◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ| 

/30:仕出し弁当戦争 /29:昼寝に熱中してはいけない /28:早めの計画が肝心 /27:翻弄される /26:いまだに迷う /25:ついに見た /24:猛暑日だけでは足りない /23:本当に知りたいこと /22:それができなかった /21:声がでかくなる /20:自動は危ない /19:下調べをし、悩む /18:根は優しくて変わり者 /17:朝、寝坊し、夜、走る /16:いよいよスマフォか /15:出て困る /14:誕生日会 /13:一歩一歩だ /12:明日から通常が始まる /11:日常を実感する /10:一時の外出 /9:流れていない違和感 /8:体調ズタボロ /7:実感ない帰還 /6:終わりを迎える /5:ついにダウン /4:晴々とする /3:延期できない /2:消えた軽トラ /1:言いたいことは分かるが/

<2011年 6月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋

30(木) RUN5km 28:05 

〔仕出し弁当戦争〕

▼事務所を構えると昼は仕出し弁当を取ることになる。
面倒がないからだ。
いつもならば、たいていの場合、事務所を構えた途端にどこかの弁当屋が売り込みに来るのだが、どういうわけか今回はなかなか来なかった。
仕方ないので、業者のつてを辿り、こちらから連絡し来て貰った。
なんとなく高飛車な業者だ。
値段を聞いたら、普通で450円、大盛りで490円と言う。
交渉したら、普通も大盛りも450円でいいと言うが、オレにして見ればいまいち高い。
これから最盛期になれば、100食は出るかも知れないと言うのに、これはないだろう。
取りあえず保留と言うことにしておいた。
次に、チェーン店の弁当屋に来てもらい交渉。
こちらは、普通、大盛り共400円でいいと言うし、なんだか腰も低くていい感じだ。
よって、しばらくここの弁当屋に配達してもらった。
だがしかし、おとついのこと、いきなり飛び込みで弁当屋を名乗る者が事務所にやって来たのだ。
そしてこう言うのだ。
「何個ですか?」
いきなり来て、何個ですか、ってことはないじゃないか。
聞くと、ただで良いから食べてみてくださいと言うではないか。
しかも、これまで取っていた弁当屋よりもうちの方が絶対旨いと凄い自信だ。
これまでの弁当の値段を言うと、だったら350円でいいです、と言う。
大丈夫なのか、そんな値段で。
問題は内容である。
安いのはいいが、しょぼくちゃな。
試食して見た。
なかなかな上になかなかである。
つまり、安い上に内容も良ければ、断る理由はないだろう。
と言うことで、こちらの弁当屋にさくっと替えたのだった。
それまで取っていた弁当屋に断りの電話を入れると、やけに寂しそうだった。
仕方ない。弁当も弱肉強食の世界なのだ。


29(水)         60 100

〔昼寝に熱中してはいけない〕

▼気温34度超。
どうりで暑いはずだ。
外で働いている職人は大丈夫かと心配になる。
まずは熱中症には十分気を付けねばなるまい。
重篤な場合、内臓やら脳味噌が沸騰しちゃって固まったまま元に戻らなくと言うからな。
したがって常々、水分補給はまめにする様言っている。
だからって、豆に水を与える奴があるか。
そんなことして何の効果があると言うんだ。
冗談はこのくらいにしてと。
とにかく、熱中症は非常に恐いものであるのだが、こんな場所でも注意が必要である。
車中だ。
以前、オレはエアコンの効いた車中で昼寝して熱中症状態になったことがある。
直射日光が顔面に降り注いだ状態で何時間も寝たものだから、気が付いたときには、目を開けても真っ暗で何も見えないし、身体を起こそうにもまったく動かなかった。
昼寝に熱中したあげくの熱中症である。
あれは焦ったなあ。
この様にいくら涼しい中とは言え、直射日光は非常に危険なのである。
よって、夏の車中昼寝は厳禁としたい旨をここに宣言する。


28(火) 120 100

〔早めの計画が肝心〕

▼考えてみたらもうすぐ7月なのだった。
となれば、すぐその先には8月が控えており、8月と言えば、これだろう。
フランクフルト、鯛焼き、かき氷、やきそば、リンゴアメ、お面、って、まるで夏祭りかよ。
それもまた良いと思うが、やはり肝心なのは夏休みである。
昨年は確か忙しくてお盆に夏休みが取れず、9月に北海道帰省したはいいが、妹一家に会うことができず、持って行った子供5人へのお土産を手渡すことができなくて残念な思いをしたのだが、今年はなんとかお盆時期に夏休みが取れそうである。
そして今回も車で帰るつもりなのだが、すでに2ヶ月を切っており、となれば、早急にフェリーの予約をしなければならない。
いつもぎりぎりなので、キャンセル待ちとなることが多く、今年はそんなことにならない様、早めに計画を練るつもりだ。
ともあれ、悩みの種はいつも、姪5人へのお土産の選択に他ならないのだった。


