◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ| 

/30:鎌倉である /29:弟に会う /28:近付きつつある猛威 /27:すでにゴールデン /26:名古屋を味わう /25:原因はここにある /24:昨日からの専らの話題 /23:朝のトラブル /22:清々しい気分 /21:楽だが辛い /20:言い知れぬ違和感 /19:充電 /18:洗車場がない /17:高ければ良いというものではない /16:少しずつ改善 /15:睡魔と戦う /14:吹き出す /13:そのうち慣れるさ /12:また一歩 /11:行きつけを捜す /10:この中でやっていく /9:初出社 /8:いよいよ明日から /7:少しずつ /6:新生活始まる /5:グッバイ名古屋 /4:終わるのか /3:最後の名古屋勤務 /2:引き継ぎ終わる /1:来たところに行く/

<2009年 4月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋

30(木) 120 100

〔鎌倉である〕

▼上司と共に鎌倉へ。
鎌倉と言っても観光で行くわけではない。列記とした仕事である。
しかしながら現地へ行けば、すっかりゴールデンウイーク然としてるじゃないか。
街中は観光客でうじゃうじゃであり、これじゃ仕事の気も失せるよ。
思えば、鎌倉訪問は今回が初めてなのだった。
鎌倉と言えば、大仏であり、はたまた源頼朝であり、歴史好きなオレとしては願ってもないところではないか。これじゃ、仕事の気が失せるのも仕方がない。
だが、鎌倉はこれからだ。しばらくの間、来ることになるだろう。
ゆっくりじっくりと見るチャンスはこれからいくらでもあるのだ。


29(水) 120 100

〔弟に会う〕

▼横浜の弟に会いに行く。
実に8年振りである。
その当時いなかった子供がひとり増えているし、弟は少々お疲れ気味である。
昨晩、飲み会だったこともあるのだろうが、それ以上に、最終に乗り遅れ、10キロの道のりを歩いたことも影響しているのだろう。
と言うか、普通、歩かないだろ、そんな夜中に、そんな距離。
行く前に買った娘二人へのお土産と、ケーキをワンホール渡した。
しかし、どうも反応が悪いと思ったら、弟以外、奥さんも子供二人もイチゴが嫌いだと言うではないか。
普通、ケーキと言ったらイチゴは付き物だろう。なのに、なんだ。揃いも揃ってイチゴが嫌いだとは。世の中も変わったものである。
この際、世の中は関係ないのではないか。
8年間の積もった話でもしようと思ったが、積もった話は意外とないものだ。
それでも、お互いの存在を改めて確認できたことは、非常に意義ある一日であった。
8年間と言うものは、かくもあやふやにするものなのか。


28(火) 120 100

〔近付きつつある猛威〕

▼ようやく花粉症も終息に向かいつつある。
でもダメだ。昨日言った通り、まだしばらくはマスク着用で過ごさねばなるまい。
特に満員電車では、言わずもがなだ。
今の恐怖は花粉ではない。
それは季節外れのインフルエンザである。
その猛威は着々と近付きつつある。
そんな折り、Y口が大きなマスクを付け帰ってきた。
ただいま〜、と言う声は、もはや凄いことになっている。
おまえって奴は。
なんとも間が悪い風邪っぴきである。
それほど、いま、豚インフルエンザに敏感になっているのだ。
なんでも、警戒レベルがフェーズ4に上がったと言うではないか。
なんだ、フェーズって。
ともあれ、これはただ事ではないことは確かだろう。
こりゃ、今年の社員旅行は中止だな。


27(月) 120 100

〔すでにゴールデン〕

▼上司とともに、都内を車で走る。
ふと違和感を感じる。
何か妙なほど空いているのだ。まるで東京じゃないみたいだ。
これはもしかすると、ゴールデンウイークなのではないか。
すでにゴールデンウイークに突入している会社がかなりあると言うことだ。
聞くところによると、16連休と言う例もあり、しかしながら、そんなに休みがあったって、金がないよ。

▼何やら豚インフルエンザなるものが世間を騒がせている。
いま、メキシコがとんでもないことになっているようなのだ。
もし、日本に感染が広がれば、考えただけで、ブーっとするよ。
そんなバカなことを言っている場合ではない。
へたすれば、世界中に蔓延する可能性があるのだ。
狂牛病どころの騒ぎじゃないな。
せっかく、そろそろマスクを外せる時期かなと思ったのに、これでは、まだしばらくマスク着用は続きそうである。


