TBS筋肉精鋭(マッスルエリート)出場レポート
   この番組の中の三色筋肉(マッスルジム)出場までの記録です。


   ■オーディション参加

   ■本番出場
     ◇いざ!会場へ
     ◇さあ出番!
     ◇大会終わって
     ◇このままじゃ終わらない



筋肉精鋭(マッスルエリート)本番出場レポート
 とき:平成12年4月22日(土)
 ところ:埼玉県東武動物公園


ざ!会場へ

なんせ、開催場所が遠い。会場は埼玉県の東武動物公園である。
名古屋からだと6時20分の始発の新幹線で行っても、集合時間の
9時45分までは、ぎりぎり、いやちょっと間に合わない感じである。
案の定、少々遅刻したが、集合場所へ行ったらまだみんなそこにいた。
それにしても、ほとんど皆、始めてみる顔ばかりである。
たしかオーディションのとき、一緒に受けて合格した連中がもっと
いたはずだったのだが、結局そのときのメンバーは自分を含めて
3人しかいなかった。再度絞り込みをしたようである。
あとは、他の組のオーディション合格者となんらかの推薦者、
なかにはビデオをTBSに送って自分をアピールしたものもいる。
今回の出場選手は、女子の6人を含め、計24人。これが2人1組に
なって対戦するのである。

因みにこの競技、3色筋肉(マッスルジム)といい、腹筋、背筋、
腕立て伏せの順番に各1分間連続して計3分間で何回できるかを競う競技である。
スタッフよりルール説明の後、準備ができるまでしばし待つ。
しかし、それからが長かった。しかも天気がいいので暑いのなんのって。
それでも、緊張していたのと、他の出場者が皆、気さくな奴等ばかり
だったので、退屈はせずに済んだ。
このとき、自分にはもう一つの不安があった。
ここのところひどくなってきた花粉症である。ここに来るまでマスクを着用
してきたのだが、いつまでもしているわけにもいかないので取っていた。
いつ発症するかも分からない。
ようやく一組目のセッティングが始まる。
競技の前に一人一人の体格に合わせて足の固定のきつさ、センサーの位置
など調整するのであるが、これが時間の掛かる一つの要因でもあった。
だいたい20分ほどで準備が終わった後、3分の競技は開始された。
が終わり、次の組からの順番が発表された。自分は4組目である。
次の組へ移る前に、王様のブランチという番組の生放送を挟むとのこと。
3色筋肉の前回までのチャンピオンにこの番組のお笑いタレント2人が
挑戦するという企画のようである。
このリハーサルから、放送終了までがまた長かった。
暑くて喉が渇いてしょうがなかったが、競技終了までは我慢。
合間に肺活量を計る。5600ccだった。
やはり花粉症が少しづつ発症し始め、鼻がむずむずする。
なんとか、もってくれぇ!


あ出番!

