◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ|

/31:タイムマシンに思いを馳せる /30:競馬とパソコンの休日 /29:桜を見、そしてガソリンの今後を考える /28:送別会本番 /27:ブラックではない /26:値下がりなのか /25:桜で思い出す /24:こんな気分の週始め /23:赤坂サカス /22:手に入る /21:予期せぬキャンセル /20:クラッシュしても慌てない /19:側道を走る車 /18:だましと戦う /17:忍耐の春 /16:携帯と共に /15:覚悟の鼻血 /14:予算の責任 /13:サラリーマンである限り /12:異なる生活風土 /11:欲しい助っ人 /10:落ち着かせよ /9:マラソンに注目した /8:格闘技日和 /7:人生は時に裏目裏目 /6:心配な境遇 /5:弁慶の泣き所を改造する /4:DVD決着、その敗因 /3:いま欠かせないアイテム /2:機種変を決心する /1:何か違う床屋/

<2008年 3月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋

31(月)         60 100

〔タイムマシンに思いを馳せる〕

▼昨晩見た映画、「タイムマシン」がことのほか面白かった。
と言うか、時空間もの好きなオレ的には、タイムマシンとくれば、見るしかないだろう。
今頃かよと言った感もなきにしもあらずだが、以前から見たいと思ってはいたものの、いつの間にかその存在を忘れていた映画でもある。
原作はあの、H・G・ウェルズ作「タイムマシン」である。
いまから100年以上も前の小説であり、タイムマシンなるものを初めてこの世に登場させたのもこの小説である。
なにしろその想像力には呆れるばかりだ。
映画はずいぶん現代風にアレンジしてあるものの、今現在の設定は原作が書かれたその当時、1800年代の終わりである。
どこまで原作に忠実に作られた映画なのかは分からないが、タイムトリップした2035年で主人公が目にした、先生が生徒に注意する場面のこの会話はまず原作にはあり得ないのではないか。
「言うこと聞かないと、DNA組み替えますからね」
なんて恐いこと言うんだ、この先生は。
どうやら簡単に組み替えられちゃうらしい。
しかしながら、100年以上も前にDNAなんてものが認知されているはずもないだろう。地球の大地が亀に支えていると考えられていた時代にだ。
そこまで古いかよ。
主人公はなぜ、タイムマシンを作ったのか。
死んでしまった彼女を助けるためである。
オレの目の前にもし、タイムマシンがあったなら、どの時代へ行き、何をしようか。
はっきり言えることは、過去に行くにせよ、未来に行くにせよ、戻って来れないのはイヤなのである。


30(日) 120 100

〔競馬とパソコンの休日〕

▼起きたらすでに11時。外は生憎の雨である。
取りあえず、このところおざなりになっていた、パソコンEeePCの設定を行ってから、G1高松宮記念の馬券をさくっと購入。
それからおもむろに出掛けた。
出先のファミレスで携帯を取り出し、ワンセグで競馬観戦。
レース展開からいってほとんど諦めていたが、スズカフェニックスが最後良く延びてくれて3着入線。
嬉しい久々の的中、今年初勝利であった。
できればもう少し配当が欲しかったところだが、何を贅沢なことを言ってるんだ。当てることに意味があるのだ。取りあえず喜ぼうじゃないか。
これで今年の収支はプラマイゼロになった。つまり、振り出しに戻ったと言うことだ。
これから心機一転やっていける。
次のG1は桜花賞である。
七分咲きの現在、それまで保ってくれるだろうか。
桜花賞に桜がないのは気分が盛り上がらないからな。

▼さきほど、パソコンEeePCの設定を行なったと書いたが、今日は非常に有益な情報を入手したのである。嬉しかったなあ。
どれくらい嬉しかったと言えば、北海盆歌を踊りたいくらいだと言えば分かってもらえるだろう。
踊れないけどさ。
オレは現在、携帯の他に、ウィルコムのW-ZERO3es、通称エスと言う端末を所持している。
あまり使ってないけどな。
このエスが、パソコンと繋いでモデム代わりになることはかねてから知ってはいたが、自分のプロバイダーが対応していれば、そのアクセスポイントを使用することにより、接続料は掛からないと言うことを発見したのである。
これほど画期的なことはない。
つまり、EeePCにエスを繋げば、無線LANのない場所でもインターネット接続が可能であり、しかもオレの環境の場合、つなぎ放題だと言うことなのだ。
そこまでパソコンにどっぷり浸かってどうするんだ。
つなぎ放題と言うよりも、むしろ、つながれ放題だよ。
便利なのか、実は不便なのか、分からないことになっているのだった。


29(土) 

〔桜を見、そしてガソリンの今後を考える〕

▼昨日やり切れなかった仕事をやるため会社へ行く道すがら、桜の様子を見に鶴舞公園に立ち寄ってみた。
昨年よりも弱冠寂しさを感じるのは、まだ満開に至っていないからだろう。
それでも皆、大盛り上がりで宴会をやっている。しかし、実に寒そうだ。風が冷たいのである。
このタイミングだと来週末はすでに散り始めているかも知れないからやはり今週なのだろうな。
そんなわけで、明日はいつもの様に近場の桜の名所を見て廻ろうかと思っている。