27(月) RUN5km 27:20 足が軽い

〔翻弄される〕

▼先立って、愛車のウィンドウが開かなくなった話をした。
このままでは心許ないので、ディーラーに持って行くことにした。
こんな時よくある話としては、修理に持って行くと、何の問題もなかったと言うおちである。
以前、カーエアコンの調子が悪いときに、ディーラーに持って行ったら、何の不都合もなく動いたと言うことがあったし、また、家の掃除機の調子が悪く、スイッチを押してもまったく作動しなくなったので、電気屋に持って行き、店員がスイッチを押したら普通に動いたと言う、なんとも間の抜けたこともあったし、もう少し分かりやすく言えば、夜、友人と歩いていて、何か後ろで気配がしたので振り返ると、そこに幽霊がいたので、前を歩いている友人に、「後ろ、後ろ」と肩を叩いて知らせ、後ろを見ると、「何もいないじゃないか」と呆れられる。
これのどこが分かりやすいんだよ。
なにしろこんな結末はけっこうあるのではないか。

そんなことをあれこれ思いながら、愛車のウィンドウスイッチをおもむろに押した。
普通に開きました。
言ってるそばからかよ。
ともあれ、ディーラーに持って行く前で良かったと、胸を撫で下ろした。
何事も経験である。


26(日) 

〔いまだに迷う〕

▼うっかり中途半端な時間にめし屋に入った。
しかも、何かと出てくるのが遅い。
オレは焦った。
なぜなら、宝塚記念の発走が近付いているからだ。
携帯のワンセグで見ようとするも、店の奥では電波も入らない。
結局諦め、店を出た頃にはすでにレース回顧をやっていたが、1着はどうやらアーネストリーらしく、肝心のルーラーシップと言えば、3着以内に入ってないじゃないか。
とんだ過剰人気馬だったようだ。
つまり何が言いたいかと言うと。
外れました。

▼相変わらず、スマートフォンへの乗り換えのタイミングを図っているわけだが、また新機種が発売になり、迷ってしまうのだった。
MEDIASである。
特徴はなんと言ってもその薄さだが、この機種も機能的にはおサイフ、ワンセグ、テザリングとまったく遜色がない。
しかも、そそるのが、防水であると言うことだ。
先立ってのニュースで、フェリーから落ちた人が、防水携帯のお陰で助かったと言う。
オレはそんなへまはしない。
もし海に落ちたら、イルカに乗って助かるけどね。
海のトリトンか、おまえは。
なにしろ、防水はけっこうポイントが高いのだった。
これじゃ、いつまで経っても乗り換えできない。


25(土) 

〔ついに見た〕

▼オレには生まれてこのかた一度も見たことがないものがある。
そして今日、ついに見たのだ。
ホタルである。
ほんのりと光る物体が、ふわふわといくつも浮遊するそれはまさにホタルだ。
感動である。
近くに寄ってきた光に手を差し伸べると、なんの躊躇もなくオレのこの手に乗ってきた。
なんて可愛いんだ。
手のひらで光るホタルをしばしじっと見る。
そして、ふと思うのだ。
いったいどうした仕組みで光ってるんだよ、これ。
電球が入っているわけでもなし、ましてや、そっとお尻に灯をともしているわけでもない。
他にどんな方法があると言うんだ。
エジソンもびっくりかよ。
そんな屁理屈は必要ない。
何も考えず、ただただボケーッと眺め、そして感動すれば良いのだ。


24(金) 120 100

〔猛暑日だけでは足りない〕

▼今日の東京は30度ちょっと越えたくらいで済んだが、熊谷や寄居の39度越えってのは、いったいどうしたものか。
まだ6月にしてこの気温。
夏真っ盛りのことを考えると今からゾッとする。
35度以上の日を猛暑日と言うらしいが、この分だと猛暑日どころか、40度越えの日が何日あるのかと言うレベルになるのではないか。
となれば、猛暑日だけでは事足りない。
その上のランクが必要である。
猛暑日よりもさらに上だ。
だったらオレはこんな呼び方を提案しようではないか。
「こんなに暑くちゃ何にもやる気が起きないっ暑」
言い得て妙であるが、誰がこんな長ったらしいこといちいち言うんだよ。
しかも、微妙に北海道弁が網羅されているのは如何なものか。
道産子がなせる高等技術と言えよう。
ともあれ、聞いてるだけで、うんざりしそうな暑さである。


