◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ|

/31:どんな理由であれ満足である /30:故きを温ねて新しきを知る /29:それぞれの弱点 /28:インターセプター到着 /27:勝負の厳しさ、そしてトラブル発生 /26:気になるマシン /25:Wiiが人気らしいが /24:この寒さに故郷を思う /23:早めのランチ /22:こんなところで鳴ってはいけない /21:雪かも知れなかった /20:ホビー魂 /19:我がインターセプター /18:うどん屋で出てこない /17:ついに遭遇した /16:そろそろなのか /15:参拝に行く /14:今年初トラブル /13:三保の松原から峠へ /12:ちゃんこ鍋を食べ、相撲を思う /11:おでんが好きである /10:郵便に呆れる /9:正座の表と裏 /8:字の話になった /7:不意に届く年賀状 /6:現実として受け止めよ /5:映画でも見に行こうと思った /4:てつのくじらに入る /3:ドームで思う /2:広島である /1:新年初日は初雪である/

<2008年 1月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋

31(木)         60 100

〔どんな理由であろうと満足である〕

▼次から次へと予定外の仕事が舞い込み、それを必死にこなしていたら、気が付けば夜だった。目はすっかりショボショボである。
この様に、内容の濃い一日を過ごすと、気分的には充実しているものの、さらに、明日も、あさってもなのではないかと言う、いい知れない不安感を覚える。
そんな気分とは裏腹に前に座っているK田が、のほほんとカバンから何か取り出した。
「これですよ」
見ると、ポータブルゲーム機である。
「なんだよ、ただのゲームじゃないか。まったくお気楽なやつだな」
違いますよ、これを見てくださいと言って、さらに取り出したのは、たくさんのゲームカートリッジである。優に20数個はあるようだ。どうやらこれらをまとめてかなり安く手に入れたようだ。中には明らかに日本製じゃないものも含まれている。
なんだか怪しいなあ。果たして、ちゃんとできるのだろうか。
オレは試しにひとつゲームをやってみた。
確かに、ちゃんと動くようだ。
しかし、何か機能的に問題があるのではないか。きっとそうに違いない。
オレの目はとことん疑いの目である。
「でも、対戦はできないんじゃないのか?」
そんなオレに対し、すかさずK田は自信満々にこう答えた。
「だいじょうぶですよ、ちゃんとできますよ。X線で通信できるんですから」
ほぉ、そうなのか。オレは思わず感心してしまったが、ちょっと待て。
うっかり聞き逃すところだったが、たかだかゲーム機どうしの通信だぞ。ただそれだけのために、X線を発することはないじゃないか。
おまえのゲーム機はレントゲン機能付きかよ。
はい、これでお腹の中を検査しましょう、って、やけに便利じゃないか。
それはすでにゲーム機ではない。
ともあれ、いくら指摘したところで、本人はただただ満足げなのだった。


30(水) 120 100

〔故きを温ねて新しきを知る〕

▼気が付けば、1月も残すところ明日1日となってしまった。
これだから、1年の経つのはほんとに早いときたもんだ。
1年前に何があったかと言えば、Windows Vista が発売されたのだった。
やけにクルマチックなOSが出たものだと思ったが、あれからもう1年である。ついこないだのことの様に思い出すが、実のところいまだにオレは、WindowsXPである。
そもそも、新型パソコンを購入した人を覗いて、Windows Vista に乗り換えたと言う人がどれだけいると言うのだろう。
実際のところそれほどいないんじゃないの。
取りあえず何をやるにしてもXPで十分と言う気もするし、第一、いまのマシンに Vista を入れようものなら、とたんに我が愛機は激プアマシンへと突き落とされかねないじゃないか。
これほど切ないものはないよ。
したがって、いまのマシンが健在である限り、XPを使い続けるだろうし、使うしかないのである。
ともあれ、少し前のマシンが劇的に性能アップするような、そんな画期的な軽いOSはできないものなのか。
その辺も技術の見せ所だと思うのだが。
因みに、いまや化石となりつつあるOS、MS−DOSもまた、オレの手の元にしっかりと現役なのであった。


29(火)         60 100

〔それぞれの弱点〕

▼人間誰しも、床屋に行けば通常エプロンをするものである。
しかし、U田は、床屋へ行ってもエプロンをしないと言う。
それじゃ、首の隙間から髪の毛が入って、ちくちくしてしょうがないだろう。
だが、U田は頑としてエプロンを拒むと言うのだ。
その格好がいやなのか。
ま、確かにちょっと間の抜けたスタイルではあるな。
オレはいつもこう思う。
パーマの待ち時間にエプロンをしたまま、しかも頭に袋を被せたままの格好で、一般客と一緒に待合いで待たされるが、これほどやり切れないことはないぞ。ひとりだけ妙に浮いてるじゃないか、こんちくしょう。
オレの心の響きが出ました。
しかし、問題はそこではないらしい。
首が窮屈だと言うのだ。
なにしろ、首を何かが締め付けるようなことがあると、途端にU田はこの様な症状を発すると言うのだ。
オエー!
なんともイヤな響きである。
どうせなら、オーイェー!くらいにして欲しいものだが、本人は苦しいのだろう、そんな機転はまったく効かないようだ。
さらに前屈みもダメであり、したがって、洗髪は上向きスタイルである。
床屋で上向きかよ。
ま、確かに洗髪のたびに、オエーオエーされたんじゃ、床屋もたまったもんじゃないからな。

床屋ならまだ良いのかもしれない。
首を外から締め付けることに対する弱点のほかに、のどの奥もまた弱点であるらしいのだ。
そこで問題となってくるのは、これである。
歯の治療。
のどの奥に、ちょっとでも何か触れようものなら、もう大変である。
歯の治療器具を口に入れた途端、U田はむせ始める。
これじゃ、治療どころじゃない。まったく手の焼く患者なのである。
ま、気持ちも分からないでもないけどな。
だけど、もうちょっとなんとかしろよ、いい大人なんだから。
人間だれしも、他人には考えが及ばない様な弱点があるものである。
言わないけどね、オレは。


