◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ|

/31:予想外 /30:目を擦りながらイジメを考える /29:物産展 /28:したたる /27:要はバランスである /26:寒いが熱い /25:詫び状 /24:ポータビリティ /23:いつかは /22:過酷 /21:休みがないことは /20:持ち直す /19:オレもディープもピンチ /18:普通の携帯ではない /17:微妙な関係 /16:背負ってきた /15:Tシャツ、そしてマリオカート /14:ほっつき歩く /13:盛り上がる /12:忙しいのはオレだけではない /11:かれこれシュレッダー /10:プロ野球の実体 /9:本読み /8:3大不思議 /7:なめこ /6:雨は多いが /5:軌道は戻すしかない /4:お別れである /3:余裕のなさ /2:来年は必ずや /1:痛恨の凱旋門/

<2006年10月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋

31(火) 

〔予想外〕

▼ソフトバンクは次から次へと新料金を発表する。
なにしろ、まったく予告なしで半ば不意打ち的に発表するのだ、孫社長は。
予告なしは驚いてしまうよな、やっぱし。
それはそれで顧客は喜ぶのだろうが、反面、ほんとに大丈夫なのか、と少々心配になったりもする。
もしかして、行き当たりバッタリなんじゃないの、それ。
半ば、やけになっているとしか思えないのである。
先日の申し込み回線のパンクもそうだが、もし仮に思惑とは裏腹に契約数が延びなかったとしたら、いったいどうするつもりなのだろうか。
こうするしかないだろう。
「携帯や〜めた」
これが最後の予想外である。
いきなりこんな記者会見は、是非とも止めてくれないか。
やるはずないけど。


30(月) 120 100

〔目を擦りながらイジメを考える〕

▼今日一日、非常に眠く、そして体の動かない一日だった。
昨日はちゃんと休んだはずなのに、なぜなんだ。
それ以前の2週間の疲れが今頃になって出てきたのだろう。
なにしろどうしようもなく眠たかったよ。

▼生徒の自殺が、半ば連鎖反応的に多々発生している。
焦点は専ら、学校側がイジメの事実を認めていたかどうかであるが、問題は、そんなもの、けっしてイジメを解決する手段にはならないと言うことだ。
学校がイジメの現実を認めないのは、結局、イジメに対して何ら解決策を持っていないからだろう。様々な対策を講じていれば、それは致し方のないことだったと世間から叩かれることもないはずだ。しかし、そうする能力をいまの学校に求めるのは酷である。
しかし、すべて学校の責任なのか。
そもそも、イジメを解決する方法はあるのだろうか。
抜本的な解決は、イジメる子供をなくすことだ。
当たり前だけど。
なくすと言っても、排除すると言うことではない。
イジメなどと言う愚かな行為をけっしてしない、させない子供を育てる、そんな社会を作ることである。
要は、希望のある社会だ。
いまの子供にはそんな社会がまったく感じられないのだ。


29(日)         60 100

〔物産展〕

▼久しぶりに愛車のエンジンに火を入れる。
足廻り、エンジン、お肌とも快調である。
お肌の調子はこの際関係ないんじゃないか。
なにしろ、その元気の良さに、ひとまず安心したのだった。
一週間に一回は動かさなきゃな。

▼ふと思い付いたのは、北海道物産展である。
さっそく近所の某三越デパートへと足を向けた。
年に2回ほどの催し物なのだが、必ずと言っていいほど行ってしまうのだ。
そして、いつもの寿司屋でいつものウニ丼を食べる。2400円と少々贅沢だが、好きなんだからしょうがない。
さらに、弁当コーナーで、ウニタラバ弁当を買う。1500円と少々贅沢だが、好きなんだからしょうがない。
オレは、ウニバカか。


28(土) 