▼できれば入れたくなかったがとてももちそうにもなかったので入れてしまったのはガソリンである。
しかし入れたのは20リッターだ。
しみったれてやがるぜ。
それもしょうがないだろう。
どうやら本当にガソリンが値下がりするらしいのだ。
いつも入れているスタンドではすでにその準備を始めており、4月になるや否やシステムを更新し、価格の改正を行うらしい。
早々と価格を下げているスタンドもあるらしく、競争は激化しそうだ。
消費者からしてみれば大歓迎と言っていいだろう。
あとはこのままこの価格が維持されるかどうかだ。
一度下がった価格は、そう簡単に元に戻せないだろうし、戻すべきではないと思うのだが、果たして1ヶ月後、どうなっていることだろう。


28(金) 

〔送別会本番〕

▼相変わらず目まぐるしい一日だったが、今日は残業と言うわけにはいかない。
I藤の送別会だからである。
送別会と言っても、いつもとなんら変わることのない飲み会だったのではないか。
I藤の発言はいつも通りレトロちっくで、何一つしんみりとしたものはなかったのである。
ただ、ひとつ気掛かりなのは、そのヘアースタイルである。
果たして、大阪に行ってもその髪型をキープしてくれる店を見つけることができるのか、と言う問題である。
本人に言わせれば、そんなの簡単ですよ、と言う。
爽やかなスポーツ刈りと言えばこうなります、と言うのだが、誰がどうみたって、危ない角刈りだよ、そりゃ。

めったに歌わないI藤だが、2次会のカラオケではこれを歌ってもらった。
フォルテシモ。
ずっと昔にオレが初めて聞いたI藤の歌である。
フォルテシモで始まり、フォルテシモで締めてもらったと言うわけである。
大阪に行ってもうまくやっていけるかな、と気弱なことを言うI藤だが、まあ、大丈夫だろう。
いつものようにピコピコ言いながらパソコンを操り、気が付けば大阪の色に染まっていることだろう。


27(木)         60 100

〔ブラックではない〕

▼サービスエリアで昼食を摂ったあと、自販機へ。
食後のコーヒーと言う奴である。
缶コーヒーはすでにホットからアイスだ。
暑くなってもコーヒーはホットでもいいではないかと言う向きがあるかも知れないが、コーヒーはコーヒーでも缶コーヒーである。そのうちホットの缶コーヒーは飲みたくても飲めなくなるのだ。したがって、暖かくなったらごく自然に缶コーヒーはアイスと言うことになるのである。
そんなことはどうでもいい。
オレは120円を投入口に入れ、ポチっとボタンを押した。
ガタンと音がし、取り出し口に手を入れ、缶コーヒーを取り出す。
その缶コーヒーを見た瞬間、オレは目の前が真っ暗になった。いや、真っ黒になったと言った方が良いのかもしれない。
なんと出てきたコーヒーは、ブラックだったのだ。
オレは愕然とした。
もしかしたらオレの思い違いかも知れない。もう一度良く確認してみた。
挽きたてダブルローストBLACK。
その専門的名称に危なくごまかされそうになるが、誰がどう見たってブラックである。
こんなもの飲めるか!
確かにあのときオレが押したボタンは、砂糖ミルク入りだったはずだ。
間違えるはずはない。
だって、缶自体、真っ黒なんだよ。
そんなものどう見たって、オレが選択するはずないじゃないか。
しかし、ここで取り乱すわけにはいかない。
どんなときでも慌てず騒がず、あくまでも紳士的に振る舞わねばならないのだ。
けっして、意に反した缶コーヒーが出てきてしまった不幸な男と勘ぐられてはならない。
オレは、手に取ったブラック缶コーヒーを見て、うん、と一つ頷き、さっそうとその場をあとにした。
完璧である。
しかし危なかった。
何が危ないのか良く分からないが、とにかく、オレの正体が、砂糖ミルク入りコーヒー好きのちょっと危なそうな男であることはバレなかったようだ。
それでもオレは諦めない。
ちょっと離れた自販機で、砂糖ミルク入りコーヒーを買いました。


26(水) 120 100

〔値下がりなのか〕

▼4月からガソリンが値下がりするかも知れないとの報道を聞き、単純細胞のオレは嬉しいと思うものの、だがしかし、それはもしかしたらたったの1ヶ月ほどのことで、その後はまた元に戻るかも知れない可能性もあり、そうなると心配なのは、果たしてまともにガソリンが調達できるのかと言うことである。
だってそうだろう。
4月に入るや否や、スタンドへは安くなったガソリンを求める客が殺到することはまず間違いなく、となれば、ガソリンが品切れとなる可能性もじゅうぶん考えられ、それでもどうしても必要な客からはこんな声も出てくることが考えられるのでないか。
売ってください、25円余分に出すから。
これではまったく本末転倒なのではないか。
下げるなら下げる。下げないなら下げない。どっちかにしてくれまいか。
なにしろ、パニックに陥るのが目に浮かぶようなのである。
いったい政府はこんなぎりぎりまで何をやってるんだ。
時が解決してくれるとでも思っているのだろうか。
時が解決してくれると思っているとしたら、オレと同レベルだよ。
まったくもって情けない限りなのである。


25(火)         60 100

〔桜で思い出す〕

▼まったくもって春の陽気だ。
すでにところどころの桜がいい具合に色付いている。
この分だと、もう一週間もすれば満開だろう。
どうやら今年の桜は桜花賞前に終わってしまいそうだ。