28(月) 120 100

〔インターセプター到着〕

▼さっそく、整備工場Mモータースから連絡があった。
我が愛車スカイラインHCR32の点検報告である。
その結果は、何も問題が見当たらないとのことだった。
微々たる問題と言うことなのかも知れないが、オレとしてはどうしても気になる。
こうなると、ひとつひとつ可能性のある問題点を潰していくしかないわけだが、だとすれば、費用の安いことからやって行くしかないだろうな。
そう言うわけで取りあえず、フューエルフィルターの交換だけしてもらうことにした。
これで直ればしめたものだが、ダメなら次の段階だ。
なんとなく、クランク角センサーが怪しいようだが、これがまた高価だという。
最悪、リサイクル品を捜してもらうことにしよう。
そんなわけで、今日には出来上がるらしいが、オーバーヒートな代車のポンコツに乗って、平日の朝の渋滞を走るのはまっぴらごめんだよ。
したがって週末まで預かってもらうことにしたのです。

▼先立ってネット注文していた奴が、ついに到着。
「インターセプター」
映画マッド・マックスに登場する、V8のスーパーマシンだ。
と言っても実物ではない。
そんなもの、宅急便で送られてくるはずないじゃないか。
当たり前だけど。
ミニチュアカーである。
ミニチュアカーと言っても、サイズは18分の1なので、そこそこ大きいし、けっこうズッシリしている。
そして特筆すべきはなんと言ってもそのディティールだ。
エンジン内部はもとより、犬用の補助席や車体下部の自爆装置、隠しナイフなど、実に忠実に再現されている。
さすがに、メル・ギブソンまでは付いてこないが、しっかりと相棒のザ・ドックはいるし、さらにドックフード缶まで用意されているのだ。
オレはこんなものが好きなわけだが、誰にも文句は言わせない。

インターセプター

インターセプター

インターセプター

インターセプター

インターセプター

インターセプター


27(日)         60 100

〔勝負の厳しさ、そしてトラブル発生〕

▼大阪女子マラソン。
マラソンを始めから終わりまで見たのは久しぶりのことである。
それもこれも、福士加世子が出場するからである。
福士加世子はこれが初マラソンであるが、その期待は大きい。なにしろ、日本トラックに敵なしなのだ。これを見逃す手はないだろう。
30キロ過ぎまでぶっちぎりの独走が続き、これはマラソン界に新しいスター誕生かと思われた。しかし、マラソンはそんなに甘いものではなかった。
急にガス欠になったかの様に失速する福士。あれよあれよと言う間に後続の選手に抜かれてしまう。
精根尽き果てトラックに入る福士。彼女に掛けられる大声援と悲鳴。
何度も何度も転ぶ姿は、まったくもって痛々しい。見ているこっちも泣きたくなる気分だ。
そして、やっとのことでゴール。
その福士に優勝選手が霞むくらいの声援が浴びせられる。
なんだか感動したなあ。
聞けば、マラソンの練習を始めたのはたったの1ヶ月前だったと言う。マラソンへの決心がちょっと遅かったかと言う気もするが、実際のところ本人はあまり乗り気ではなかったんじゃないの。
あまりにも廻りの後押しが強すぎてしょうがなくと言ったところではなかったのか。
オレの想像だけど。
ともあれ、これで終わって欲しくないな。
最後のオリンピック選考レースとなる名古屋マラソンには間に合わないだろうけど。

▼昨日、愛車スカイラインHCR32を点検に出したため、今日の足は代車のチェイサーである。
それにしても、なんてエアコンが効かない車なんだ。寒くてしょうがないよ、こんちくしょう。
どうやら壊れているようである。
それでも、ちゃんと走るので良しとしようと、寒いのを我慢しながら、電気屋などを廻った。
夜になると、車の廻りにやけに白いものが漂っていることに気付いた。冷え込みも厳しくなり、そのせいでマフラーからの排気が必要以上に白く出ているのであろう。オレはそう思った。しかし、それはとんだ間違いであった。
百均の駐車場に車を停めた途端、ボンネットからもの凄い湯気。端から見たら、あきらかにおかしい車だろう。なにしろ、こんなに湯気が出るのは、ほかにヤカンぐらいしか思い当たらないからだ。
しかしながら、こんなにでかいヤカンはない。
そもそも重くて、注げないよ、こんなヤカン。
そんなバカなことを言ってる場合ではない。
ここに断言しよう。これが俗に言う、オーバーヒートと言う奴だ。
久しぶりだぞ、こんな車に乗るのは。
オレはエンジンが冷めるのを待ち、恐る恐るなだめるようにして帰ったのだった。
早く帰って来てくれ、我が相棒スカイラインよ。


26(土) 120 100

〔気になるマシン〕

▼愛車スカイラインHCR32を整備工場Mモータースへ持って行った。
このところ発生する全開時の息継ぎを見て貰うためである。
整備記録を見ると、プラグは昨年の車検時に交換しているため、これが原因ではないようだ。
すると、やはり燃料フィルターか、もしくは、エアフロ関係なのではないかとのこと。どちらにせよ、ちょっと見ただけでは分からないらしいので、結局、預けることにした。
休日にスカイラインに乗れないのは寂しいが、致し方あるまい。
ぜひとも、完調になって帰ってきて欲しいと願うのだった。

▼代車のチェイサーでここをあとにし、せっかくなので、近くにあるビックカメラに寄った。
駅前と言うこともあり、相変わらずの盛況振りだ。
先立って、発売になったばかりのちょっと気になるパソコンがある。
AsusEee。
Asusと言うのがメーカー名で、Eeeと言うのが機種名である。
Eee。
声に出して言ってみよう。
イーイーイー。
どちらさんも、歯茎丸だしのチンパンジーじゃないか。
もうちょっとましな命名ができなかったものかと思う。
もしかしたら、スリーイーって言うのかも知れないけどな。
しかし、注目すべき点はそこではない。
まずは、その携帯性である。重量わずか920g、大きさはA5サイズほどのその小ささはモバイル好きのオレにとってはかなり心を揺れ動かされるマシンである。
展示品に触ってみた。記憶領域にフラッシュメモリーを使用しているからだろう。操作してみると、源氏パイ並のサクサク感だ。しかしながら、容量は少ない。その辺を割り切って考えれば、携帯用、非常用としてじゅうぶん使えるような気がする。
それよりも何よりも特筆すべき点は、その安さである。
49、800円。
WindowsXP を標準インストールしてこの値段はなかなかリーズナブルと言えるのではないか。
また、持ち前の衝動買いの虫がうずいた。
どうにかしてくれよ、この虫。
しかしながら展示品はあったものの、予想通り売り切れであった。
ある意味、ラッキーだったな、これは。
これ以上、無用の長物を増やすことは、オレ自身の環境にまったく優しくないのである。


