■武蔵を語る■


【第1回 俺は強い】

いよいよ始まった。兼ねてから話題の大河ドラマ、武蔵である。
原作と同様、関ヶ原の合戦の場面から始まる。
まず目に付いたのは馬だ。馬が格好いいのだ。
いたのか、こんなサラブレッドのような馬。
戦いに敗れ疲れはてた武蔵と又八。そして、生活のため兵の残骸から物を盗み取る逞しい朱美の姿。
朱美(あけみ)ってのはやけに今風な名前ではないか。ほんとにいたのか、この時代にこんな名前の女が…どうでもいいけど。
朱美はお甲と言う母親との二人暮らしである。
その親子の用心棒として、辻風典馬率いる野党を待ち受ける落ち武者達。その中の一人である、西田敏行の役柄が原作に見当たらない。誰なんだよ、あんた。
原作では、武蔵と又八二人で辻風典馬らを撃退したはずだが、よりリアリティを求めた結果の設定なのだろう。しかもいきなり死んでしまう西田敏行…
特別ゲストだったのか。
そして、いきなり初回から佐々木小次郎の登場だ。
原作での登場はずっと後だ。武蔵と小次郎のライバル関係はストーリー上重要な位置を占めるため、これも致し方ないと言うことか。
それにしても、小次郎と関わる宮沢りえは一体だれなんだ。これもまた原作にはいない謎の人物ではないだろうか。
兼ねてから心配していたのはお通役の米倉涼子だ。普段のいかにも現代風のその雰囲気が果たしてお通のイメージと合致するのか。万が一それがかけ離れたものであったなら、このドラマ自体が台無しになってしまうのではないか。それが心配だったのだ。しかし、以外とイケてるのである。いいよ、米倉涼子。


<お通>
おとうしではない。お通と書いて、おつうと呼ぶ。知ってると思うけど。
この物語上で重要な役割を果たす人物である。しかし実を言うと彼女はまったくの架空の人物である。作者である吉川英治の創作なのだ。最初これを知ったときは、自分自身ちょっとショックだった。しかし、お通がいて小説宮本武蔵が成り立っているのもまた事実である。
お通のモデルはと言うと、吉川英治自信の奥さんだったと言う話もある。

byクムラ〜



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