▼桜が開花すると思い出すことは様々あるのだろうが、ふとこんなことを思い出した。
3年前の今日は、愛知万博の開会日なのだった。
あれからもうそんなに経ったのかと言う思いと、逆にそんなイベントがあったのが何か幻だった様な、そんな非現実的な感覚にも襲われるのである。
13回も行ったけど。
会場跡地はいまもモリコロパークとして面影を残している。休日ともなれば、入場制限するほどの人気振りなのである。
さらに、人気キャラクターのモリゾーとキッコロなどは、いまだにあちこちのイベントに出没している。万博閉幕と共に海上の森へ帰ったはずなのにな。
案外ちゃっかりものである。
桜を見て、ふとそんな中途半端な事を思い出すのだった。


24(月) 120 100

〔こんな気分の週始め〕

▼昼過ぎまで名古屋市内の仕事をこなし、それから岐阜県各務原に向かう。さらにその後、知多の常滑へ行くのである。
ちょっと前まで各務原と言えば、かなり不便な場所と言うイメージがあり、時間もかなり要したものだが、いまでは名古屋から高速道路も繋がり、非常に利便性が良くなった。
それにしたって、各務原から常滑への移動はなかなか辛いものがある。
ただ移動するだけなら、ドライブ気分、ルンルン気分で行けるのだろうが、これは遊びではない。列記とした遊び気分の仕事だ。
結局、遊びかよ。
もう少しましな気分で仕事したらどうだ。
こんな調子で今週も始まった。
19時過ぎに帰社。
さあ、何から手を付けようか。
そんなことばかり思いながら、気が付けば24時近かった。


23(日) 

〔赤坂サカス〕

▼テレビを見ていたら、なにやら東京に新名所ができたとのこと。
オレに取ってはどうでもいいことだが、ちょっと絡みたい気分になった。
その名も、赤坂サカス。
こんなの、噛まずに言える奴がいるのか。
オレは開口一番、さかさかさかす、って言っちゃったよ。
何ひとつ言えてない。
そもそもなんだ、サカスってのは。
赤坂のサカなのか、花を咲かすのサカなのか、毛が逆立つのサカなのか。一向に分からないではないか。
ひねりを加えたい気持ちも分かるが、もうちょっと分かりやすい名称にはできなかったのだろうか。
例えばこれなどどうだ。
赤坂レッドヒル。
単刀直入で一見かっこいいが、ただ英語に直訳しただけじゃないか。
じゃあちょっとフレンドリーにこんなのはどうだ。
赤坂こんなさか。
いったい何を言わんとしてるんだ。
果たして、これで人が集まるとでも言うのか。
オレが考えたんだけど。
なにしろオレに取って赤坂と言えば、何年か前にTBSへ行ったきりであり、今後も取り立てて関わる予定はないことをここに明言します。
散々いちゃもん付けといてなんだよ。


22(土) 120 100

〔手に入る〕

▼欲しいのだが、なかなか手には入らないパソコンがある。
ASUSのEeePCである。
なにしろそのコストパフォーマンスときたらたいしたものである。49800円と言う価格からは想像できないパフォーマンスを発揮するとのことから、予約開始するや否や品切れとなり、店頭においても然り、その状態が続いていたのである。
そしてついに、入荷している店があるとの情報を得、さっそく行ってみた。
ありました。
つかつかとおばちゃんが寄ってきた。
どうですか、すごい人気なんですよ。今日入荷したばかりなんです。
そんなどうでもいい売り込み文句を尻目にオレは質問を浴びせた。
増設メモリーはあるんですか。
ちょっと待ってくださいと、奥へ行き、再び戻ってくると、1GBで7000円ですね、と言うので、2GBはないんですか、と聞くと、また奥へと行ってしまった。
まったく把握してないようである。
そして開口一番おばちゃんは言った。1GBまでしか対応してません。
そうは言うものの、2GBはちゃんと対応していることは調査済みだし、そもそも7000円はやけに高いよ。メモリーは諦め、本体だけ買うことにした。
じゃあ、黒ください。と言うと、すいません白しかありませんと言うではないか。
見たところ、箱には黒の部分にしっかりとチェックが入っているのにだ。
オレはありったけの力をこめて指さした。
これ、黒ですよ。
かくして無事、オレはEeePCのオーナーとなったのだった。
因みに、EeePCは、イーピーシーと呼ぶ習わしらしい。
また、良からぬおもちゃを買ってしまったようだ。
また寝られないじゃないか。

EeePC

EeePC


21(金)         60 100

〔予期せぬキャンセル〕

▼常滑から岐阜の各務原へ。
本日も長距離移動なり。
しかも、夕方会社で打合せがあるものだから、まったく時間的余裕がない。
そして、夜はI藤のプレ送別会である。
各所で必要最低限の業務をこなし、そそくさと会社へ戻る。
運良く、道路の渋滞はなかった。
予定通り打合せも終わり、19時からはI藤のプレ送別会である。因みに本番は来週だ。
先発隊はすでに出発している。残務整理も終わって、さあ、行こうかとイスから腰を上げるや否や、予期せぬ電話が入った。
明日、どうしても客先に提出しなければならない書類があり、手伝って欲しいと言うのだ。これからそのデータを持って会社に来ると言う。
その客先の厄介さは分かっているため、オレは泣く泣く承知した。
オレ的にドタキャンは不本意である。しかし、時には致し方ないこともあるだろう。
なぜなら、オレのこの身からは様々な糸が、様々な人たちへと張り巡らされているのだ。
念のため言っておくが、オレはスパイダーマンではない。
なにしろ、いつその糸がたぐり寄せられるか分からない、そんな日々日常なのである。
いっそ、そんな糸は切ってしまいたい。何度そう思ったか知れない。
だがしかし、糸を切ったらオレ自身、何処へ飛んでいってしまうのか分かったもんじゃないよ。