25(金)         60 100

〔Wiiが人気らしいが〕

▼T橋が買うかも知れないと言うのは、Wiiである。
発音的には、ウィーだ。
と言っても、人差し指と親指を立ててスタンハンセンの雄叫び、うぃーっ!ではない。
いま、人気のゲーム機、ニンテンドウのWiiだ。
すかさず、横にいたI藤が聞き返す。
「え? 何買うって?」
面倒くさそうにT橋が言う。
「Wiiですよ」
すると、I藤からこんな返答が帰ってきた。
「なに、それ?」
予想通りである。
とにかく、I藤はこの様な類にひどく疎い。
いま、パソコンを使って仕事しているのが、まるで奇蹟に近いのだ。
なにせI藤は、パソコンのことをピコピコと言うし、そんなだから当然キーボードは指一本打ちである。
それでも、曲がりなりにも使っているのだから、パソコンの進化はもの凄いものだと感心する。
因みにオレは、Wiiを持っていないし、持つ予定もない。
買って、ピコピコするのが3日間だけなのは明らかだからだ。


24(木) 120 100

〔この寒さに故郷を思う〕

▼寒い上に風がめっぽう強い。
完璧に装着されたカツラも、これでは歯が立たないだろう。
オレは違うぞ、カツラなんかじゃないぞ、絶対ない。いったい誰がそんなこと言ってるんだ。
かえって怪しいことになってしまっている。

ふと見ると、道を歩くおじいさん、おばあさんは、とても可哀想な事態になっている。
いまにも身体ごと飛んでいってしまいそうなのだ。
万が一、ほんとに飛んでいってしまったなら、本人はさぞかし困るのではないか。
だってそうだろう。ふと気が付くと、そこは自分の知らない土地なのだ。
道に迷わないことだけが取り柄だったおじいさんも、すっかり道に迷ってしまい、こうなるともう完全に自信喪失である。
これほど悲惨な物語もないはずだ。
ま、そんなことはないだろうけどな。台風じゃあるまいし。

ともあれ、この寒さは今週一杯続くらしいが、そんなとき思うのは我が故郷の冬である。
こんな寒さなど比べものにならないくらい寒いはずだし、毎日の雪かきは、それはもう大変な重労働なのである。そんな故郷へ冬に帰ったのはいつ以来であろう。10数年は帰っていないはずだ。もうすっかりへなちょこ仕様となってしまったこの身体で、もしこの極寒の地に立ったのなら、たちまちフリーズすること受け合いである。いったんフリーズしたら解凍するのに、子1時間は掛かるのではないか。
やだなあ、そんなに凍りっぱなしは。
それほど冬の北海道には自信がなくなってしまったオレなのだった。


23(水)         60 100

〔早めのランチ〕

▼午前中一杯掛かる予定だった出先の仕事が早めに終わったため、11時半頃、近くの回転寿司へ入った。
ちょっと早いが、たまにはいいだろう。
取りあえずお茶だ。湯飲みにお茶のパックを入れ、あの、グイッと押すとお湯が出てくる蛇口に湯飲みを押しつける。お湯を注ぎながらメニューをチェック。ランチタイムはいつもと少々メニューが異なるので迷う。そんなことでついメニューに没頭してしまい、すっかり忘れてたよ、お茶の存在。
あちぃ!
湯飲みが溢れてやっと気が付きました。
驚かせやがって。
危なく火傷するところだったよ、まったく。
少々、ドジでお茶目なところを見せてしまったようだ。

いっぽう、まだ正式には昼前である。したがって、こんなとき客先などから電話が掛かってくると非常にばつが悪いものだが、案の定、客先から電話がきた。
運良く、まだ注文したものは来ていない。
それほど、話が長くなる相手でもなかろう。オレは、携帯電話の着信ボタンを押した。
客先が話し始めたその瞬間、予期せぬ事態がオレの身に降り掛かったのである。
「オーダーでーっす。まぐろ一丁、22番さんでーっす!」
いきなりなんてこと言うんだ。もろバレじゃないか、寿司屋にいることが。
考えてみたらこの店は、注文が入るたびにいちいちマイクで叫ぶ習わしなのだった。
なにしろ、客先と話している間、ウニ、納豆、かんぱちと次々注文が入り、そのたびに、あのマイクパフォーマンスだ。気になってとても会話どころじゃなかったよ。
寿司屋で仕事の電話などするものではないと再認識した、ちょっと早めのランチタイムは、これはこれで旨かった。


22(火) 120 100

〔こんなところで鳴ってはいけない〕

▼午前中は四日市、夕方は長久手方面へと、なかなか忙しい一日であった。
車で移動中、ラジオを聞いていると、否が応でも巷に溢れるイヤなニュースが耳に入ってくる。
株価の暴落、ほにゃらら大学総長の破廉恥事件、NHK社員のインサイダー事件等、枚挙にいとまがない。そしていま、受験シーズン真っ直中である。そんな中、いつかは起きるであろうと思われた事件が勃発した。
受験中に着メロ。
ただでさえ、神経がピリピリしているところへ、これはかなりまずい状況と言えるのではないか。縁起の良い着メロならまだいいだろう。しかし、もしそれが、こんな着メロであったならどうだろう。
かごめかごめ。
なにしろ、普通は縁起が良いとされている鶴と亀がすべってしまうのである。
どれだけ落ちてるんだよ、バナナの皮。
いまどき、バナナの皮で滑る奴はいない。
ともあれこれほどイヤな着メロもないだろう。
抜本的にこんな着メロにしている奴の気が知れないけどな。
とにかく、携帯の持ち込みチェックくらいしろよと言いたいのである。