そうこうしてるうちに、自分の番が近づく。
そろそろ花粉症がやばくなってきた。
そして自分の名前が呼ばれる。さっそく腹筋台からセッティングを始めた。
腹筋は、顎で押すスイッチの高さと、枕の位置。
背筋は、足の固定バーの前後の位置と高さ、そして体を降ろしたときのセンサーの位置。最後の腕立て伏せは、腕を伸ばしたときのセンサーの高さの調整、そして降ろしたとき顎で押す、スイッチの位置確認。
一通り、セッティングが終わったあと、開始から終了までの流れの説明がある。そしていよいよ競技開始。
まず対戦する二人が前を向いて腕組みをして並び、アナウンサーからそれぞれコールされる。そしておもむろに二手に分かれ、上着を脱ぎ捨て腹筋台へと上がる。そしてカウントダウン。
「腹筋始め!」の号令とともに競技開始。
はっきり言って、各種目それぞれ何回やったか、まったく覚えていない。
頭で数を数えていても、センサーやスイッチの空振りが多く、分からなく
なってしまうのである。ただ、背筋から腕立てに移るのがちょっと
早すぎたように思う。舞い上がって30秒経過の声が、10秒前に聞こえたのかも
しれない。もっと辛抱して、せめて15秒前くらいまでは
やるべきだったと今さらながら後悔している。
最後の腕立てで、勝負を賭けるつもりだったのだが、実際
思ったより腕がぜんぜん動かなかった。焦りが先走って
余計な力が入ってしまったのかも知れない。
結局合計144回くらいだったと思う。
ちくしょう!と心の中で叫んだ。予選では背筋を除いた2種目で、138回できたのにである。背筋が加わっても、ほとんど変わらないではないか。ああ情けない。
自分の相手は170回を越し、この時点で新記録達成。
完全な負けである。今にして思えばこれはやはり背筋の差であったように思う。
しかし、記録はまだしも、せめて対戦相手には勝ちたかった。
競技が終わり、その場で女子アナからのインタビューを受ける。
名古屋からでは疲れたのでは、というようなことを聞かれたように思うが、素直に負けを認める優等生的な返答をしたように思う。
最後にカメラ目線で二人握手、健闘を称え合う。
あとで、自分の対戦相手の方に、「何かやってるんですかあ?」と
聞いたら「腕立て部です」という答えが返ってきた。
そんなん、あるんかあ、、、


会終わって

 すべての競技が終了。すでに夕方5時を回っていた。
 結局この日の大会で優勝したのは、ゲストで参加していた
 なべやかんであった。記録は190回を越えていたように思う。
 この人、たけし軍団のただのお笑い芸人と思われることが
 多いと思うが、れっきとしたパワーリフティング選手であり、
 昨年は、世界2位の成績を残すほどの実力の持ち主である。
 因みにこの人と対戦したのは、みちのくプロレスの若手選手
 だったが、寂しいかな、記録はたったの110回程度だった。

 終了後、オンエア時のプロフィール用の撮影があるというので
 場所を移動。倉庫のようなスペースが撮影所となっていた。
 皆、少しでも写真写りを良くしようと、身体をパンクアップ
 させるため、おもむろに腹筋や腕立てを始める。かく言う自分も
 やっぱりやった。
 撮影は、回転する台の上で仁王立ち、その後ポーズを取って撮影。
 どんな風にオンエアされるのか、ちょっと楽しみである。
 撮影が終わる頃にはもう、この公園の営業時間も終わりに近づいていた。
 だましだまし耐えていた花粉症と日射病のような頭痛が
 一気に噴き出し、帰りの電車の中では死んだように眠った。


のままじゃ終わらない

考えてみれば、出場者は皆、いろんな筋の猛者ばかりである。
自分みたいに片手間に腕立てをやっている者など、出る幕がないのかも
知れない。それでもやっぱり挑戦したいのが自分のサガである。
今回の結果はほんとに悔しいし、100%自分の力を出し切ったとも
思っていない。
一度経験したことは大きいと思うし、これを糧にして再びトレーニングし
再挑戦するつもりである。


日、TBS宛に次のようなメールを送付した。

   先日22日、三色筋肉に出場した名古屋の奥村です。
   スタッフの皆さん、当日はありがとうございました。
   今回の大会は私に取って不甲斐ない結果となってしまい
   非常に残念に思っています。
   花粉症のため、集中力を欠いたというのも言い訳としては
   あるのですが、時間が経つに連れ、次第に悔しさがつのり、
   自分の力をはたして出し切れただろうかという思いが、
   ふつふつと沸きだしています。
   再度、調整し直し、万全の態勢で挑めるよう頑張りますので
   なんとか次回も是非、チャンスを下さい。
   今回の大会に出場したことにより日々、トレーニングをする中で、
   ひとつの目的、目標ができたように思います。
   なにとぞよろしくお願い致します。
   懲りない男、奥村の挑戦、ということで。
   それでは。