20(木) 120 100

〔クラッシュしても慌てない〕

▼ハードディスクがクラッシュ。
別に踏んづけたわけではないし、囓ったわけでもない。
オレは、言うほど凶暴ではない。
クラッシュしたハードディスクは、160GBもので3年前に購入したものだ。
通常は、5〜6年保つから、今回は比較的早いクラッシュと言えるだろう。
やけに冷静じゃないか、オレ。
こう言っていられるのも、このハードディスクがバックアップ用だからである。
したがって、元のデータが入っているハードディスクは他にあるのだ。
パソコン歴はこう見えても長い。
その間、いったいどれくらいのハードディスクがクラッシュしたことだろう。
その都度、貴重なデータも消失したのである。
だからこそバックアップだ。
我がマシンのデータは常に自動でミラーリングされるようになっている。
転ばぬ先のディスクと言う奴である。
このように、ハードディスクはパソコン部品の中において、もっとも壊れやすい部品と言えるのではないか。
ハードが聞いて呆れるぜ、まったく。
しかし、得てして、ハードだ、頑強だと言われるものほど、実のところ繊細であることが多い。
このオレのようにな。
は、へ、ふ…


19(水)         60 100

〔側道を走る車〕

▼終日、まとまった雨。
天候が雨の場合、一般的には花粉の飛散は少なく、楽であると人は言う。だがしかし、誰がそんなこと言ったんだ。いつも以上にきついじゃないか。
そんな状況で外回りも終わり、会社に帰ろうと高速道路に乗る。
料金所をくぐるなり、大渋滞だ。
なんだ、何かあったのか。
明日が祝日だからだろう。
なぜ次の日が休みだと混雑するのか、その辺のシステムは実のところ良く分からない。
はっきり言えることは、帰ろうと必死な人々が大勢いるということだ。
何しろ動かない。
たまに側道を走るバカ者がいるが、あれはほんとに腹が立つな。
不思議なことに、たいていの場合その車はベンツやクラウンなど高級車であることが多いのではないか。
三輪車や乳母車が側道を走っていることはまずないと言えるだろう。
って言うか、危ないよ、危ない。誰か止めろよ。
なにしろ、まるで許可されているかのように、高級車は悠々と側道を走って行くのだ。
ちゃっかりしてやがるぜ、まったく。
こんなときは、やっぱりあれだな、あれが欲しいよ。
照れぽ〜てんしょん。
また、はにかんで瞬間移動かよ。
現実逃避し始めると、人間危ない。


18(火) 120 100

〔だましと戦う〕

▼携帯が鳴った。
それ自体は珍しい事ではない。
見ると電話番号は表示されているものの未登録者らしく、名前は表示されていない。少々気が引けたが、客先だと困るのでひとまず出た。
男の声で、なんとかサービスとか言っている。
聞き取れなかったので、もう一度聞き直すと、こんなことを言い出した。
「お客さまが使用されたサイトの会費が滞ってますけど」
しかも、その日にちまで特定している。
オレは無性に腹が立った。
いまだにこんな手口で人を騙そうとしているのか。
「まったく身に覚えがない」とオレが強い口調で言うと、さらに男はこう言った。
「調査依頼がされてますけど」
いったいオレの何を調査すると言うのか。
オレはこれでもれっきとした堅気だぞ。
人相悪いけど。
そもそも仮にそのサイトを利用したとしても、電話番号まで特定できるはずはないのである。
「わけのわからないこと言うな」
オレは怒鳴って電話を切った。
それきり掛かってこない。
オレの携帯アドレスはそれほどややこしいわけではないのだが、不思議とスパムメールはほとんど来ない。非常にありがたいメルアドである。
したがって、メルアドを介していかがわしいサイトになど行くわけもなく、それでも、さも試すかのように人を騙そうとする、その手口がほんとに腹立たしい。
それでも騙される人は後を絶たないと聞く。

その後、その該当日のメールをつぶさにチェックしました。
その程度の自信かよ。
念には念を、だ。


17(月)         60 100

〔忍耐の春〕

▼岐阜の各務原から常滑へと廻る。
まったく方向違いであるゆえ、移動時間がもったいない。
こんなときこそテレポーテーションだ。
くれぐれも、照れぽ〜てんしょんではない。
はにかんだってダメである。
天候すこぶる良し。桜はいつでもスタンバイOK、そんな無茶なことを考えてしまうほどの陽気である。
それとともに花粉の飛散は悲惨。
べたな洒落しか思い浮かばないほどだ。
目には見えないが、それは確実に降り注いでいることが、肌身を通して実感する。
マスクを取ったとたんに、くしゃみの連発なのである。
さらに黄砂も飛んでいるらしいから、人によっては、2重苦3重苦であろう。
なにとぞ、これ以上飛ばさないで頂きたい。もし飛ばすのであれば、この身をテレポーテーションで飛ばして欲しい。
そう願う初春なのだった。


16(日) 

〔携帯と共に〕

▼昨晩、携帯をいじっていて、ふと気が付けば朝5時を廻っていた。
いったい何時間触ってるんだ。
携帯にお気に入りの音楽データと動画を入れ、メインの着メロはいつもの様に、前田日明のキャプチュードを設定。取りあえず、一通りのカスタマイズを完了した。
外見が非常にシンプルな機種であり、少々寂しかったので、鹿のシールを貼ってみた。
黒の筐体に金の絵柄は、何やら漆っぽくてイケてるじゃないか。
ディスクトップは当然、愛車スカイラインである。
そんなわけで、この新しい相棒と共にしばらく、苦労を分かち合いたい、そんなわけの分からないことを誓う次第なのだった。