さらにそう言う点から言えば、映画館の着メロも非常に困りものである。
それがまた、犯人がおばちゃんなんかだったりすると、それが自分の着メロであると言うことに気付くまでに、かなりの時間を要することになり、さらに気付いてから、カバンの中を探り出し、それがまためっぽう手間が掛かってしまっており、やっと見つかったらしいことは、小さかった着メロの音が大音響に変化したことで明らかだ。
こうなるともう映画どころじゃないよ。
人は、人の中にあっては、けっして逸脱してはいけないのである。
ふと、我が身を省みると、心配になってしまうのだった。


21(月)         60 100

〔雪かも知れなかった〕

▼昨晩耳にした天気予報の噂では、もしかしたら雪かも知れないとのことだったが、平穏無事な朝を迎えた。
驚かせやがって。
危なく、喜んで庭を駆け回るはめになるところだったよ。
オレは、犬か。
考えてみたら、車が走行不能になるような雪は、ここ数年降っていないのではないか。
なんとも有り難い天の恵みである。
降らない天の恵みってあるのか。
とにかく、それは恩恵なので有り難く受け取っておきたいと思う。

▼整備工場にTEL。例のスカイラインフルブースト時の息継ぎの件を話す。
燃料フィルターの不良ではないかと言ったところ、それよりもエアフロが怪しいのではないかとのこと。清掃くらいで済めばいいが、交換となるとエアフロは非常に痛い。なにしろ新品で6万ほどするのではないか。
ともあれ、ロボットが欲しいだの、乗りたいだの言ってる場合じゃないよ。
取りあえず今週末、持ち込んで見て貰うことにした。



20(日) 120 100

〔ホビー魂〕

▼インターセプターのミニカーがどうしても欲しくなってしまい、結局、ネットで注文した。けっこう高かったけどな。
数量限定と言うこともあり、なくなってから後悔しても遅いので思い切った次第である。
届いたら、それがどういうものか報告しよう。

▼大須アメ横へ行った。
バックアップ用のハードディスクがいっぱいになってしまったので、500GBを11、000円ほどで調達。更に安くなっている。

ロボットコーナーを覗いた。
ここに来るたび欲しくなる。しかし、20万を越える大きな買い物だ。
ともあれ、昔のことを思えば、いまのこの状況はまるで夢のような話なのではないか。
あの時代、個人で2足歩行のロボットを所有できる時代が来ようなどとは夢にも思わなかったのである。
しかしながら、ずぼらなオレが最後まで組み立てられるとは到底思わない。
それが、最大の関門なのである。

ここでつい衝動買いしてしまったのは、ヘリコプターのラジコンである。
ラジコンと言っても、室内で飛ばせる、めちゃくちゃ小さいやつである。値段も3000円とお手頃だったのでつい手を出してしまった。
ほんとに飛ばせるのかは、定かではない。

こんな、ホビー魂を発揮してしまった一日であった。


19(土)         60 100

〔我がインターセプター〕

▼洗車をする。
我が愛車、スカイラインHCR32、今年初めての洗車である。
このところ外装の塩ビ類の傷みが気になってきたので保護剤でせっせと磨いた。
さらに、ドアの内張りが浮いてきていることに気付き、即、接着剤を塗布。
危なく、カッコの悪いところを露呈するところであった。
こうして、すっきりと精悍な愛車に様変わりしたのだった。

先立って、フルアクセルでエンジンが息継ぎをする件を話したが、燃料添加剤のお陰なのか、その不具合は陰を潜めていた。HCR32本来の実に快調な加速である。
その足で、一宮まで遠征し、模型屋へ行った。昔、ラジコンを買ったことのある店だ。
何か面白いものはないかと、たまにこう言った類の店に行きたくなるのである。
まず、ミニカーを捜した。当然、愛車であるスカイラインHCR32のである。
しかし、これが実にないのだ。
あるのはGT−Rばかり。どこか一社くらい出していても良さそうなものだが、どうしたってない。店員に聞いてみたが、やはりないとのこと。
しかしながら、プラモデルはあったので、一応買っておいた。
たぶん、作らないだろうけどな。

次に捜したのは、やはり車であるが、ちょっと特殊な車両である。
インターセプター。
メルギブソンの出世作、マッドマックスに登場するスーパーマシンである。
オレは、この映画が大好きで、もう何回見たか知れない。いまでもたまにDVDを引っ張り出して観賞しているくらいである。
とりわけ、このインターセプターの格好良さと言ったらなく、昔乗っていたフェアレディZに「INTERCEPTOR」とでっかくリアウインドウに貼り、かっ飛んでいたバカ者はオレです。
なにしろそれくらいインターセプターが好きだったのだが、やはり実物は到底無理であり、だったら何かそれに替わるもの、つまりミニカーなんかはないのかな、などと思い、捜した次第です。
しかし、この店には、インターセプターのイの字もなく、やはり時代の流れをひしひしと感じたのである。
いまや愛車HCR32に「INTERCEPTOR」のステッカーを貼ろうなどとは思わなくなったのも、また時代の流れなのだろうか。それはそれで少々寂しくもある、複雑でちょっとセンチな男心。
ともあれ、いまのオレにとっては、愛車スカイラインHCR32がインターセプターそのものなのだ。

夜帰宅し、車を駐車場に入れる。その、アイドリング中のことである。
突然、下から突き上げるような打撃音と言うか、バネが弾けるような音が身体に伝わったのである。
「なんだ、これは」
いままでにない新たな不具合だろうか。オレは言い知れぬ不安感に駆られた。
取りあえず、確認のため、付近を一回りしてみた。
しかし、何も問題はなさそうだ。

我がインターセプターは、常に不安が付きまとう。
こうなったら、久しぶりにまた引っ張り出して来ようか、マッドマックスを。
その関連性がいまいち分からない。


18(金) 