26(日) 120 100

〔名古屋を味わう〕

▼昼は、カレーを食べた。
ココ壱番屋である。
いまや全国にあるとは言え、ココ壱番屋と言えば、やはり名古屋なのである。
そして、喫茶店はコメダ珈琲だ。
すでに東京にも数店出店しているが、本日、東京へ来て初めて入った。
名物シロノワールは、まったく同じ出で立ちで出てきたし、驚いたことにアイスモーニングを頼めば、ガムシロップは入れますか、と聞いてくるのも同じだ。
特筆すべきは、豆もちゃんと付いてきて一安心だったことだ。
どんな一安心だよ。
ただ、名古屋になかったのは、プラス100円で1.5倍と言うメニューである。
なんとなく、スタバのグランデサイズを意識しているような気もしないでもないが、100円で1.5倍はお得と言えるだろう。
今頃、このメニューは名古屋でもあるのだろうか。オレは遠い目で故郷を思い出した。
オレの故郷は北海道だよ。


25(土) 

〔原因はここにある〕

▼東京は朝からまとまった雨。
そんな中、都内を愛車で走ったわけだが、こんな雨の中でも行楽地付近になると途端に渋滞が始まる。しかしながら、ある場所を過ぎると、さっきまでの渋滞はいったい何だったんだと言うくらいに車は流れ始める。
東京の渋滞の原因は、車の多さも確かにあるだろうが、まずもってこの影響も多分にあるのではないか。
道が狭い。
1車線分が狭いため、車とすれ違う際にはスピードを落とさねばならないし、前方に右折車がいれば、横を通り過ぎるスペースがないため、途端に後続は詰まる。
こんな場合には、小さな車、とりわけ軽自動車が非常に有効なのだろうが、如何せん、なんて少ないんだよ、軽自動車。
東京で軽自動車を見ることは珍しいくらいに少ないのである。
オレは声を大にして言いたい。
東京だからこそ、軽自動車だろうよ。
オレは買い換える気は毛頭ないけどさ。
来週からゴールデンな週間が始まる。
高速道路1000円乗り放題のいま、いったいどんなゴールデン渋滞となるのだろう。


24(金) 120 100

〔昨日からの専らの話題〕

▼今日は会社まで車で向かった。
初、車通勤である。
首都高の混み具合が心配だったが、渋滞表示はあったものの、それほどでもなく、予定通り、芝公園を降りた。
久し振りだな、芝公園で降りるのは。
それにしても、電車に比べて、車のなんと楽なことか。
修行には向かないぞ、これは。
改めて思ったのだった。
午後は上司を車に乗せ、神奈川方面へと廻った。
帰りはそのまま車で直帰なのであった。

▼昨日から話題はスマップの草薙剛だが、ちょっと廻りは大袈裟過ぎやしないか。
有名人ゆえ、仕方ないと言えばそれまでだが、別に人に危害を加えたわけではないし、薬物に手を染めていたわけでもない。言ってみれば、ただ、ひどく酔っぱらい、失敗してしまっただけのことではないか。
その失敗が一歩間違えれば恐いわけだが。
なにしろ、まんまと話題に飢えたマスコミの餌食になってしまったわけだが、これを機にしばらく休養したらいいだろう。逆に良い機会かも知れないな。


23(木) 120 100

〔朝のトラブル〕

▼朝の通勤電車は当然”だだ混み”である。
そんな中、到着まで残り約半分に差し掛かったところ、停車した駅からなかなか電車が発進しないことに気付いた。
何があったのだろう。
まもなく車内放送が掛かった。
「ドアの戸袋に手が引き込まれたため、発車が遅れています」
なんてことだ。なかなか抜けないのだろう。作業は困難を極めたらしく、10分を過ぎてもまだ発車しない。
何度もお詫びの車内放送が掛かったが、やがてその車内放送はこう変わった。
「ドアの戸袋にカバンが引き込まれたため、発車が遅れています」
確かさっきは手が引き込まれたのではなかったか。
通常であれば、先にカバン、そして手ではないのか。
なのに、先に手ってことはないじゃないか。
いや、もしかしたら、何も持っていない手が引き込まれた後、カバンを持った手が引き込まれたのかも知れない。
そっくり全部引き込まれてるよ、それ。
そんなアホなことを考えている場合ではない。
これは覚悟を決めねばなるまい。
いったい何の覚悟なのか。
遅刻である。
この時間帯から言って、まず間違いなく遅刻だろう。
しかも、駅で停車してるものだから、次から次へと乗るわ乗るわ。ただでさえ混み合う車内が、とんでもないすし詰め状態となっている。
やがて、20分遅れで動き出したが、更に悪いことに、各駅停車となってしまったではないか。
これで遅刻決定である。
今日は記念すべき、初遅刻なのだった。
こうしてオレは、すっかり業務の始まっている会社に普通に入り、さりげなく仕事についたのである。