〔したたる〕

▼このところなぜか毎日のようについていないのである。何か歯車が噛み合っていないような、そんな感じなのだ。一度、ずれた歯車は、なかなか元には戻らない。
そんな中、今日は平穏無事に仕事も終えると思いきや、そう簡単にオレを安楽の地へとは導いてくれなかった。
なぜそうなったのか、詳しい話をしたところで理解して貰えないだろう。したがって、詳細は省くことにするが、つまるところ、ずぶ濡れである。
それはいきなりオレを直撃した。あまりもの突然のことに、一瞬オレの身に何が起こったのか理解できなかった。なにしろ水の大砲が顔面を直撃したのだ。気がつけば、頭のてっぺんから足のつま先まで、ずぶ濡れなのだ。
さしずめ「水もしたたるいい男」なのか。
そんな慰めは止してくれ。やだよ、そこまでしたたる男は。

そんな状態で、しばしキョトンと立ち尽くすオレ。
我に返ると、何かしら腹立たしさを感じ、その原因に最も近いと思われるU田に電話をした。そしてオレはこう告げたのだ。
「覚えてろよ」
いきなりなことに、U田は動揺し、思わず「どうもすいません」と謝っていたが、きっと良く意味が飲み込めていないまま謝ったに違いない。
しかし、オレはこの怒りをぶつけたかったのだ。じゃなきゃ、あまりにもオレが惨めじゃないか。

▼オレは、ずぶ濡れのまま帰宅した。
そしてようやく、安堵の時を迎えたのである。
明日は休みなのだ。2週間振りの休みである。
長かったなあ、ほんとに。


27(金) 120 100

〔要はバランスである〕

▼この陽気のせいなのか、疲れのせいなのか、はたまた単なるボケか、ほんとに眠い。
ひとたび目をつぶれば、何十時間でも寝られそうな、そんな感じである。
しかし、まだまだ寝られない。もう一踏ん張りである。

▼そんな中、K藤の仕事がたいそうピンチになっている。電話口からの声は明るいが、それはある意味、断末魔の一歩手前とも言えるのではないか。なにしろ、ちょっとしたはずみでどうにかなってしまいそうな、そんな予感を感じるのだ。
どうにかしてやらねばなるまい。しかしながらオレ自身、いまはとても直接フォローできる状況にはなく、だとすれば、他の誰かをサポートとして送ってやらねばならないだろう。

色々考えた末、K田を回してやることにした。
K田がやっていた仕事は、Aにやってもらうことにした。
しかし、そうしたことによる弊害もまた生まれることは確かで、営業のYなどはかなり凹んでしまっている。それまでYの仕事を受け持っていたK田を引き抜いて、他の人間にスイッチしてしまったからだ。その者がK田よりも優れているのならなんら問題がないが、そうじゃないからなあ。
今度はYの負担が大きくなることは間違いないだろう。しかし、優先順位を付けるとどうしてもこうなってしまうのだ。勘弁してもらいたい。
いっぽうのK藤はこれで一安心だろう。

こちら立たせばこちらが立たず。それも致し方あるまい。100パーセントすべてがうまくゆくことなどあり得ないからだ。
例えば全体の大変さが100だとしよう。二つの仕事の大変さが、10対90だとする。だとすればできるだけ、50対50に近づけるべきだろう。要はバランスである。それが組織プレーと言うものだ。
オレは組織プレーがたいそう苦手である。


26(木)         60 100

〔寒いが熱い〕

▼仕事でバタバタしている間に、決まってしまったんだな、日本シリーズ。
北海道日本ハムが優勝である。
すでに後がなくなっていた中日だが、まさか今日くらいは勝つだろう、普通。
しかし、名古屋へ凱旋する間もなく敗れ去ってしまったのである。
そもそもなんだろうな、この2球団の雰囲気の違いは。
ちょっと真面目過ぎやしないか、中日。もうちょっとのびのびやったらどうなんだ。
本来の実力がさっぱりなりを潜めてしまっていたのではないか。
それに比して、日本ハムのその雰囲気の良さと言ったらないだろう。そもそも北海道のそのフィーバー振りは、ちょっと尋常ではない。まるで北海道の大地全体が応援団の様である。
プロ野球といい、高校野球といい、いま、野球は北海道が寒いが熱い。