〔うどん屋で出てこない〕

▼I藤と四日市方面へ打合せに行った帰り、昼飯を食べにうどん屋に入った。
この店は、日替わりどんぶりプラス麺類でお得なセットになっているようだ。
本日の日替わりどんぶりは天丼である。
I藤が頼んだのは、天丼と卵とじうどんのセットである。
ちなみにオレは、そのセットにぶっかけうどんを頼んだ。
ふと見ると店員が3人である。作っている人も含めて3人だ。これだけの席数にしては何だか少ないような気がする。
その不安は的中した。
麺類は少しして出てきた。しかし、天丼がさっぱり出てこないのだ。
オレの方はまだいい。うどんを食べ終わった直後に天丼が出てきたからだ。
それもまあ、どうかと思うけど。
問題は、I藤の方である。
I藤はすっかり卵とじうどんを平らげ、あとは天丼が来るのを待つばかりであるのだが、一向に出てくる気配がないのだ。
まだ、伝票が来ないことを見れば、忘れているわけではなさそうだ。
うちらの横に、更に悲惨な若者5人組がいた。
彼らは、うどんにプラス、ライスを頼んでいたようだが、うどんは出てきたのいいが、ライスがさっぱり出てこず、そうこうしているうちに皆、うどんを食べ終わってしまったのである。
これは相当まずい状況と言えるだろう。
なぜならば、これからライスが登場するからである。
うどんがあって初めてライスが生きるのではないか。なのに、これからライスだけ出て来られても困るじゃないか。
若者5人組もどうやらそこの辺に気付いたようで、次第にざわめき始めた。
それに比べれば、ライスだけより天丼だけの方がまだ恵まれていると言えるだろう。それにしても、I藤の天丼が出てこない。
結局諦め、うちらはレジへ向かった。
I藤の角刈りに店員は相当びびっている様子だったが、暴れることなく、I藤は卵とじうどんの料金だけ払い、出てきたのだった。
この店の幸先が心配である。


17(木) 120 100

〔ついに遭遇した〕

▼帰宅途中、オレの車の前方に、明らかに他の車とは一線を画す車が走っていた。
新型GT−Rである。
昨年末、発売になった車だが、ついに遭遇したのである。
色は、ガンメタだろうか。夜のせいもあって、あまり目立たない。
しかしながら、後ろから見ると、なんだよ、このでかさは。
まるで、巨大なカブトガニが走っている様にも見えるのである。
是非とも、その迫力あるボディをゆっくり拝見させていただきたいものだが、そう思うや否や、あっと言う間にGT−Rは遥か彼方に遠ざかっていったのだった。
さすが、GT−Rである。
道が違っただけだけど。
それにしても、価格は安くて777万円である。
果たして、こんな車を、思う存分かっ飛ばせる者がどれくらいいるのだろうか。
だってそうだろう。
ぶつけたら大変だよ、泣いちゃうよ。
ぶつけるならまだしも、万が一事故なんて起こした日にゃ、連日連夜、悪夢にうなされて、おちおち寝れやしないだろう。
そんなことを考えてたら、オレにはこんな車は到底無理だと納得してしまいました。
それ以前に、無理だけど。


16(水)         60 100

〔そろそろなのか〕

▼くしゃみ鼻水が止まらないのは、女子社員のNとSである。北と南かよ。
通常ならば、エスタックやパブロンを飲めばいいではないかと思うところだが、本人らの申し出によればこれは風邪ではないとのこと。だったらこれしか考えられないだろう。
はなったれ。
そのままじゃないか。
たぶん、花粉症ではないかと本人は言うが、こんな時期から杉花粉は早すぎではないか。確か飛び始めは、早くて1月末くらいからのはずである。
もしかしたら、杉ではないのかも知れないな。
調べてみると、この時期から飛んでいる花粉と言えば、ハンノキの花粉らしい。
ハンノキである。
「ハハノキ」ではないし、「ハハノンキだね」でもない。ましてや、アントニオハンノキなんかではないったら、ない。
あまり面白くない。
なにしろ、白樺系の木のようだが、初めて聞いたぞ、ハンノキなんて木。
このオレが聞いたことがないと言うのだから、それほど花粉としてはメジャー級ではないのであろう。それでも、日本全国に分布しているらしいので、あながち油断もできないのではないか。
考えてみれば、そうこうしているうちに1月も中盤を過ぎた。
そろそろ花粉の憂鬱な季節を覚悟せねばならない時期が近付いて来たと言えよう。
症状が出てから慌てるのがオレなのである。


15(火) 120 100

〔参拝に行く〕

▼熱田神宮へ参拝に行った。
会社のますますの発展とまずまずの業績を願って、支店長と二人で行ったのだ。
確か、昨年も二人で行ったはずだ。
この時期になると、さすがに人出も落ち着いているようだ。
最盛期に来たことないけど。
歩いていると一群の人だかりを見つけた。何か行事をやっているようだ。
人だかりの肩越しに背伸びして見ると、二人が弓を持っているようだ。その先には的がある。その的はかなりでかい。的までの距離は短い。
代わる代わるその的に向かって射るのだが、どうやら競っているわけではなさそうだ。
当たり前だ。ここは熱田神宮である。
したがって、的に命中するたびに、ガッツポーズってことはないじゃないか。熱田神宮でガッツポーズはとてもいただけないのである。
行事は、誰に遮られることなく粛々と行われていた。いったいそれがどんな意味を持つのかは皆目分からない。きっと見ている連中は皆そうなのだろう。
何かやっているから見る。
ただそれだけに違いないのだ。そうだと言ってくれ。

そんなことより参拝である。
一般参拝と会社参拝とは、やる場所が違っており、当然我々は会社参拝の方へ行くのだが、待合い室で待っていてもなかなか他の人が来ない。
直前になってやっと二人来たが、結局、2会社、4人と言う人数で祈祷を受けることになった。祈祷される側より、する側の方が多いという、なんとも贅沢極まりないそんな僕らに、ご祈祷ありがとうございます。
このように参拝は滞りなく終了した。
抹茶ときよめ餅のセットを食べ、実にはればれとした、ホップステップジャンプ気分で帰ったのだった。