23(木) RUN5km 29:15 バテ気味

〔本当に知りたいこと〕

▼昨晩は非常に寝苦しく、気が付けば腹を出して寝ていた。
いよいよ夏本番である。
しかし、今年はエアコンを思う存分使用することはできないだろう。
原発の稼働率が少ないからだ。
果たして大丈夫なのか。
あまり無理すると熱中症患者が増えること受け合いだからだ。
それじゃ、本末転倒と言えるだろう。
せめて、避難所くらいは、冷房を使用しても良いのではないか。
ただでさえ、劣悪な環境で生活しているのだからな。

テレビを見ていると放射能について色々な情報が流れているのだが、果たしてその中に本当に知りたい情報があるだろうか。
オレにしてみれば、ない。
確かに、原発がいま危険な状態にあることは重要な問題だし、それによる放射線量の数値も気になるところだ。
しかしながら実際のところ、自分が被爆しているかどうかの判断はなかなかできるものではないし、そんなことはまったく自分とは無関係と思っている人もかなりの数いるのではないか。
だったらせめて、被爆すると、身体にどの様な症状が出てくるのか、さらにもし内部被爆していたら、どんな措置を取ればいいのか、ないし、取ってくれるのか。
その辺が非常に知りたいところなのに、いったいなんだ。
この様な情報はほとんどメディアでお目に掛かったことはない。
やれ、このままでは危ないとか、この程度なら大丈夫だろうとか、専門家が言っていることも様々で、具体的なことは何も教えてくれないのだ。
まだ何かを隠しているとしか思いようがないじゃないか。
もう少し、当事者の立場に立って考えて、的確な情報を提示してもらいたいものだ。


22(水) 120 100

〔それができなかった〕

▼人は時として予想もしない事態が発生すると、著しく判断力が鈍るものである。
高速道路のインターを降りるとカーブのRが急になる。
オレはそう言ったカーブをできるだけスピードを落とさずに走る習性がある。
そのうち痛い目に遭うぞ。
そして今日もまた、そのカーブに差し掛かった。
少々タイヤも鳴っている。
すると何やら後ろの方で、シューシュー、と言う音がし始めたではないか。
かと思うと、今度はやけにシンナー臭い。
いったい誰の嫌がらせだ。
ミラーで後ろを見た。
なんだ、この黄色い霧状のものは。
この音、臭い、色から言って、明らかに缶スプレー塗料である。
どうやら車の荷台にふたの取れた缶スプレー塗料があり、急カーブを曲がる際に横Gが掛かることにより、ノズルが何かに押されているようだ。
その結果の、シューシューだ。
なにしろカーブを走っている最中、シューシュー音がし、黄色い塗料が吹き出している。
これはたまらない。臭いったらありゃしない。
しかし、カーブを途中で止まるわけにはいかないだろう。
ここはただのカーブではないのだ。高速道路のカーブなのである。
オレは堪えた。そして一刻も早くこの状況から脱したい気持ちでカーブを攻め立てたのだ。
そしてようやくカーブは終わり、スプレー缶からの塗料噴射も止まった。
オレはふーっと一息付いた。その時オレはふと思ったのだ。
スピード落とせばよかったじゃん。
だが、その時オレはそれができなかった。
オレの判断力は時として著しく鈍る。
むしろ、そんなことの方が多いと言うのはここだけの話にしてもらいたい。


21(火) RUN5km 28:21 焦らずゆったりと

〔声がでかくなる〕

▼いま、3人で仕事をしている。その中のF氏は耳が悪く、したがって自然とこっちが喋る声も必要以上にでかくなる。
困るのは、3人で話をしているときだ。
なかなか話が噛み合わないのである。
話をしているうちに、F氏の話が反れ始め、気が付けば二人それぞれ、まったく違う話をしているではないか。
当然、いっぺんに内容を把握するのは困難である。
オレは聖徳太子じゃないからな。
当然、マグマ太子でもないけど。
古すぎる。
ところで、F氏は普通に車を運転している。
免許の条件に聴覚はなかっただろうか。
そういや、更新時に聴覚なんか測ったことないな。
しかし、普通以上に気を付けた方がいいに決まっているのだ。

▼夜、走る。
河川敷に吹く風が心地良い。
しかし、走り終わると必要以上に汗が噴き出す。
まったく引く気配がない。
いったいどこから出てくるんだよ、この汗。
その結果、体重1キロ減だ。
たった1日でこれだけ水分が出たのだ。
コントレックスがうまい。