携帯に鹿


15(土) 120 100

〔覚悟の鼻血〕

▼入荷するまで約2ヶ月掛かるかも知れないと言われていた携帯端末だったが、予約から2週間、思い掛けずdocomoショップから入荷の連絡が入り、さっそく取りに行った。
バリューコースに変更し、さらにポイント等使って約46000円。なかなか思い切った買い物となった。
手続きが終わるとdocomoを飛び出し、いつのもように大須アメ横の電気街へと繰り出した。マイクロSDを調達するのである。容量は思い切って4GB。安いものだと2千円台からあったが、見栄を張って5千いくらのカードを購入。数千円けちって大事なデータが飛んだらイヤだからな。
その後、喫茶店に入り、数時間掛かって設定を楽しむ。
こう言った類は一気に使い方をマスターしなければ気が済まないたちなのである。

▼久しぶりに鼻から血を出した。
俗に言う、鼻血と言う奴である。
なぜ鼻血が出るのか。
その理由として考えられる主な原因は、のぼせる、があるだろう。
さらには、ぶつけるなどもあるだろうが、しかし、今回のオレはそのどれにも該当しない。
今の時期、オレが鼻血を出すのはこれしか考えられないのだ。
興奮する。
さかりの季節かよ。
そんな野性的な理由ではない。
花粉だ。花粉に他ならないのである。
オレの鼻血は、いよいよ花粉が本格化し始めたサインなのである。
鼻血と共に覚悟を決める。そんな季節がいよいよやってきたのである。


14(金) 

〔予算の責任〕

▼今日はホワイトデーなのだった。
オレはこのところ直行ばかりで、しかも帰社が夜なので、昨夜のうちから女の子の机に配っておいたのだが、そのホワイトデーに困惑しているのは、K田である。
すでに用意はしているようだが、すべて奥さん任せだったらしく、これで買ってきてと、4000円渡したら、お釣りが返って来てしまったと言うのだ。
と言うことは、女性の人数から言って一人頭1000円以下であり、冷静に考えてみれば、安いよ、安い。
それを指摘したら、とたんに焦り出すK田。
そしてオレに向かってこう言うのだ。
なんてこと言うんですか、いきなり身体がホットになっちゃったじゃないですか。
おまえは、ルー大柴かよ。
なにしろ、今更何を言ってるのかと言うことでもあるが、お釣りが返ってきたからと言って、必ずしも奥さんを責めることはできないだろう。
だってそうだろう。
そもそも予算は4000円じゃないか。
奥さんはその予算の中からやりくりしたのだ。
したがって、責任はすべてK田にあると言えよう。
果たして、その後どうしたかは未確認である。


13(木) 

〔サラリーマンである限り〕

▼会社を辞める。
人生において、それがどれほど重大かつ転機となる出来事であるか、それは誰でも身を持って知っていることである。
打合せのため、はるばる本社からやって来たのはKである。
Kは同期の桜である。会うのはほんとに久し振りのことだ。
このKから聞き捨てならない情報を聞いた。
先立っての人事発表で、横浜から新潟へと転勤が決定したS木が会社を辞めるのだと言う。因みにS木も同期の桜である。
S木はその際、よほど抵抗したらしく、発表が遅れたのはそのせいらしいのだ。
しかしながら、その抵抗も虚しく却下され、その場はしぶしぶ呑んだものの、結局、会社を辞める決心をしたらしい。
よほどイヤだったんだろうな。
すでに一軒家の主でもあり、そこから離れるのが諦め切れなかったのだろう。
それを考えると、恐くて家なんか買えないよ。
そもそも買えないけど。
万事、つねにそんなリスクを抱えている、それが我が社なのである。
サラリーマンである限り、どこもそんなものか。
ともあれ、このオレもこれまで何度、辞めてやる、と言いかけたか分からない。
しかし、実際にそれを実行に移したことはない。それだけオレの環境はまだましと言うことか。
いや、ましではない。まひだ。
ただ麻痺しているだけなのかも知れない。
つまり、感覚が麻痺しているのである。
それはある意味、幸せなのかも知れないな。


12(水)         60 100

〔異なる生活風土〕

▼高速道路のサービスエリアのトイレに入ると、年配の男達が数人、がやがやと立ち話をしている。
何を話しているのかは分からない。日本語ではないからだ。どうやら中国語のようである。
その中の一人が他の連中とは違う方を向いて話している。トイレに入る間際の人間と扉の前で話しているのだろうと思われた。
オレはそちらの方へ歩いていった。
何気なく、その場所へ視線を走らせる。
なんだ、これは。
オレは我が目を疑った。驚愕の事実を目の当たりにしたのだ。

扉を開け放したまま用を足している。

洋式ならまだいいとしても、和式だよ、和式。
それは何を意味しているか。

お尻を出している。

その状態で横に立つ男を見上げながら話をしているのだ。
さらに笑顔ときた。
何がそんなに嬉しいんだ。
にわかに信じられなかったが、それはごく自然のありのままの風景として、そこに存在していたのである。
これが生活風土の違いと言うものなのだろうか。
ともあれ、それをそのまま他国に持ち込むのは、少々いただけない。