25(水) 

〔詫び状〕

▼日中は、まるで11月もすぐそことは思えないほどの陽気であった。しかし、夜はそれなりに寒い。やはり11月は確実に迫ってきているし、よく考えたら、今年もあと2ヶ月じゃないか。

▼詫び状を書く羽目になり非常に弱る。
考えてみればそんなものこれまで書いたことがない。
詫びなど入れたことがないのだろう。なんて失礼な奴なんだ、オレは。
なにしろ問題は詫び状である。
詫び状と言うだけに、それは偉い人に宛てて書くものである。したがって、同じ謝るにしても、「ごめんちゃい」とか「すまんこってす」では済まされないことは明白だろう。
当たり前である。詫び状に「ごめんちゃい」はないじゃないか。
これは困った。
こんなときほど代筆屋が欲しいと思うことはない。
その昔、「直子の代筆」と言う、画期的なパソコンソフトがあったが、直子さんは今どこで何をしているのだろう。
そもそも誰なんだ、その直子さんって。
いまオレはとても直子さんに会いたい心境なのです。


24(火) 120 100

〔ポータビリティ〕

▼ナンバーポータビリティが始まったそうである。
なんだ、そのポータビってやつは…
簡単に言えば、携帯電話番号継続制であり、他社に乗り換えても番号は変わらないと言うやつだ。
なんだか凄く画期的なようだが、実際のところどうなんだ、それ。
考えてみれば、加入金や手続き費用よりも、むしろ本体費がかさむのではないか。
特に、最新機種なんて言うと、けっこうするよ、あれは。
そう言った観点から言えば、本体ポータビリティにしてもらえると、より嬉しいのです。


23(月) 

〔いつかは〕

▼憎たらしいほどに天気予報が良く当たる。
雨なのである。
降って欲しくないときに降る雨ほど、憎たらしい雨はないだろう。
しかし、その憎たらしさの感情は、いつかは晴れる。
そのときをひたすら待ち続けるしかないのだ。

▼大方の予想通り、ディープインパクトの天皇賞回避である。
次の目標はジャパンカップであるが、出走すると言う確証はないし、最終戦、有馬記念もなんだかんだ言って結局出走せず引退してしまいました、ってことになりはしまいか。
そんな気がしてしょうがないのだった。


22(日)         60 100

〔過酷〕

▼今日も過酷な休日出勤であった。
おまけにちょっとしたアクシデントまで勃発する始末である。
まったく、ついてないことこの上ない。
なんとか軌道修正しなきゃな。

それにしても、はたして出るのか、ディープインパクト、天皇賞。


21(土) 

〔休みがないことは〕

▼しつこい様に言うようだが、今週は出ずっぱりである。
今日も休日出勤と言うのに、昼もろくに食べられないくらいに忙しく、気が付けば23時である。
出ずっぱりと言うだけに、明日も当然仕事なのだが、休日がないことで何が困るかと言えば、やはり買い物ができないことである。これでは消耗品が消耗しっぱなしである。
そして、更に困ることがある。
予想ができない。
別に、明日の天気予報を予想するわけではない。それは、気象庁に任せれば良いことだ。
その予想とは、競馬の予想である。
わかってたと思うけど。
なにしろ時間がないのである。これではまともな予想などできるわけがないだろう。
しかし、その方がいいよ、きっと。
無理、無駄、無茶馬券がなくなるからな。


20(金) 

〔持ち直す〕

▼仕事の方はなんとか持ち直し、昨日とは一転、ホッと一息である。
しかしながら忙しさは相変わらずであり、明日、明後日は休日出勤となり、久々に休みのない一週間となる。
そんなわけで、今日もしっかり残業となり、本来は新入り二人を歓迎する会、即ち、歓迎会であったが、残念ながら欠席と相成ってしまった。