22(水) 120 100

〔清々しい気分〕

▼帰りの電車はいつもの様に混んでいる。
オレの隣には老婦人が立っていた。
荷物も大きく大変そうだ。
数駅が過ぎた頃、ふと目の前の席が空いた。
オレは横にいる老婦人に、どうぞ、と言って席に座るよう促した。
すると、その老婦人は、こう言ったのだ。
「ありがとうございます。でも次で降りますから大丈夫ですよ」
その、もの言い方は、本当に上品で丁寧で、こっちが恐縮するほどであった。
そして、次の駅に着くと、その老婦人は再びオレに向かい、ありがとうございました、と深々と頭を下げ降りていったのである。
これじゃ、まるでこっちが席を譲って貰った気分じゃないか。
逆に言えば、席を譲ってもないのに、譲った気分とも言えよう。
やられた、と言った気分である。
しかしそれは、疲れた身体に心地良く、そして清々しい気分であった。


21(火) 120 100

〔楽だが辛い〕

▼はっきり言わせて貰えば、今のところ仕事は非常に楽である。
名古屋にいた自分に申し訳ないほどだ。
デスクワークに疲れれば、若手をからかい、眠くなれば、他の部署へ冷やかしに行く、そんな日々である。
それでもやはり通勤は辛い。とりわけ、帰宅途中が眠いことと言ったらない。
何度も足がかっくんとなり、目が覚める。
そのうち、立ち寝ができるようにならないだろうか。
フラミンゴじゃあるまいし、そりゃ無理だ。

引っ越しの際に出てきた体重計が目に付き、乗ってみた。
なんてことだ。
2月の健康診断から5キロも減っているのだ。
それもこれも過酷な通勤のお陰だろう。
通勤は最も有効なフィットネスと言えよう。


20(月) 120 100

〔言い知れぬ違和感〕

▼東京へ来て、はや2週間。
ぼちぼち廻りを冷静に見渡せるようになってきた。
何かが足りない。
ふと、周囲の状況に、言い知れぬ違和感を感じたのである。
いったいこの違和感はなんなんだ。
名古屋弁がない。
そうである。あれほど聞き慣れた名古屋弁がどこからも聞こえてこないのだ。
ここは東京である。当たり前と言えば当たり前なのだが、名古屋弁が耳から入ってこないその事実が、自分に取ってこれほどイレギュラーなことだとは思わなかった。
しかし、悲しいかな、その感覚も時間の経過と共に風化していくのだろう。

▼帰宅の電車で見知らぬ人に起こされた。どうやら座ったとたんにいきなり爆睡してしまったようだ。危なく車庫行きだったよ。
ありがとう、見知らぬ人A。


19(日) 

〔充電〕

▼相変わらず片付けもままならない。そんな中途半端な状態のまま、午後出掛けた。
完全に現実逃避し始めている。
近くのイオンを見学したあと、夕方、三鷹の友人宅へ遊びに行く。
休日に縄張りの外に出るのは初めてのことである。
これもまた現実逃避現象のひとつだろうか。
夜は、焼き肉で、これから一週間のエネルギー充電をたんまりとした。
旨かったなあ、ここの焼き肉。


18(土) 120 100

〔洗車場がない〕

▼昼までたっぷりと寝た。
この付近のガソリン情勢をネットで調べる。どうやらハイオク120円前後が安値であるようだ。16号沿いのスタンドに狙いを付け向かうも、渋滞がひどく、これじゃかえってガソリン食っちゃうよ。

偶然、この近くにPCデポと言うパソコンショップを発見。さっそく立ち寄り、チェックした。めぼしいものはここで調達できそうだ。
オレはひとしきり満足し、一階のスーパーでバナナを一房買った。
たった300円だ。買わないわけにはいくまい。