11(火) 120 100

〔欲しい助っ人〕

▼今日も四日市から常滑へと廻る。
道路の温度計は20度を指している。どうりで暑いわけだ。当然、車のエアコンは冷房である。いよいよ花粉も本格化だな。マスクは一時も外せない。

▼これから先の仕事を見据え、段取りする。
冷静に考えると、どう考えても人手が足りないことに気付く。
薄々気付いていたけどな。
持ち前の楽天振りから、見て見ない振りをしていたのだ。しかし、いよいよその問題は具体化してきたのである。
人手が足りなければ、なんとか捜さねばなるまい。
しかし、そう簡単に人は見つかるものではないし、ただ見つかれば良いと言うものでもない。いざ集めたら、ヤンキーばかりでしたじゃ、扱いに困るからな。
何か人を集める良い手だてはないものだろうか。
取りあえず、心当たりのある業者を当たっておいた。

人手が足りなければまず思い浮かぶのは、助っ人である。
我が国の代表的な助っ人として有名なのはこれだろう。
カプセル怪獣。
助っ人が欲しいときにポケットからサッと取り出して働いてくれるウルトラセブンのカプセル怪獣だ。
具体的に言えば、ミクラスにアンギラスにウインダムの皆さんである。
こんなの欲しいなあ。あると便利だろうなあ。
ただ一つ難点は、ポケットから出したら、いきなりでかくなることである。
どうやって使うんだよ、そんなでっかいの。
力仕事にはもってこいです。

ともあれ、不況、不況とは言うものの、案外仕事ってあるじゃないか。
他人事のようにそう思うのだった。


10(月)         60 100

〔落ち着かせよ〕

▼朝方、雨模様だった天気も昼前には上がり、すっかり春の陽気に様変わりした。
さて、いよいよ今日から多忙週間が始まる。
身体が二つあっても持て余さないどころか、有り難いくらいの忙しさになることは目に見えており、今日は、常滑から四日市、そして再び常滑へという、まったく行ったり来たりの一日であった。こんな日がしばらく続く予定であるが、そんなときほど焦ってはいけないのではないか。
たまには焦れよ、と言われかねないけどさ。
こんなオレでも焦るときは、焦る。
最終的には、もうどうにでもなれ、と言うような、半ば開き直りとも取れる最悪な状態になるのだが、そんなときは精神的にも行動的にも非常に危険な状態にあると言えるだろう。
なにしろ、「どうにでもなれ」だからだ。
こんなことはできるだけ避けたい。
悪い方向に流されないためには、まずは、落ち着くことだ。
気を落ち着かせるには風景を眺めるのが一番なのではないか。
風景と言っても、ドロドロおやじが胡散臭い顔で競馬場から出てくる風景を眺めていてもダメだろうし、犬が自分のしっぽを延々と追いかけ回す風景を眺めていても、かえってイライラするばかりじゃないか。
そんな風景は精神衛生上良くないだろう。
そんなものをジッと眺めている方もちょっとどうかと思うけどな。
やはり、風景と言えば自然だ。
何も考える必要はない。ただ、自然のその美しさを五感を通して感ずればいいのだ。
オレは今日、セントレア空港の横に落ちる夕日を眺め、そして感じた。感じずにはいられなかったのだ。
明日は天気だなあ。

常滑の夕日


 9(日) 

〔マラソンに注目した〕

▼注目の名古屋国際女子マラソンがあった。
何が注目かと言えば、高橋尚子その人に他ならず、実質オリンピック行きの切符が残り1枚となったいま、今日のこのレースを制することができるかどうか、非常に興味のあるレースだったのである。
スタートからじっくり見ることにした。
どこでどういうアクシデントがあるか分からない、そんなレースだからだ。そのアクシデントは10キロを待たずして発生した。いきなり高橋尚子が失速したのである。
こないだの福士加世子の失速にも驚いたが、それは30キロ付近でのことであり、まさかこんなに早く、高橋が失速するとは誰も思わないだろう。
結局、完走はしたものの、見るも無惨な結果に終わり、北京行きは絶望となった。それと同時に選手生命も実質終焉を迎えたことになるのだろう。
あの栄光の時代からすでにかなりの時が経ってるんだな。
いつからだろうか、歯車が狂い始めたのは。
思えば、小出監督との離別からではなかったか。
いかに優秀な指導者、アドバイザーが必要であるかを物語っていると言えるのではないか。
ふと自分に当てはめてみる。果たしてこのオレに師匠と言える人間がいるだろうか。
そういや、いないな。
これだったのか、オレがこんなにも、あんぽんたんなのは。

明日の新聞一面は、勝った中村選手ではなく、高橋尚子だろう。


 8(土) 120 100

〔格闘技日和〕

▼本日は格闘技日和なり。
日中は、同僚に撮って貰った格闘技、戦極を見る。
旗揚げ早々、メインの吉田が負けるという、なんとも今後に不安の残る結果であった。
ま、相手がジョシュではしょうがないと言えばしょうがないけどな。

▼そして夜はボクシング。
亀田大毅に勝ってからというもの、すっかり有名人となった、内藤大助のタイトルマッチを見る。
相手のポンサクレックとは実に4度目の対戦となる。
そもそもこの選手からタイトルを奪ったわけだが、戦績は1勝3敗、格は相手が一枚上だ。
いまでこそ、廻りからちやほやされている内藤大助なわけだが、それはチャンピオンだからこそである。いまの地位はチャンピオンベルトあってのものなのだ。
ほんとにボクシングとは非情なスポーツである。