14(月)         60 100

〔今年初トラブル〕

▼昨日、静岡に行った際、愛車スカイラインにまた新たな不具合が発覚した。
昨年、様々なトラブルに見舞われたが、早くも今年一発目のトラブルである。
不具合と言っても、まだそれほど深刻な事態になっているわけではないが、やはり気になる。
どのような不具合かと言うと、こうだ。
アクセル全開、フルブーストを掛けた際に、加速途中でエンジンが息継ぎを起こす。
我が愛車スカイラインHCR32も、この1月で満16歳を迎えた。犬で言えば90歳を越えてるだろうし、ネズミで言えば、すでにこの世にはいない。
なんだよ、この無理矢理な例えは。
このように、息継ぎしてもなんら不思議はないスーパーマシンなのである。
ともあれ、これまでこんなことはなかったので、これが発端となってさらにまずいことにならないとも限らない。オレは全力で調べた。
調べると、やはりかなりのケーススタディが出てきた。非常に助かる。ありがたい。
原因は何点かあるようだが、どうやら最も有力な説は、フューエルフィルターの目詰まり、もしくは不具合ではないかと言うことだ。
因みに、この舌を噛みそうな、フューエルフィルターとは、ガソリン内の不純物を濾過するものなのである。
目詰まりぐらいなら、それを解消すれば済むことなのだろうが、果たしてどうやってその目詰まりを除去すればいいのか、オレに皆目分からない。
掃除機で吸えば済むことなのか。はたまた、己の舌でペロペロすればいいのか。
オレは、ペロリンマンかよ。
よく意味が分からない。

オレは、ふと思い付き、オートバックスへ走った。
そこで購入したのは燃料添加剤である。これを入れることにより、フューエルフィルター内の掃除もやってくれるのではないかと考えたのである。
こんな短絡的なお手軽メンテで果たしてどれほど効果があるかは分からないが、取りあえず様子を見ようと思う。
あとは完調を願うばかりだ。

13(日) 

〔三保の松原から峠へ〕

▼名古屋から比較的お気軽に行けるところは、と考え、静岡県の三保の松原に行ったのだった。
三保の松原。日本三松原のひとつらしい。そのひとつ、天橋立には昨年行ったが、残りひとつは知らない。
有名観光地にしては、そこに至るまでの道が非常に狭いことに驚く。観光バスは大変そうだな。
現地に無料の駐車場はあるが、それほど広くはなく、ほとんどいっぱいだったので、ちょっとした空き地に車を突っ込んだ。ラッキーと言えよう。

三保の松原

そこから松林の坂道を3分ほど歩くと海が見え始め、さらに少し行くと、有名な羽衣の松が、でんと居座っている。樹齢650年。かなり弱っているらしく、もし逝ってしまったりなどしたらそれこそ一大事なので、現在樹勢の回復作業を行っているらしい。
何をやってるのかわからないけど。

羽衣の松

それにしても、いたるところの松に添え木や補強がされている。もし、これがなかったりすると、とたんに倒れてしまいそうな松がたくさんあるのである。
こうなると、もはや、自然の松と言うよりも、むしろ人工的なものと言っても良いのではないか。いわば、巨大盆栽である。
そう考えると、大変だよな、手入れ。
天気が良ければ、ここから富士山が一望できるらしいが、今日はあいにく雲が多く、残念ながら日本一の山を拝むことができなかった。

三保の松原見学にそれほど時間は掛からない。
そこで、日本平を見学し、さらに由比町の宿場町跡を見て廻ったあと、近くにとても眺めの良いところがあると言うので行ってみた。
さっつ峠である。
なんでも由比から2キロほどのところに展望台はあるらしいのだが、そこに至るまでの道がとてつもなく狭い。車1台が精一杯の道幅である。対向車が来たら、いったいどれだけバックすればいいのか気が遠くなるほど厄介な道だ。
日頃の行いが良いのか、運良く、対向車に出くわすことなく、到着。
そこには、車8台ほどしか停められない狭い駐車場とトイレがある。
こんなところ、混雑したらとんでもないことになりそうだな。
そんなことを思いながら、車を停め、外に出る。意外なほど寒くなかった。
感覚が鈍いのもご愛敬。

さっつ峠

噂通りここから望む眺めは最高である。海が一望に見渡せ、さらに眼下には、国道1号と東名高速の交差部分を見ることができる。ここからだと、季節によっては朝日も夕日も見られるのかも知れないな。さらに天気が良ければ富士山も見られるのである。おまけに、みかんも食べ放題だ。
ただじゃないけど。
なにしろ、こんなお得なところもないだろう。ここで、一日ボーっとしていたい気分だ。ほんとにボーっとしてたらちょっとどうかと思うけどな。
ともあれ、まさに穴場と言えるのではないか。
しかし、穴場が穴場でなくなったとき、そこは果てしなく遠い地となる危険をはらんでいる。
それまでにもう一度ここで富士山を見たい。そう願うのだった。

さっつ峠


12(土) 120

〔ちゃんこを食べ、相撲を思う〕

▼もう明日から大相撲の初場所が始まる。
だったらこれを食べなければならないだろう。
ちゃんこ鍋。
ファミレスのだけど。
それにしても、なんて安いんだろうな、このファミレスは。
なにしろ、ちゃんこ鍋セットで800円代なのだから激しくお得と言えるのではないか。なかなか旨かったしな。
そんなことを思いながら、ちゃんこ鍋を食べていたら、すっかり相撲のことなど忘れていた。
話題は久しぶりの朝青龍の出場なのだろうが、さしずめその話題通り、朝青龍の復活Vで幕を閉じるのだろう。
そんな想像をしながら、ふと、思った。
相撲取りはこんなちゃんこ鍋食わねえよな。


11(金) 120 100

〔おでんが好きである〕

▼コンビニへはほぼ毎日の様に行っているオレだが、実のところ、おでん率が非常に高いことになっている。
季節柄、しょうがないと言えばしょうがないのだろうが、週に2〜3回は食べているのではないか。
オレは、チビ太かよ。
元来、オレはおでんが好きである。定食屋におでん定食があれば、まず十中八九頼むだろう。
因みに刺身定食があれば十中八九頼むし、納豆定食があっても十中八九頼む。
いったいどれだけあるんだよ、十中八九。
とにかく、おでんには並々ならぬ思いがあり、したがって、コンビニのレジの横におでんなんかあったら手を出すにに決まってるじゃないか。
ともあれ、コンビニのおでんは得てして旨いと言うことが言えるのではないか。
ひとつひとつの具を見ても、かなりの創意工夫がなされているに違いない。
さすがはコンビニである。
だがしかし、それでも飽きるよ、さすがに。


