首からは太いチェーンを下げ、耳には大きなイヤリング、唇にはピアスをあけ、ズボンはローライズを履いている。そんな男が券売場でこう言うのだ。
「おいらはオタクだぜ」
まあ、確かに気持ちは分かる。そう告げれば、お得な割引価格で映画が見られるのだ。だがしかし、そんな過激なパンクロッカー崩れの格好をしたあげく、「おいらはオタクだぜ」はないじゃないか。
もう少し、オタクらしくしたらどうなんだ。

もう一方を見れば、手には紙袋を下げ、背中にはリュックを背負っており、これはかなりいけると思いきや、顔を見れば、深いしわで覆われ、背中も曲がっており、足もおぼつかない様子でよたよたと券売場の前へ出、得意満面に「わしはオタクじゃ」と言われても、開いた口が一向にふさがらない。こういうのも、少々困りものである。

はたして、このような人間がオタクとして映画の割引を受ける資格があるのだろうか。これほど納得のいかないこともないだろう。
であれば、この様な場合はどうか。
顔は日焼けで真っ黒、髪はパンチパーマ、しばしばピクピクする筋肉。そんなオタクはもしかしてオレなのか。
聞かれても困ると思うけど。
なにしろ人間は種々様々であるし、したがってオタクもまたある種、見掛けによらない種族なのである。

byクムラ〜



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