20(月) 120 100

〔自動は危ない〕

▼愛車スカイランに不具合が発生。
もう定期イベントみたいなものなので、それほど驚きはしないし、その不具合自体、走行に支障があるわけでもなく、したがって緊急性もない。
しかし、不具合には違いないぞ、こんちくしょう。
何がどうなったかと言うと、助手席のウインドウが開かなくなったのである。
もしそれが運転席であれば、駐車券を取ったり、ドライブスルーに入ったり、手を振ったりするときにけっこう不便なのだが、助手席であればそれほどのことでもないだろう。
逆にこれが、閉じないとなると話は別だ。
困るからなあ、窓も、口も閉じないのは。
そう言えば、オレのお袋はテレビを見ている最中、いつも口を開けていた。
その口に、親父はお菓子を投げ入れて、その度にケンカになっていたっけなあ。
そんな思い出話はここで必要なのか。
なにしろ、窓が開かなくなった。
こう言うとき、いつも思うのはこれである。
「なんだかんだ言って、手動が一番だよ」
確かに電動は便利である。
しかし、今回の様に電気系統に不具合が出れば、使いものにならない。
とりわけ、恐いのは水没である。
もし、なんらかの災害で車が水没の事態になったとき、まず第一に車外から脱出しなければならない。しかしながら電動式ウインドウであったなら、配線がショートして開かなくなっていることだろう。
ああ、恐ろしや。
その点、手動だとまず開かないことはない。
やっぱり、手動だよ、アナログだよ。
パソコンよりもそろばんだ。
オレはできないけどな、そろばん。
なにしろこれが自動よりも手動が勝る所以である。
だがしかし、いまさら窓をくるくる開けるのは、なんだかかっこ悪いなあ。
いっそ、自動、手動の両方にできないものかとオレは思うし、提案したいのだ。
採用されるわけがない。


19(日) 

〔下調べをし、悩む〕

▼docomoショップへ行き、スマートフォンの下調べ。
疑問点を店員にぶつけた。
鬼の形相で質問しても、あっさりと答えが返ってくるからたいしたものである。
残っている無料通話分は、そのまま通話料として持ち越せるようだし、おサイフケータイの変更は、予め、各々のおサイフケータイ会社のサイトからいったいデータを預けることで移行できるようだ。
しかしながら果たして、いますぐスマートフォンに移行して良いものか。
まだ問題はありそうだ。
モバイルスイカはまだ対応していないようだし、馬券を買うためのPATのソフトも対応していないようだ。
使っているうちにまだまだ不都合は出て来そうである。
しかし、スマートフォンの高機能さはそんな障害をも、ものともしない、そんな魅力がある。
いったいオレはどうすればいいと言うのか。
そんなとき、天からこんな声が聞こえた。
「もっと他に悩むことがあるだろ」
ごもっともである。
しかし、こんな楽しいことで悩むこともまた、ストレス解消なのだ。
そして、来週はきっと、宝塚記念で悩んでいることだろう。
わくわくである。


18(土) 

〔根は優しくて変わり者〕

▼久しぶりの普通の土曜の休日、そんな気がする。
そして、4ヶ月振りの床屋。
雨のせいだろうか、やけに混んでいる。
いつもと同じでお願いします、と注文したが、いつもと違う仕上がりだった。
やる人が違うとこんなものか。
でもまあ、もっさりマンから、すっきりマンに変貌したからよしとするか。
次回から床屋を替えようかとも思う。

▼今日で高速道路上限1000円割引は終わりなのだった。
もう少し、その恩恵を利用したかったが、被災者のことを思えばそんなことも言ってられまい。
となると、果たして、愛車による今年の北海道帰省はできるのだろうか。
東北道を端から端まではけっこうでかいからな。まともに払うといったい幾らになるのだろう。すでに以前の料金感覚がない。
ま、上限1000円って言うのが、普通じゃなかったと考えるのが普通だろう。