10(木)         60 100

〔郵便に呆れる〕

▼明らかに会社に届かない郵便物が3通あり、かなり重要な書類も入っていたと言うことで女子社員は数日前から日本郵便に問い合わせていたのだが、その対応がなんとも納得がいかない。電話をするたびに他の問い合わせ先を指定され、そこへ電話するとまた同じ事を説明しなければならないと言う、半ばたらい回し状態であり、また、インターネットによる申し出の方法もあったので登録していたらしいのだが、その旨を話したら呆れたことに、「そんな方法もあるんですか」などと逆に聞かれてしまう有り様だ。
自分とこのシステムくらい把握しとけよ。
結局、最終的にはこう言われたらしい。
「調査結果は1ヶ月ほど掛かります」
そんな悠長なこと言ってられるか。
いったいどうなってるんだよ、日本郵便ってやつは。
まったく呆れるばかりである。
はたして、末端の社員にまで、民営化の意識が浸透しているのだろうか、そう勘ぐりたくもなるのである。
こんな不手際が起こるたびに、どれだけのまっとうな局員が苦い思いをしていることだろう。それを思うと可哀想な気もするが、当事者としては敢えて厳しいことを言わねばなるまい。
もし万が一、ラブレターが届かなかったことにより、思いを遂げられなかった人がいるかも知れないことを思えば、これは一大事であり、非常にいたたまれないことではないかとも思うのだ。
中には、来なくてラッキーな人もいるかも知れないけどさ。
因みに、女子社員のI田が出した年賀状も女子社員N山に届いていないらしく、それはそれで、本当に出したのかどうかは定かではない。


 9(水) 120 100

〔正座の表と裏〕

▼2時間正座だったと言うのはWである。
昨晩、客先のところへ挨拶に行ったら、和室に通され、それから2時間もの間、正座したままだったと言う。なにしろ相手は正座したまま熱く喋っており、したがって、こちらも足を崩そうにも崩せない。そんなこんなで気付いたら2時間経っていたと言う。
オレにも経験がある。確かに、正座のあのつらさと言ったらないな。
30分も正座すれば、普通に立ったつもりでも、よく見れば、つま先立ちになっているのである。しかも、指まで立ってるつま先立ちだ。
オレはプリマドンナかよ。
しかし、バレーシューズなど履いてはいない。いわゆるナマ足バレーだ。
これほどきついものはないだろう。

なにしろ、Wは2時間頑張り通した。そしてやっと退席を許されたのである。
おそるおそる立ち上がるW。立ち上がる顔は客先の手前、平然としているものの、足元を見ればつま先立ちだ。それが如何に苦しいものであったかを物語っていると言えるだろう。
それでも顔はにこやかだ。客先のお宅だからしょうがないと言えばしょうがないのだろうが、それにしたって、つま先立ちのまま、ぺこっとお辞儀し、「お邪魔しました」はないじゃないか。
本人の苦しさに反して、なんて面白いんだよ。
それもこれも、つま先立ちだからである。


 8(火)         60 100

〔字の話になった〕

▼どういうわけか字の話になり、身を潜めて構えていたが、案の定、その話題はオレに向けられた。
どうも、オレの書く文字はかねてから判別しにくいらしく、それどころか聞くところによると、象形文字にも匹敵すると言うではないか。
どれだけ誉めれば気が済むんだ。
どこをどうしたら誉めてるんだよ、それ。
悔しいので、オレはこう言った。
「そう、普通の人間には判別できないほど達筆なんだよ、オレの字は…」
すると、すかさず女子社員のI田はこう返してきた。
「わたしは普通の人間で良かった」
もっともと言えよう。
オレの字が読めると言うことは、イコール、普通の人間ではないからだ。
普通の人間でないとすれば、いったいなんだ。
ゾンビか、いや、オリバー君かも知れないぞ。困ったなぁ、こりゃ。
自らの文字に果てしない憂鬱感を感じるのだった。


 7(月) 120 100

〔不意に届く年賀状〕

▼外は雨。すっかり会社は冷え切っており、なかなか暖まらない。
なぜなら、今日が仕事始めだからである。
建物が暖まらないのだから、人間だってそうたやすく暖まらないだろう。
なにしろやる気が出ない。なかなか暖機運転から脱することができない、そんな一日であった。

▼この時期、非常に困ることは、出していない人からの年賀状である。
こっちが出した年賀状に気付いて送ってくるのならまだ分かる。しかしすでに7日である。こんな時期に、年賀状到着とは、いったいどう言う了見だ。どこを寄り道してきたんだよ。
遠路はるばるお疲れさん。
思うにこの様な年賀状に返事を出すのは、すでに年賀ではないのではないか。
なにしろ、「明けましておめでとう」などと書くのは避けたい気分だ。
せいぜい、「すっかり明けましておめでとう」だろう。
それのどこが、おめでとうなんだ。
しかし、明けたのだから、始めの挨拶はおめでとうだ。
逆に言えば、おめでとうと心底言えるのは、始めだけである。
年がら年中顔をあわせるたびに、おめでとうとは言われたくないのだ。


 6(日)         60 100

〔現実として受け止めよ〕

▼ついにこの日がやってきた。
連休終焉の日。
まるでこの世の終わりみたいだな。
なにしろ不安である。なにがって、明日からの生活だ。果たしてまともな社会生活が送れるのだろうか。
挨拶の仕方はどうだ。本来「こんにちは」と言うところを、「こにゃにゃちわ」と言ってしまわないだろうか。
謝罪の仕方はどうだ。本来「すいません」と言うところを、「すまんこってす」と言ってしまわないだろうか。
はたまた、客先へ意味もなくスキップを踏みながら訪問してしまわないだろうか。
なかなかいないぞ、そんなバカ。
ともあれそんな不安を上げていたら、枚挙にいとまがない。焦ってもしようがないのだ。現実は現実として受け止め、少しずつ、このほうけた頭の回復を待つしかないのである。
気が遠くなるなあ。