東京へ来てから愛車の埃を落としていないことに気付いた。
だがしかし、洗車場がない。
名古屋ではそこらじゅうにあったのに、ここいら付近にはまったく見当たらないのだ。この辺の人は、ガソリンスタンドで洗車するのがデフォなのだろうか。
5キロほど走り回ってやっと発見。500円の水洗車で我が愛車をすっきり綺麗にしたのだった。
もっと近くの洗車場をさがさなきゃな。

レッドクリフPart2を見た。
出陣前、皆が周瑜に分け与える団子が気になってしょうがなかった。
だってそうだろう。
食いきれないほど集まってしまったらどうするつもりなんだ。
山の様になった団子を食い急ぐあまり、喉に詰まらせたりしたら、赤壁の戦いどころじゃないじゃないか。
そんな心配には及ばなかった。
当たり前だけど。


17(金) 120 100

〔高ければ良いというものではない〕

▼マンションの部屋にまだ照明器具が完全に付いていないのだった、そのわけは、けっして貧乏だと言うわけではない。もっと深いわけがあるのだ。そのわけとは。
高い。
値段が高いと言っているのではない。天井が高いのだ。
とりわけ、居間の天井は非常に高く、図ってみると、4m50cmほどある。
これでは、オレの跳躍力を持ってしても、とても届きそうもないし、家庭用の脚立でも、無理そうである。
だれだ、こんな高い天井にしたやつは。
開放感がありそうで喜んでこの部屋にしたんじゃなかったか、オレ。
いまにして思えば、高い天井は不便この上ないのである。
それでもなんとか照明器具くらいは付けねばなるまい。
そこで、うちの会社に出入りしている電気屋を頼んだのだった。
長い脚立を持参で来て貰い、取り付け完了。
これでまたひとつ文化的な生活が送れる。
それにしても、この高い天井を見るに付け、冷房費と暖房費が嵩みそうな、そんなイヤな予感がするのだった。


16(木) 120 100

〔少しずつ改善〕

▼相変わらず、電車通勤は辛いものがあるが、それでも少しずつ改善されてきている。
自宅から駅までの更に近いルートを発見したし、会社までは、どうやら六本木駅よりも麻布十番駅の方が近いようだ。だがしかし、深いったらないよ、大江戸線ってやつは。
これじゃ、大江戸線と言うよりも、大井戸線だよ。
我ながらうまいこと言うなあ。
自画自賛している場合ではない。
夜は、こっちに来て初めての会議であった。
やっぱり会議は睡魔との戦いなのだった。


15(水) 

〔睡魔と戦う〕

▼どうしてだろう。
一日眠くてしょうがない。
ちょっと気を抜けば、こっくりさんだ。
こっくりさんと言っても、あのこっくりさんではない。ましてや、ぽっくりさんでもない。
何を言ってるんだ、オレは。
なにしろ、頭が朦朧とした状態で終日社内で仕事なのは、拷問以外のなにものでもないだろう。
一日30時間欲しい言っている人には申し訳ないが、一日の長いことと言ったらないのだ。
花粉症の薬のせいかも知れないし、連日の慣れない電車通勤に早くも身体が拒否反応を示しているのかも知れない。
ともあれ、この状態をなんとか打破せねばなるまい。
こんなときに有効な手段はこれだろう。
とっとと寝る。
さし当たってはこれしかない。
果たしてこの先本当にこの環境に慣れるのだろうか。
オレはオレ自身に、こう疑問を投げつけるのだった。


14(火) 120 100

〔吹き出す〕

▼夕方になると同じ部署の若い者がぞくぞくと帰って来る。そのとたん、フロアー内は落ち着きがなくなり賑やかになる。
そんな中、「プシューー!」と言う何か得体の知れない耳慣れない音が、どこからかし始めた。
ふと音のする方を見ると、S松が座っているすぐ後ろから、何か白い物が吹き出しているではないか。
それが、消火器であることに気付くのにそれほど時間は掛からなかった。
どうやら、S松が消火器を倒してしまい、その弾みでレバーが押されてしまった様だ。
消火器から吹き出た、白と言うか、ピンクの粉煙は、あれよあれよと言う間にフロアーに広がる。
オレはすぐさま机の上のノートパソコンを閉じ、その場から離れた。
だがしかし、弱冠一名、頑としてその場から離れない者がいた。
Y田である。
なんて良い度胸をしてるんだ。
オレは感心したが、なんのことはない。客先と電話をしていたので、どうしようもなかったのでした。
かくしてフロアー内はまるでモヤが掛かったようになり、これにて今日の仕事はおしまいとなった。


