ばんえい競馬観戦記



見沢ばんえい競馬場、そこは、いかにも北海道らしい、牧歌的な場所にあった。駐車場は舗装も何もしていない、なにか臨時駐車場を思わせる。ただ空き地を区画しているだけってな感じある。”ようこそ、ばんえい競馬”と書かれたゲートをくぐって入り口へ向かう。

り口前で新聞を販売していた。見ると競馬ブックがあるではないか。ばんえいけい競馬にもあったのかあ、などと思いにふけりながらそれを手にした。折しも今日のメインは競馬ブック杯のようである。ふと隣の販売店を見るとそこにも新聞が。良く見ると、いかにも手作り然とした感じの手書きの新聞で、予想の印も当然、手書きで印をくれていた。思わずその新聞も買ってしまった。たった一枚で410円だったが。

00円の入場券を買って中に入る。イベント情報の看板が目に入る。今日の催し物は、 てえと、フリーマーケット (^^;) ハハハ、思わず笑ってしまった。
中に入るといきなり馬場が目に入る。直線200mをソリを引いて2つの坂を越えて走るレースなのであるが、ちょうど3レースのゲート入り直前らしかった。とことことそのゲート近くまで歩いていった。なんだか妙に静かである。客入りもまだこれからなのだろう。
り合えずそのスタート地点からスタートを見ることにした。背広のおじさんが階段を上る。ばんえいにも旗振りがいるのである。そしてファンファーレが鳴って、ゲートが開き、スタート。イメージと違い、かなり早いのにはびっくりした。あっと言う間にひとつ目の坂に到達する。さすがにここではいったん止まり、息を入れる。ここでの騎手と馬との呼吸がひとつの勝負の分かれ目なのかも知れない。通常の競馬の場合、見ていても馬は目の前を疾風のごとく走り去
っていくので、最後のゴールなんかは、何が勝って、何が負けたとかいう判断もろくに出来ないまま終わってしまう。その点、このばんえい競馬は見ていて分かりやすい、最後の最後まで手に汗握る。皆走っている馬に付いて歩いて声援を送るのである。そして、ソリがゴール盤を通過した時点でゴールである。

て、次のレースから馬券を買ってみよう、と言うことで、新聞で検討。馬券の買い方は3種類。単勝、複勝、枠番連勝である。一昔前の地方競馬と同じである。今日の結果をふと見ると、さっきの3レースはなんと万馬券だったようである。ばんえい競馬ってのは、直線だけのレース、だから展開の紛れとか言うものはないはず。だからそれほど荒れることはないのでないかと思ったが、そうでもないようだ。やっぱり走るのは馬、日によって走る気のないときもあれば、不調なときもあるのだろう。俄然予想にも力が入った。
い目も決まり、さあマークシートはどこかなあ、などとあちこち見回したがそれらしきものが見あたらない。そうである。馬券の購入は直接窓口で言って買うのである。念のため、100円から購入できる旨の確認をした。手慣らしの初戦は堅く収まり外れ。

ドックを見に行った。と言っても、ほんとすぐそこ、ってなところにあるのだが。そこでは馬をほんとに間近に見ることができる。改めてでかいことと言ったらもう、この風格はたいしたものである。
なんせサラブレッドの約2倍、1トンもの体重である。サラブレッドのガラスの脚と言われる繊細な脚とは違い、かなり太い脚である。それにも増して凄いのは、首の太さ。そのパワーは、ここから出てくるのではと思うほどの迫力である。レースでは騎手は馬に跨らないのであるが、パドックではやっぱり跨っていた。当たり前か(^^;)

日12レースあるのだが、7レースまでやっていまだに的中なし。気分転換にグッズ売場を見に行った。グッズ売場は一角にたったの一店。高校生くらいのアルバイトらしき若者が店番をしていた。そこで我が親父に BANEI と書かれたキャップを買って上げた。
間の関係で次の8レースで最後にしようと言うことで、なかばなげやりぎみに500円の馬券を4点買った。ゴール番地点で馬が来るのを待つ。 買った馬が上位にいる。 「そのまま、そのまま」、と叫ぶ声にも力が入る。そしてついにめでたくばんえい競馬初の的中となったのであった。配当は20倍。嬉しい換金であった。

めての、ばんえい競馬。予想以上に面白かった。その雄大な馬体を見るだけでも十分価値があると思う。また是非とも来たい、心からそう思った。






                                     Marvelous Marvin Kumular



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