 5(土) 120 100

〔映画でも見に行こうと思った〕

▼愛車スカイラインで500キロの道程をひた走り、名古屋帰還したのが昨晩2時。
目が覚めたら11時を廻っていた。
すっかりやることがなくなってしまったが、家でうだうだしていてもしょうがないので、映画を見に行った。
アイ・アム・レジェンド。
地球に自分ひとりしかいなくなってしまうと言うとても寂しい話であり、それでも生きていくために、どんなサバイバル振りを発揮してくれるのかワクワクして見ていたが、ストーリーは実のところサバイバルものじゃなくて、ホラーじゃないか、これ。
なにしろ恐いったらない。
将来、こんな事態にならないとも限らない世界の現状を考えればなおさらだ。
よほどいたたまれなかったのか、途中退席が3人ほどいたしな。

そんなこんなで、長かった休みもいよいよ明日が最後である。
そろそろエンジン掛けなきゃな。


 4(金) 

〔てつのくじらに入る〕

▼せっかく広島まで来たので、呉に寄ることにした。
2年前にも来たことがあり、そのときは、大和ミュージアムを見に来たのだが、今回、その近くに「てつのくじら館」なるものができたと言う噂を耳にし、行ってみることにしたのだ。
てつのくじらとは、要は潜水艦のことなのだろう。現地に着くや否や、まさしくその潜水艦が、道路の脇にどかっと鎮座している。
なんだこのでかさは。
脇に停めた愛車スカイラインがまるで子供のようだ。

てつのくじら館

それにしてもよくぞ、こんなところまで持ってきたものだ。2年前には影も形もなかったのにな。
ここは、海上自衛隊の呉史料館になっており、無料で見学することができる。そして、この巨大な潜水艦の中も見ることができるのだ。中に入ると自衛隊のOBの方がいろいろと説明してくれた。現在、潜水艦は上部のみ見学可能となっている。本当は下の階も是非とも見せたいが、しかし費用の関係でそれができない、と悔しがっていた。

潜水艦内部

▼てつのくじらを堪能した後、やっぱり大和ミュージアムへ入ってしまった。
すぐ隣だしな。
前回来たときは、映画「男たちの大和」の影響でもの凄い人だったが、今日もけっこうな混雑振りだった。
いろいろな意味において、戦艦大和のその偉大さに改めて感服した次第である。

戦艦大和の模型

戦艦大和の模型


 3(木) 120

〔ドームで思う〕

▼これが、ずっと昔からテレビで幾度も見た原爆ドームか。
原爆ドームを訪れるのはこれが初めてなのである。
間近に見ると、その訴えるような佇まいに何かしら圧倒されるのだ。
オレの知らない幾つもの不幸に向かい、手を合わせる。

原爆ドーム

広島平和記念資料館に入る。
入場料はたったの50円。以外と外人が多いことに気付く。国際的な関心事であることを物語っている。
分かってはいても、やはり数々の悲惨な展示物を間近に見ると、このオレでさえ冗談が出なくなるほどやり切れない気分になる。
なんだかんだ言って結局一日いた。隅々まで見て廻るとこれくらい掛かるのだ。
皮膚がただれた3人の男女が手をだらりと前に差し出しながら呆然と歩く等身大の人形を、泣きながらカメラにおさめる女の子が印象的だった。


 2(水) 120

〔広島である〕

▼広島にいるのだった。
日本三景のひとつであり、世界遺産でもある宮島へ行こうと決めたのだ。その勢いのまま、宮島口駅まで行ったものの、もの凄い渋滞である。予想はしてたけれど。
なにしろ、車は動かない。このままいても、いつ駐車場に入れるかも分からない。オレはきっぱり諦め、取りあえず広島市街まで戻ることにした。確か、広島港から船が出ているはずだ。
30分ほどで広島港へ戻った。24時間千円の駐車場に車を停め、乗り場へ。往復2800円の切符を購入し、高速船に乗り込む。さっきの混み様とは裏腹に、こちらは驚くほど空いている。
30分弱で宮島到着。
やはり凄い人、人、シカ。
人間と一緒に、なんの違和感もなく、シカも歩いているのだ。
20分ほど歩くと、ついに厳島神社へ。念願の大鳥居を望んだ。

シカと大鳥居

大鳥居

名物の焼がきが実に美味しそうだったので、凄い行列だったが30分ほど待って1分で食べた。待った甲斐あって、実に旨かった。

ここまで来たら、展望するしかないだろう。
ロープウエイで弥山に登る。往復1800円。上から見下ろす瀬戸内海は絶景である。しかし、寒い。震える手でシャッターを押しまくり、とっとと降りた。

宮島ロープウエイ

瀬戸内海を見下ろす

すでに日も暮れかけている。帰りの人々で駅方面はごった返している。さぞかし、広島港行きの高速船乗り場は行列になっていることだろう。覚悟して行ったが、なんのことはない。こちらは行きと同じく、まったく空いている。座席は空席でガラガラだ。
シーズン中の宮島へは、このコースが絶対お勧めである。

広島市街に戻り、車を駐車場に停め歩いた。
広島と言えば、やはりあれを食べなくてはならないだろう。
お好み焼き。
お好み村の看板を見つけ、行ってみた。ビルの2階から4階がそれらしい。
適当に当たりを付け、3階へ上がった。そこは、フロアー全体がオープンなお好み焼き屋、そんな空間だ。
一番奥の水軍と言う店に入った。入ったと言うか、正確にはただ座っただけだけど。
メニューから一品選ぶと、目の前で店の人が手際よく作ってくれる。やがてボリューム感満点のお好み焼きが出来上がった。
旨い。
本場のお好み焼きのなんと旨いことか。
感心しつつ、広島の名物をあっと言う間に平らげたのだった。

お好み村


 1(火) 120

〔新年初日は初雪である〕

▼名古屋は午後から雪がちらつき始めた。
今シーズンの初雪である。
そんな天候の中、気が付けば高速に乗っていた。
どうやら旅を始めたようだ。
ひとごとのようだな。
オレの場合、旅のプランもへったくれもない。取りあえず出発する、これがオレの旅のスタイルだ。
だから旅先で失敗するんだよ。
高速に乗って、岐阜に入った頃から次第に雪は凄くなり、関ヶ原の辺りになると、路面には雪が積もり始めているではないか。
反対車線は、渋滞となっており、見れば除雪車が動き始めている。
果たしてこのまま行って大丈夫なのか。
取りあえず、行けるところまで行こう。
愛車スカイラインのケツを振りながら、オレは先を急いだ。



byクムラ〜





|Home|