13(月) 

〔そのうち慣れるさ〕

▼いまのオレに取って、疲れの80パーセントは通勤と言えるのではないか。
逆に言えば、少しは仕事をしたらどうなんだ。
そう言えるのではないか。
なにしろ片道、ドアツードアで1時間20分。その間、1分たりとも座ることができない。
これはかなりの修行である。
そのうち慣れるのだろうが、帰宅するとすでに疲労困憊。
玄関で脱いだ靴をふと見れば、左右違う靴じゃないか。
その疲労感は朝、家を出るとき、すでに現れているのだった。


12(日) 120

〔また一歩〕

▼いつの間にか初夏を思わせる暑さである。
オレの頭が暖かいのは、ノー天気のせいではなかった。
驚かせやがって。
そんな陽気の中、近所のショッピングモールをぶらぶらして見た。
アウトレットモールやフードコートなどを、オレの様にぶらぶらしている人や犬が数多くおり、なかなかの賑わいを見せている。

そう言えば、肝心な物を忘れていた。
PASMOと言う奴を手に入れねばならないのだった。
駅の改札口に行くも、相変わらず駅員の姿が見えない。
こんなところで、「おーっい!」などと大声で呼び掛ける自信がオレにはない。
ふと切符売り機を見れば、これで買えるじゃないか、PASMO。
かくして1万円分のPASMOを購入。これで明日からさらにグレードアップした通勤が可能となるのだった。
日系北京原人からまた一歩、都会人になってしまう予感だ。


11(土) 120 100

〔行きつけを捜す〕

▼少しずつ周辺の環境に慣れてきた。
次にすることは、行きつけの店を捜すことだろう。
本屋、薬局、パソコン屋、喫茶店、ラーメン屋、洗車場、床屋など、諸々だ。
そんな中、今日は行きつけのアピタを見つけたし、その中に行きつけのユニクロも見つけた。その近辺にコメダ珈琲も見つけたし、駅周辺を探索すると、TULLY'Sもあった。これじゃ、地方色もへったくれもないじゃないか。
だがそれでも、その立地における周辺の景色はまったく他とは異なる。
高低差、樹木の量、そして、道行く人々の圧倒的な多さである。
ともあれ、明日は、パスモと言う奴をどうにかしよう。
それが、いまのオレに取って、快適さの第一歩と言えるのである。


10(金) 

〔この中でやっていく〕

▼今日は極めて順調に電車に乗り、通勤することができた。
二度と同じ過ちは犯さない。それが忍者の掟である。
いつから忍者になったんだっけ。
そもそも忍者が電車に乗るかよ。
なにしろ、昨日と同じ時間に家を出たにも関わらず、会社に着いたのは始業20分前だ。なかなかのものである。
しかしながら、いちいち途中までの切符を買い、精算するのが面倒で仕方ない。
聞いたところ、スイカとか、パスモとか言うのが便利でいいらしいが、何を言ってるのかオレには皆目分からない。
まだまだ世の中にはオレの知らないことがあるらしい。
湯水のようにあるよ、きっと。

▼今日も終日、社内で仕事。
時折、睡魔に襲われる。
隣に座る女子社員Tさんからいきなり、もう本社ですから、と言われ、何のことかと思ったら、オレが提出した精算書には、すべて名古屋支店と記されていた。
慣れとは恐ろしいものである。
ただ緊張感が足りないだけだよ。

▼夜は歓迎会である。
総勢30人以上、この部署にこんなにいたのか。
これじゃ全員の名前が覚えられるわけがないじゃないか。
しかも、若いもんが非常に多く、なんだよこの賑やかさは。
まるで何か体育会系の打ち上げの場にいる様な錯覚に陥るのだ。
だが、この雰囲気はなかなか楽しく心地よい。
これからオレはこの中でやって行くのだ。
期待は不安以上に大きい。


