■たわごとですかーっ!!■
▼【カーナビの使命】 05/04/09 カーナビゲーション。略して、カーナビである。 映像と音声で道案内をしてくれる機械であり、いまや標準装備となっている車もあるくらいである。交通事情が複雑になった現代にあって、これほど重宝するものはないだろう。だがしかし、それが都会ではなく、辺境の地であったならどうだろう。事態は一変するのである。 たとえば、日本における辺境の地の代表のひとつとして北海道があげられる。勝手にあげて申し訳ない気持ちだが、それが北海道なんだからしょうがないと言う気持ちです。 オレの故郷だけど。 その北海道におけるカーナビの実用性を考えたとき、都会のそれとは少々異なった事情が発生することとなる。 なにしろ北海道は広い。無闇に土地があると言ってもいいだろう。行けども行けども同じ風景だ。そのあまりもの単調なドライブに油断してるといつしか睡魔という魔の手が忍び寄る。 そんな状況の中、突然カーナビから音声が流れた。音声と言っても当然、その音声は歌声ではないし、叫び声でもない。そんな音声が流れても、なんら意味をなさないことは宣告ご承知だろう。 それは道案内をするための音声に違いなく、ただ、あまりもの単調な道程ゆえ、その音声を聴く機会は極めて少ない。 しかしいま、ついに出番が来たのだ。カーナビもようやく本領発揮と、少々興奮しながら声を発した。 「この先80キロ道なりです」 ああ、そうだとも。だれがどう見ても、道なりだとも。 よほど声を発したかったに違いないだろう。それもそうだ。5時間もの間、まったく出番がなかったことを思えば、カーナビの気持ちをお察しします。 なにしろもの凄いスケールだ。これだけスケールがでかいと、80キロもの間、けっして脇道など反れてはいけない、そんな使命感さえ生まれてくる。 80キロ。その間、カーナビはいったい何をしているのだろう。ゴロンと横になって休んでるのか。いや、そんなことはない。次の出番を虎視眈々と伺っているに違いないのだ。 やがてカーナビの存在も忘れかけた頃、突然カーナビから音声が発せられた。 何か状況に変化があったに違いない。その案内に耳を澄まし、注目する。 「この先、ウシ横断中につき、最徐行願います」 ウシか、ウシなんだな… 何も牛情報まで流さなくてもいいのではないか、と思われるかも知れない。だがしかし、車がないなら、牛を登場させるしかないじゃないか。 牛以外にも、羊や、キツネ、はたまた熊なども考えられるが、はっきり言えること、それは、車の数よりも圧倒的に多いよ、この類の方がさ。 だから、北海道にカーナビはとてつもなく贅沢である。 因みにオレは、いまだに指でめくる、紙ナビ。若しくは、勘ナビに頼っている。 byクムラ〜 |