▼Aから電話があった。
Aは福島で一緒に仕事をしていたのだが、その後、さらに宮城へと北上したのである。
その宮城の仕事も、もうすぐ終わりだと言う。
Aはなかなか変わった奴だが、今回よく頑張ったと言えよう。
福島でこんなことがあった。
仕事が一段落着いた頃、気が抜けたのだろう、若手のOが熱を出して早引けした。
すぐに宿に帰り、寝たという。
同じ宿に泊まっていたAは、Oの具合を心配し、携帯に電話したのだ。
電話をするだけならまだいい。掛けた時間がいけない。
早朝の4時だと言うではないか。
何という常識外れ。しかし、それがAなのである。
当然、Oは無視を決め込み、寝ていた。
すると少しして、部屋のドアをノックする音がするではないか。
無視するが何度も何度も執拗にノックする。
Oは仕方なくドアを開けた。
そこに立っていたのは紛れもなくAであり、Oの顔を見て開口一番こう言ったのだ。
「だいじょうぶ?」
だいじょうぶなわけがない。
だってそうだろう。
心配する気持ちは分かるが、早朝4時に、だいじょうぶ、ってことはないじゃないか。
これが、Aである。
本人にまったく悪気はない。
いまオレは、Aに勧められた、宮本輝著「優駿」を読んでいる。
確かにAは少々変わっているが、根は優しい男なのである。


17(金) RUN5km 27:36 

〔朝、寝坊し、夜、走る〕

▼まったく気にも止めていなかったが、梅雨なのだった。
朝から雨がしとしとと降っている。
雨もまた風情があると言うものだ。
そんな呑気なこと言っている権限はオレにはない。
なぜならば、朝寝坊しました。
携帯のアラームを切ったあと、起きたつもりが、再び寝てしまったらしい。
起きたら、いつもの時間の1時間後だった。
今日に限ってどうしてこんなに寝起きの悪いことになってしまったのか。
心当たりがある。
昨晩、寝る直前に薬を飲んでしまったのである。
薬と言っても、特段いかがわしい薬ではない、ったらない。
1ヶ月ほど前、身体に発疹ができた時に病院からもらった薬であり、もったいないので飲んだのである。
オレの鋭い勘によると、どうやら、その薬には眠くなる成分が入っていたのではないか。
飲むならもっと早い時間に飲むべきであった。
そう悔やんだところでもう遅い。

この雨のせいで、高速道路はいきなり渋滞だった。
あちこちで事故も発生しているようだ。
渋滞がないなら1時間少々で到着するであろう仕事場も、さすが東京の首都高である。まず、渋滞がないなんてことはあり得ない。
2時間近くの時間を掛け、無事、何食わぬ顔で仕事場に到着したのだった。

▼走った。
いったいどれくらいぶりだろうか。
少なくとも3ヶ月は走っていない。
久しぶりにしては足が軽いし、走っていると不思議と咳が出ない。気合いが入っているせいだからか。
いつものコースを走る。
河川敷を抜け、グランベリーモールに差し掛かる。
すると、眼前に現れた思わぬ光景にオレは驚いた。
金曜日だと言うのに、なんて人出が少ないんだ。
オレがいない間に、いったい何があったと言うのか。
何もない。
すでに店終いの時間なのだった。
ともあれ、福島より帰還してから、よくぞここまで回復したものだと、我ながら感心する。
そしていよいよ明日は、床屋に行こう。
これでようやく、もっさりマンからすっきりマンに変貌である。


16(木) 120 100

〔いよいよスマフォか〕

▼おさいふケータイにも対応したし、ぼちぼちスマートフォンかな、などと思ったりしてみる。
過去の日記を紐解くと、2008年3月15日に現在の携帯を買ったことが記してある。
シカのシールを貼って喜んでいる、おめでたいさまが読み取れる。
あれからもう3年過ぎたのか。
そして、いよいよスマートフォンだ。
現在、候補は2つ。
AQUOSフォンにするか、Xperiaにするか。
前者はすでに発売中であるが、後者の最新機種はまだ発売になっていない。
AQUOSのCPC性能は秀逸で非常にさくさくだと言うし、Xperiaはデザインよし、電池も持ちよしと言う。
なかなか悩みどころであるが、オレの気持ちはほぼAQUOSに傾き掛けている。
ウイークポイントである電池はそのうちサードパーティから大容量が出るだろうし、アプリ用のROM容量も、かなり余裕があると聞く。
なかなか知ったようなことを言うオレだが、果たしてこんなに高機能なマシンを使いこなせると言うのか。
俗に、猫に小判、豚に真珠とか言うが、オレさまにスマフォ、ってことはないじゃないか。
なんだか心配なので、もう少し検討しよう、そうしよう。