 9(木) 100

〔初出社〕

▼今日は本社への初出社、記念すべき日である。
しかし、いきなりオレの前に障害が立ちふさがる。
電車がわからない。
なにしろ慣れない電車であり、切符の買い方もろくに分からないときてる。
そんなときは駅員に聞けばなんとかなるだろう。聞くは一時の恥だ。
だがしかし、駅に行っても駅員の姿がさっぱり見当たらないじゃないか。
いきなりオレは焦った。それほど時間に余裕もない。
そして、眼前に立ちふさがる切符売り機。
そのどこを捜しても、目的の駅が見当たらないのだ。
仕方ないので渋谷まで買った。後はそれからのことだ。
オレはまもなく来た電車に飛び乗った。言うほど混んでないな、と思ったが、その考えは甘かった。
駅に着くに連れ、乗るわ乗るわ。気が付いたときにはぎゅーぎゅー詰めだ。
これが噂のラッシュアワーと言う奴か。
なにしろ、押し合いへし合いする人達の圧力に堪えるのが非常に辛い。だが、見ると車内の人達は、電車の揺れにまったく逆らっていないのである。
言ってみれば、電車の流れに身を任せだ。
そうか、これがラッシュ電車の乗り方なのか。
感心している場合ではない。
なんだかんだで乗り継ぎもなんとかこなし、無事会社に到着。
遅刻ぎりぎりであった。
明日はもう少し余裕を持って行こう。
今日の誓いである。

今日は初日なので、あちこちの部署に挨拶をして廻った。
多くの懐かしい面々がオレを迎えてくれた。
なんとなく安心した一日であった。


 8(水) 100

〔いよいよ明日から〕

▼銀行や警察署へ、住所変更の手続きに廻る。
それにしても、なんでこう、東京の道路ってのは狭いんだろうな。名古屋だと、一方通行になるであろう道が普通に2車線ある。すれ違うたび気を使うったらないのだ。
しかも、坂が実に多い。廻りは心臓破りの坂だらけだ。
車だから良いんだけど。

照明器具を調達に電気屋を廻るが、なかなか良いのがない。
どの店も、似たような品揃えだ。家電量販店じゃ、たかが知れてるのだろうか。
じゃ、どこに行ったらいいんだ。
ともあれ、暗くちゃ不便この上ないので、取りあえず1個だけ購入。
あとはゆっくり捜そうと思う。

そして、いよいよ明日から初出社だ。
これからどんなことが待ち受けているのか、乞うご期待である。


 7(火) 

〔少しずつ〕

▼市役所へ行き、転入届を提出。これで晴れてここの人間になったわけである。
免許証の書き換えは明日にでも行くことにしよう。
それよりも肝心なものがある。
昨日も行ったホームセンターへ行き、買ったものは、カーテンである。
窓が6ヶ所あるので、けっこうな出費となった。
ともあれ、これで開けっぴろげな生活とはおさらばである。
だがまだ問題はある。
居間の照明がないのだった。
これじゃ、カーテン締めても意味がないよ。

今日から、インターネットも開通し、少しずつではあるが、まともな生活になりつつあるのだった。
だが、片付けはまだまだだ。
考えるだけで、気が遠くなるよ。


 6(月) 

〔新生活始まる〕

▼朝から新居で引っ越し荷物の受け取り。
名古屋のマンションよりも一部屋増えるので、さぞかし余裕があるのかと思いきや、一向に荷物の運搬が終わらない。気が付けば、寝る場がないほど各部屋は荷物で一杯になってしまった。いままでこれだけの物がどうして入っていたのかわからない。あれだけ捨てたのにだ。まだまだ思い切りが足りなかったようだ。
それでも、引っ越しがなんとか終わったという安堵感で、しばし呆然と立ち尽くし、何もやる気が起きなくなってしまった。
気晴らしに外に出た。
東京も桜が満開である。
さし当たっての生活必要品を調達しようと、近くの薬局をカーナビで検索。
さっそく、先立って買ったカーナビガーミンの出番である。
1キロほど先のサンドラックへ入った。
まず、ゴミ収集袋は必要だろう。きっとここだって有料なはずだ。
見ると、不燃物用と一般ゴミ用がある。やはり有料だが、オレはそれを見て呆然とした。
なんだ、この値段は。
始めは冗談かと思ったがさにあらん。驚くなかれ、10枚で800円だ。
名古屋は確か、10枚で200円もしなかったはずだ。
こりゃ、おいそれとゴミも捨てられないぞ。
オレはその現実を垣間見て、身が引き締まる思いがしたとともに、事あるごとについこう思ってしまうのだ。
そろそろ名古屋へ帰ろう。