8ラウンド終了時では内藤がポイントを奪っていたようだが、オレの目にはそれほどの余裕はまったく感じられない。
ポンサクレックはやはり強い。内藤がいつ倒されてもおかしくない試合展開だ。
しかしながら、内藤のそのスタミナはたいしたものだ。ラウンドが終盤になっても動きは至極良い。それだけでも十分賞賛に値すると言えよう。
しかしながら決定打がないのが歯がゆいところだ。
それは、相手のポンサクレックも同様だろう。
結果は非常に際どいものとなった。
ジャッジの一人がポンサクレックの勝ち、一人が内藤の勝ち、そして最後の一人は、引き分け。結果、ドローと言う裁定となったのである。
ま、妥当な線だろうな。
かくしてドローではあったが、内藤は2度目のタイトル防衛となったのである。
これにてまたしばらくはスターの座にいられると言うわけだ。
ともあれ、次の試合は、ポンサクレックでないことを希望する。
いくらなんでも5度目は嫌だよ。
見る方もやる方も。

そんなわけで今日はしっかり家にこもった。
家から出たのは唯一コンビニへ買い出しに行ったくらいである。
たまにはこんな休日も良いだろう。
不本意だけど。


 7(金)         60 100

〔人生は時に裏目裏目〕

▼朝から直行で常滑方面へ向かった。
待ち合わせがあるのだ。
カーラジオから聞き捨てならない情報が耳に飛び込んできた。
それによれば、高速道路が事故のため渋滞していると言うのだ。
しかし、オレは慌てない。機転を効かせ、いつもの入口をやり過ごし、事故の先の入口から乗ろうと一般道を走ったのである。
ところが、どうしたことか、この一般道の渋滞がひどいったらないのだ。
待てど暮らせどさっぱり動く気配がない。刻一刻と時間は過ぎゆくばかりだ。
これほど渋滞でイライラしたことも久し振りのことである。
なにしろ、通常であれば、鼻歌混じりで30分ほどで乗れる高速道路も、2時間経っても乗れないのだ。
そうこうしているうち、これまた聞き捨てならない情報がラジオから流れてきた。
高速道路の事故処理が終わりました。
いままでのオレはいったい何だったんだ。
これじゃ、事故処理が終わるまで、ボケーッと待ってた方がよほど良かったよ。
この一般道の渋滞の原因も事故であったことは、高速道路の入口直前で判明した。
このように、人生の出目は時に、裏目裏目の連続である。


 6(木) 120 100

〔心配な境遇〕

▼先立って、転勤が決まったI藤は、そのときその瞬間はかなり落胆していたものの、いまやすっかり開き直っており、会社のパソコンと睨めっこしながらせっせと家捜しをしている今日この頃である。
それはそれで一安心なのだが、心配なのは単身赴任のその境遇である。
なにしろ、一人暮らしは初めてらしく、風呂掃除はおろか、トイレ掃除もしたことがまったくないと言うから、いったいどれだけ亭主関白なんだよ。
そんなI藤の一人暮らしを思うと、何かとてつもない可能性を秘めているとは言えまいか。
どうか、鎖を放たれたアホウドリのごとく、羽根を伸ばし過ぎないことを祈るばかりである。
よりによって、アホウドリかよ。
明日は、I藤と軽く飯でもと思ったが、気が付けばほとんどの者が出席することとなってしまった。
そんなわけで明日は送別会第一弾である。
あと2回はやらなきゃな。


 5(水)         60 100

〔弁慶の泣き所を改造する〕

▼帰宅したらスネが痛いことに気付いた。
ズボンの裾を捲って見ると左のスネが血だらけである。
どうりで痛いわけだ。
実はこれには思い当たる節がある。
昼間、路上を歩いていたときのことである。突然オレの行く手を遮る何ものかが、オレの足を拘束したのである。
なにしろ、オレの足は右も左もこの先一歩も出ない。
まったく不思議なこともあるものだ。
念のため足下を見てみた。すると、驚いたことにぶっとい鎖がスネに食い込んでいるではないか。
オレの身体を前傾姿勢のままスネだけで支えている形である。
よくぞ、転ばずに持ち堪えたものだ。
まさかこんなところで己のスネの本領を発揮するとは思わなかった。

オレはふと、昔の修業時代を思い出した。
スネと言えば、弁慶の泣き所と言われるほど人間に取って弱い部分である。
オレはそれが許せなかった。
だったらどうするか。
弱かったら強くしようじゃないか。
かくして、オレの弁慶の泣き所改造計画は始まった。

まずオレがしたことは、ビール瓶である。
ビール瓶でスネを叩きまくったのだ。上から下まで満遍なくが基本である。
それだけでは飽きたらなかった。次に考えたのはダンプカーのタイヤであった。
ふと、古タイヤが空き地に落ちていたことを思い出し、オレはそれを自宅まで転がし持ってきたのだ。そして庭の一角に立ててセット完了。
因みにタイヤはゴム製とは言え、大型ダンプのタイヤくらいになると、半端じゃないくらいに堅い。オレはそこに着目した。
オレはそれを、まるで何かに取り憑かれたように、スネで蹴って蹴って蹴り捲ったのだ。
いったいオレは何をやってるんだ。
しかし、当時のオレはそんなことはまったく疑問に思わなかった。
ただ鍛錬し強くなることに、喜びを感じていたのである。
こうして、弁慶の泣き所改造計画は順調に進んだ。
その甲斐あって、オレのスネは心なしか、ほど良いボコボコになり、ちょっと触っただけで、痛いったらないよ、まったく。
どうやら逆効果だったね、それ。
意に反し、改造されたのはスネではなく、我慢と言うスキルのみであった。