15(水)         60 100

〔出て困る〕

▼まだ長い時間喋っていると咳が出る。
風邪とかそういう類の咳じゃないのだが、だったらいったい何なんだ。
これまで風邪など引いても咳なんかしなかったので、どうにも腑に落ちないのだ。
とにかく、咳が出るのは非常に困る。
何が困るって、なんと言っても歌えないことだ。
おまえは歌手か。
車中で眠気覚ましによく歌を歌うのだが、これができないのはけっこう辛いものがあるのである。
なにしろ、一声歌おうとするや否や咳き込むのだから、これじゃ眠気も何も吹っ飛ぶじゃないか。
思わぬ効果と言えよう。
それでもやはり歌えないのは辛い。
歌を歌えないカナリアはいったいどこに向かえばいいと言うのか。
どこの何様の歌手だよ、おまえは。

それでもずいぶん復活してきたと思う。
腕立てに続き、腹筋、背筋も再開した。
少しずつ、少しずつだ。


14(火) 120 100

〔誕生日会〕

▼誕生日会なのだった。
お誕生日会ではない。そんな可愛らしい会ではない。
あくまでも誕生日会である。
毎月、誕生月の社員が社長を囲んで昼に弁当を食べるのである。
オレの誕生日は3月だが、震災のために中止となり、6月と合同になったのだった。
したがって、けっこうな人数になった。
この会に出席するのは始めてである。
どうやら、弁当を食べながら社長と談笑すると言う形式のようだ。
重々しい空気の中、いきなり社長が切り出した。
「原発はあった方が良いと思うか、それともない方が良いと思うか」
予想もしない質問にますます静まる周囲。
すると社長の目がオレの目と合ってしまい、こうなるとしょうがない。オレは、こう答えた。
「ないに越したことはないと思います」
「ほんとになくなっても良いと思うか」
そう社長が返してきたので、オレは「ゆくゆくは他のエネルギーに替えていき、なくなっていくのが良いと思います」と言うと、社長は「そんなに簡単にいくと思うか」と言う。
そう簡単にいくわけないじゃないかと思ったが、それ以上突っ込んだ話をしてもボロが出るばかりなのでこの辺にしておいた。
しかし、ああ言えば、こう反論するじゃ、誰もなにも言えないよなあ。
この様になかなか有意義な会であった。


13(月) 

〔一歩一歩だ〕

▼ひさしぶりの本社出勤である。
あの福島での生活がまるで幻だったかの様に、ここはまったく平常な日常である。
六本木ヒルズで食べる昼飯は相変わらず身分不相応なプライスだし、首都高はやっぱり混んでいる。
オレにこんな都会暮らしができるか。
文句を言ったところで誰も聞いてはくれない。
往生際良く、都会の波に飲まれるしかないのだ。

午後、次の仕事場である江東区へと向かう。
そこは下町然とした住宅地の中であった。
地図をよく見ると、驚いたことに上京して始めて住んだ場所がすぐ近くにあるではないか。
歩いても行けるくらいだ。
すでに20年以上の月日が過ぎているが、その場所がどんなことになっているか、今度散策してみよう。
路地のずっと向こうにそびえ見えるのは、スカイツリーである。

▼油断をしているとまだ咳は出るが、それでもずいぶん回復した様に思う。
昨日、病院でもらった薬はかなり強かったようで、頭がひどく痛んだ。
それ以来、薬は飲んでいない。
そして、そろそろ腕立て伏せも再開である。
どうやらすっかり訛ってしまったようだ。
福島弁がうつったと言うわけではない。身体が訛ったのである。
分かってると思うけど。
ともあれ、元に戻るまでにはもう少し時間が掛かるかも知れない。
しかし焦るまい。一歩一歩確実にだ。


12(日) 

〔明日から通常が始まる〕

▼なかなか喉の具合が良くならないので、再び病院へ行った。
日曜の当番病院なので患者も少なく、すぐに診て貰うことができた。
なにか厄介なことになっていないかと少々心配もしたが、そんな心配をする間もなく、診察はあっと言う間に終わった。
オレの喉を見て、一言、もう少し強い咳止めを出しておきます。
これだけかよ。
しかも、休日診療なので、薬はたったの1日分だ。
こうなったら、なんとしてでも明日一日で効いて貰わねばならないだろう。

そして、明日からまた通常勤務が始まる。
災害復旧勤務の余韻をこの身体に漂わせたままの通常勤務だ。
いましばらくリハビリが必要である。


11(土) 