 5(日) 

〔グッバイ名古屋〕

▼昨晩からノンストップで荷造りをしているものの、結局終わらず、徹夜であった。
意識朦朧としながら片付けをしているうち、引っ越し屋がやってきた。
追い立てられながら、荷物出しは進む。
そして、約3時間後、ついに荷物はすべて出し尽くした。
こんなに広かったのか、この部屋。そう思う反面、壁や床に長年培ったみすぼらしさが目立つ。
夕方、管理会社が部屋の確認に。
いったいどれくらいの修理費査定が来るのかと不安であったが、結果は、ゼロであった。オレは心の中で叫んだ。
眠たい…
通常ならば、ラッキーと喜ぶところ、そんなセリフさえ思い浮かばないほど疲労感に包まれている。
それでも、やっと終わったと言う安堵感の中で、オレはふと気付いた。
桜が満開だ。
オレは、名古屋で長年過ごしたマンションを後にし、毎年訪れる桜満開の平和公園に立ち寄り、そして新しい生活へと旅立ったのだった。
さようなら、名古屋。数々の良き思い出をありがとう。


 4(土) 

〔終わるのか〕

▼明日の引っ越しに向け、ひたすら荷造りするのみの一日。
それにしても終わらない。
こりゃ、徹夜覚悟だな。
そんなことで果たして東京へ行けるのか。
乞うご期待。
期待してるのは、オレだけど。


 3(金) 

〔最後の名古屋勤務〕

▼今日はオレに取って区切りの日だ。
名古屋勤務最後の日である。
もしかしたらそんな日は来ないのでは、と思ったが、そんな都合のいい話はない。
ついにこの日がやってきてしまったのである。
夕方、最後の挨拶を皆の前でする。
そしてみんなからの記念品を受け取った。
すぐ開けてみよ、と言うので、開けると、リュックと何十足もの靴下だ。
しかもその靴下は全部白だ。
オレがいつも白い靴下ばかり履いているのをしっかり見ていたようなのだ。
なんだか恐いなあ。
ともあれ、しばらく靴下には不自由しなさそうだ。実にありがたい贈り物である。
そして、オレからも心ばかりの記念品を配り、会社を後にする。
泣いて見送られることの、なんと嬉しいことか。
その反面、なおいっそう寂しさが募るのだった。


 2(木) 

〔引き継ぎ終わる〕

▼朝、新任のI山を車で迎えに行く約束の時間に目が覚めた。
どうやら二度寝してしまったようだ。
この期に及んで油断である。
しかしながらその後の予定はまったく滞りなく進んだ。
さすが、オレである。
会社に戻る途中、せっかくなので、名古屋城と笑っちゃうくらいレトロな愛知県庁をI山に見せて廻った。
笑ってなかったけど。
I山は実に真面目で几帳面な奴である。
クリヤーファイルにぐちゃぐちゃに突っ込まれたオレの引き継ぎ書類をいつの間にかすっきり整理し、綴じていたし、机の上のものを見れば、何一つ斜めに置かれたものはない。驚いたことに、どれもきっちり90度だ。
まったくもってオレの後任にふさわしいじゃないか。
適当ながら引き継ぎはほぼ終わり、いよいよ残すところ明日一日となった。
なんだかすっかり気分が落ち込んで来たのだった。
これが実感と言う奴なんだろうな。


 1(水) 

〔来たところに行く〕

▼新任のI山は、名古屋は初めてらしいが、取りあえず手羽先は行ったとのこと。
掴みはOKと言うところか。
次は、味噌カツ、もしくは、コメダ珈琲のシロノアールにでもいって貰いたい。
ま、おいおい行くだろうけど。
そのI山は、オレがこれから行く部署から来たわけだが、そこからI山へメールが入った。どうやら歓迎会のお知らせらしいが、いったい誰の歓迎会なんだ。
オレの歓迎会である。
名古屋に赴任となったI山に送ってくるわけが分からないのだった。
I山に、来るか? と聞いたら、来ないと言う。当たり前である。
ともあれ、歓迎会の場所が六本木と聞いて、オレは都会人になるのかと、実感せずにはいられないのだった。



byクムラ〜




昨日 今日


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