 4(火) 120 100

〔DVD決着、その敗因〕

▼DVD規格である、ブルーレイディスクとHDDVDの対決は、かつてのVHS対ベータの再来と言われ、このときはSONYのベータが苦渋の敗北を喫したわけだが、今回のこの対決は早々に東芝がHDDVD開発からの撤退を発表したことで、ブルーレイディスクの勝ち残りとなった。
この類にはつい手を出してしまうオレだが、運良く、現在まで導入を見送っている。
しかしながら間一髪と言えよう。現在DVDハードディスクレコーダーを3台所有しており、しかもそのすべてが東芝製だからだ。
良かったよ、早く撤退してくれて。

さて、HDDVDのその敗因はいったい何だったのだろうか。
様々な要因が考えられるが、オレからしてみれば、名前が悪いに決まってるじゃないか。
そもそもなんだ、HDDVDって。
まったく新しさを感じさせないではないか。
舌噛みそうだし。
その点、もう一方のブルーレイはどうだ。
ブルーときてレイだ。
ハッとしてグーとはわけがちがう。
ブルーレイと聞けば、何か洗練された趣を感じさせ、これはもしかしてイケるんじゃないのと言う、まったく根拠のない納得感を覚えてしまうのではないか。
実際は、それほどの実力差はないにせよだ。
イメージと言うものが如何に大切なものであるかを物語る代表的な例と言えよう。
ほんとはもっと複雑な原因だと思うけど。
ともあれ、まだまだ普通のDVDで十分だよ、オレは。


 3(月)         60 100

〔いま欠かせないアイテム〕

▼午前は常滑、午後は市内と、一日打合せのはしごであった。
空を仰ぎ見れば、天気はいたって良好。
しかしながら、どうやら花粉が飛んでいるらしいし、さらに黄砂も飛んでいると言う、いわばダブル厄介である。
したがって、いまのオレに取って、ついにマスクは欠かせないアイテムとなった。
いまだから声を大にして言おうじゃないか。
マスクは顔の一部です。
そう言う観点から言えば、もうちょっとお洒落なマスクはないものかと常々思うのである。
そもそもマスクは白い物と決めつけてはいないだろうか。
ピンクだってあるだろうし、カラフルにレインボーなんかでもいいじゃないか。
いっそ、肌色なんてのはどうだ。なんともさりげないつけこなしに廻りは感心するばかりだろうが、一歩間違えれば中途半端な、のっぺらぼーだよ、それ。
どうやらうかつにバリエーションは増やせないらしい。
覆面レスラーのマスクとはわけが違うのである。


 2(日) 120 100

〔機種変を決心する〕

▼目が覚めたら12時だったので慌てて起きた。
携帯電話の機種変をしようと決心し、取りあえず某電気量販店へ行ったら、目当ての機種はいったいいつ入荷するか分からないとのこと。入荷するのが毎週各色1個だと言うから、まったく呆れるばかりの人気振りである。
電気量販店だと、携帯でもポイントが付くので得かと思ったが、これではしょうがない。
ドコモショップならまだ早いのではないかと思い行ってみたが、やはりいつ入荷するかも分からないらしい。へたをすれば4月になるかも知れないとのことだったが、なんじゃそりゃ。その頃には次の機種の噂が出てしまっているじゃないか。
そうなった時点でその機種は旧機種であり、魅力半減であることは言うまでもない。
でも予約した。
解約するのは簡単だからな。
それにつけても、携帯が5万かあ。
冷静に考えてみれば、5万円を耳に当ててるようなもんじゃないか。
冷静が聞いて呆れる。


 1(土) 

〔何か違う床屋〕

▼寝方が悪かったのか、寝ながらブリッジでもしてたのか、朝起きたら首が痛かった。
そんな状況だったが意を決し、床屋へ行った。
もう限界であった。なにしろ髪の毛が鬱陶しいったらない。考えてみれば、すでに4ヶ月経とうとしているのだから当然と言えば当然か。
いつもの床屋へ。
何か違う。
見渡すと、スタッフがすっかり変わってしまっているではないか。
聞けば、新店舗の開店に伴い、大幅な異動があったとのこと。
こうなると面倒なのは、髪型の説明である。
いつもならば、向こうから、いつも通りでいいですか、の一言で終わるのだが、今回はそうはいかない。相手は初対面だからだ。
ああ、なんて面倒なんだ。
それでもオレは告げねばならない。そうしなければ、店に多大な迷惑を掛けることになるだろうし、第一、厄介な客のレッテルを貼られるのはまっぴらごめんなのである。
オレは、実に素直にこう注文した。
「短めにバックでパーマ」
もったいぶるほどのものかよ。
しかし、これがオレの床屋における注文の仕方だ。自画自賛するようで少々気が引けるが、なんて単刀直入、かつ明瞭な説明なんだ。
すると、店員から予想もしない返事が返ってきた。
「いつもと一緒ですね」
いったいどういうことだ。なんで分かるんだよ。あんたオレと初対面だろ。
オレの渾身一滴の「短めにバックでパーマ」の立場はどうなるんだ。
入店の際に渡したサービスカードに書いてありました。
納得である。
それからの3時間は、いっそう首にこたえた。



byクムラ〜





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