〔日常を実感する〕

▼思い切って外出した。いつまでも家で、のほほんマンをしているわけにもいかないのである。
愛車スカイラインに乗り込む。
あ〜う〜おぉ〜
シートに座るなり、どこからともなく、意味のない雄叫びがオレの胸の内から湧き出る。
雄叫びと言うよりも、老人の呻きだろ、それ。
愛車のハンドルを握るのは実に2ヶ月以上ぶりのことである。
気合いも入ろうと言うものだ。
イグニッションキーを回す。
以前となんら変わりのないエンジン音を聞き、ひとしきり安心した。
それにしても、なんて汚いんだよ、おまえ。
洗車をしようとコイン洗車場へ。
この数時間あとに雨が降ることをみな予見していたのだろう。
やけに空いている。
それでも、非常にさっぱりした。
床屋へ行けばなおいっそうのさっぱり感を得られたのだろうが、そこまでの気力はなかった。
まずは、愛車がさっぱりしてオレは満足である。
そのあと、いつも行くうどん屋でぶっかけうどんを食べ、TULLY'Sでお茶をする。
なんて日常的なんだ。
ようやく、いつもと変わらない休日が戻ってきた、そんな実感のする一日であった。


10(金) 

〔一時の外出〕

▼どうもまだ喉が痛い。
こんなに長引くことは過去になかったのではないか。
「継続は力なり」はオレのモットーだが、こんな継続はイヤだよ。
それでも、やっと外に出た。
外に出たと言っても近所のコンビニだけど。
それでも、まずはその一歩だ。

そんなこんなで、一日のほとんどを自宅で過ごす。
本を読み、JIN-仁のビデオを見、そしてまた本を読み、格闘技UFCのビデオを見る。そんな、のほほんとした一日だ。
その”のほほん”が、オレの肉体の復活をサポートしてくれるはずだ。
だがしかし、オレはけっして、のほほんマンにはならないぞ。
そんなマンは初耳である。


 9(木) 

〔流れていない違和感〕

▼テレビを見ていてふと思う。
福島が好き♪by 猪苗代湖ズがまったく流れていない違和感。
やっぱりここは東京なんだと再認識する。
そして、まだ身体はどんよりとしている。
絶好調にはほど遠い。
だがしかし、是が非でも床屋に行きたいのだ。
どうにかしてくれよ、このもっさり頭。
中身ももっさりだけどな。
こんちくしょー。


 8(水) 

〔体調ズタボロ〕

▼昨晩、帰宅してから咳が止まらず、薬を飲んでも治まらない。
これじゃ眠くても寝られないじゃないか。
喘息の人の大変さがわかる。
ふと、ショウガ湯がいいと言うことを思い出し、飲んでみたらうその様に咳が治まった。
驚くべく、ショウガの威力。
これでなんとか寝ることができそうだ。

起床し窓から漏れる光はまだ暗い。
何時頃だろうかと携帯を見ると、なんだこりゃあ。
17時半だった。
だいたい14〜15時間は寝たことになる。
こんなに寝たのは記憶にないくらい前のことである。
それでもまだ調子はいまいち、いまにだ。
まだ鼻血は出るし、目の充血が凄い。
しかしながら喉の痛みはずいぶん和らいだ。
今週いっぱいの休日でなんとか元の体調に戻したい。
その間、出張中に撮り溜めたビデオを見よう。
UFC、ボクシング、JIN「仁」としばらく見切れそうにもない。
それと、スマートフォンを真剣に検討しよう。
腕立て伏せも復活だ。
こうやって少しずつ、日常を取り戻してゆく。


 7(火) 

〔実感ない帰還〕

▼どうにもこうにも喉が痛い。鼻血も毎日の様に出る。
風邪とはちょっと違う様だ。
甲状腺がやられているのだろうか。
そんな大袈裟なことじゃないだろう。
2ヶ月住んだアパートの荷物をまとめ、そしてついに福島をあとにする。
60日以上の連勤は確かにきつく、頑強なオレの身体をずたぼろにするくらいの威力があったが、なんだかんだ言って、非日常な毎日はそれはそれで楽しいことも多かったのではないか。
だがしかし、2ヶ月で離れるオレなどはそんな悠長なことを言っていられるが、やはりそこに生活する人達の大変さ、苦悩は計り知れないものがある。
それをこの目で見、そして話を聞き、実感できたことは自分自身、非常に貴重な経験であったように思う。
がんばれ、福島。

高速道路で3時間ほどの距離だが、首都高のきらめくネオンを見ると、ついさっきまでいたあの場所が、何か遠い国の様に感じられる。

2ヶ月振りに自宅に戻ると、オレはまるで死んだ様に深い眠りに付くのだった。


 6(月) 

〔終わりを迎える〕

▼なかなか良くならないので思い切って病院へ行った。
血圧がちょっとどうかと思うほど高くなっていて驚いた。
原因は一般的に過労と言うことになるのだろうが、他にも思い当たる節がある。
それは、ラーメンの食い過ぎである。
仕事から夜遅く帰ってきて開いている店と言えば、ラーメン屋くらいしかないじゃないか。
その結果、食事の8割はラーメンと言うことになってしまったのである。
そんな生活もやっと終わりを迎える。
いざ、終わるとなると寂しくも感じる。これだけきつかったのにである。


 5(日) 

〔ついにダウン〕

▼昨日の朝は鼻血が止まらなかったし、風邪も次第に悪化してきたしで、ついに身体が熱っぽくなり、ダウンしてしまった。
ここまでガタガタになるのは珍しいことだ。
典型的な、気の緩みによる体調不良である。


 4(土) 

〔晴々とする〕

▼昨晩は飯坂温泉に宿を取り、打ち上げなのだった。
明日が最後の大詰めなのに、打ち上げで大盛り上がりしてしまい、気が付けば夜中も1時を過ぎてしまっていた。
その頃にはすでに7人全員出来上がってしまっており、お開きの後、飯坂温泉の道をふらりふらりと歩く様は、きっと風情に満ち溢れていたに違いない。
そんな時に、携帯から地震警報が鳴り響き、まもなく廻りの建物のきしむ音が聞こえたが、そんなものはくそ食らえだ。
Hと二人、宿に戻ると速攻で熟睡。
そしてあっと言う間に朝が来た。
今日が休みだったらどれだけいいだろう。
そんなことを思いながら、無理矢理起きる。
そして、最後の大詰めだ。
あたふたする場面はあったもののなんとか終わり、ホッとする。
その瞬間、若手のOが体調を崩し、早引け。
オレもなんだが身体がけだるい。
どうやら本格的に風邪を引いてしまったようだ。
しかし、そんな風邪が吹き飛ぶほど、なんだか晴々とした気分なのだった。


 3(金) 

〔延期できない〕

▼まるで夏の様に暑い一日。
いよいよ明日、最後の大詰めを迎える。
本来はその最後の大詰めは今日だったはずなのだが、昨日急遽、一日延期の連絡が入ったのである。
なにしろ、その準備にみな余念がない。
あと一息と言う気の緩みか、喉が少々痛いのは気のせいか。
きっとそうに違いない。
そして今夜は打ち上げである。
明日もあるのに打ち上げである。
打ち上げは延期できない。


 2(木) 

〔消えた軽トラ〕

▼一緒に仕事をしているK山氏はここから30キロほどの村から軽トラで通勤している。
歳は67歳。
しかし、元気いっぱいだ。
今朝のことである。
いつもの様に家を出ると、そこに止めてあった軽トラがなくなっていたと言う。
K山氏はピンときた。
盗まれた。
すぐに警察を呼んだ。
因みに車の鍵はいつも付けっぱなしだと言う。
さらにその鍵には家の鍵も付いていたと言うから呆れる。
いままで盗まれなかったのが不思議なくらいだ。
通常では考えられないが、意外とそう言う土地柄も多いのかも知れない。
ただの性分かも知れないけど。
ともあれ、まもなく警察が来て実況検分が始まった。
そんな中、K山氏はふと目線を下にずらした。
と同時に、顔がひきつった。
5メートル下に転がっているのは、まさしく、K山氏の軽トラだった。
どうやら、サイドブレーキがあまかったせいで坂を転げ落ちたようだ。
これほどばつの悪いことがありましょうか。
こうなったら笑ってごまかすしかないじゃないか。
警察の方々にジュースを配るK山氏の奥さん。

K山氏はその軽トラに乗り、何事もなかったかの様に今日も颯爽と仕事場に現れたのだった。
それにしても、なんて丈夫なんだよ、スズキの軽トラってやつは。


 1(水) 

〔言いたいことは分かるが〕

▼6月に入り、再び肌寒い気候となった。
はっきりしない天候。
まもなく梅雨入りなのだろう。
そして、ひとつひとつ片付いていく仕事。
次第に先が見えてきた。
あと、もう少し。

▼浪江町の役人と話す機会があった。
その人も被災しており、現在別の土地に家を借りて住んでいると言う。
その人は言う。
ここもけっこう放射性物質数値が高いんですよ。
ここだけの話。はっきり言って、長く住めないと思います。
放射能も問題は蓄積ですからね。現在の値を元に計算して見てください。
特に、子供や、これから子供を作ろうと言う人はなるべく早く出た方がいいでしょうね。
たんたんと話す、役人。
言いたいことは分かるが、そんなこと言ったって、これだけの人数がいきなり行くところなんかあるわけないじゃないか。
地元の人たちの苦悩は果てしなく続く。



byクムラ〜




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