19(木) 120 100

〔オレもディープもピンチ〕

▼すこぶる良い天気が続く。
それはそれで良いのだが、そんな天気とは裏腹に仕事の手配がなかなか付かず、精神的にかなりまいった一日だった。
その状態は明日も引き続きとなりそうな予感がし、そうなるともう半ば逃げ出したくもなる。しかし、そうもいかないだろう。この類の問題は、けっして時は解決してくれないからだ。
とにかく、この手でひとつずつ解決していかねば、その先へ進むことはできないのである。

▼ディープインパクトがピンチである。
凱旋門賞における薬物検査において、黒の結果がくだされたのである。
何をやってるんだ、と言いたい。
別に、ディープに言っているのではない。
被害者はディープインパクトに他ならないからだ。

投与された薬物はフランスでは禁止されているものの、日本においては禁止されていないと言う。しかしながら、そんな事情は十分承知していたはずである。
そんな渦中のディープインパクトはこう言っただろう。
「見に覚えないよ」
そりゃそうである。もし本人が禁止薬物であると知っていたなら、けっして投与を拒否したに違いないのだ。
しかし、本人の許可のないまま、それは行われた。
ディープに妙な汚点が付いてしまったのは残念でならないが、もし、凱旋門賞で優勝していたらと思うと、なぜかホッとしてしまうのも事実なのだった。


18(水)         60 100

〔普通の携帯ではない〕

▼「じゃじゃ〜ん!」とオレの目の前にAが差し出したものは携帯電話である。
どうやら機種変更をしたらしい。
しかしながら、ただそれだけで「じゃじゃ〜ん!」とは言わないだろう。
それは普通の携帯電話ではないのだ。
ソフトバンクから最近発売になったばかりの機種であり、特筆すべきは、本体をスライドさせると出てくるものである。
本体をスライドさせると、中から小人さんが出てきました。
確かにこれは特筆すべきことだろうが、携帯電話から小人さんはないじゃないか。
スライドさせて出てくるものは、キーボードである。
本体内にはOSとして Windows モバイルが内蔵され、もはや携帯電話と言うよりも、携帯電話機能付きPDAと言っても良いのではないか。
小人さん付きPDAじゃなくて良かったよ。

その名は、「X01HT」
どうでもいいが、もう少し覚えやすい名前を付けたらどうなんだ。
ともあれ、それを見せられたら、ふつふつとオレの物欲魂が黙ってはいられない。
オレは自分自身の心の丈をこう表現した。
「いいなあ、いいなあ…」
2回も言うなよ。
しかし、携帯を2台も持つほど裕福ではないし、まず間違いなく、持ちぐされるな、こりゃ。


17(火) 120 100   

〔微妙な関係〕

▼I藤はK藤にやたらと依頼をする。
先輩だからしょうがないと言えばしょうがないが、それは半ば命令である。
そんなK藤は先輩I藤に向かって言う。
「I藤さんには、とても頭が下がらないですよ」
I藤はまんざらでもない様な顔をして聞いているが、ちょっと待て。
漠然と聞いていれば、何ら問題がない様に聞こえるが、いいのかほんとにそれで…
よ〜く聞いて見ると、何かがおかしいことに気付くだろう。
「頭が下がらない」だ。
「頭が上がらない」と言うのならまだわかるが、よりによって「頭が下がらない」ってことはないじゃないか。
是が非でも頭は下げない腹づもりなのか。
これが微妙な二人の関係である。


16(月)         60 100

〔背負ってきた〕

▼これまで女子社員Nは一身に背負ってきた。
背負ってきたからと言って、薪を背負ってきたわけではない。
Nは福沢さんではなく、CADオペレータである。
これまで図面作成を一身に背負ってきたのだ。
プレッシャーもかなりあったに違いない。
しかしこの度、ついにが待ちに待った念願の生活がやってきた。
支店への設計担当者赴任により、その肩の荷は一気に降りたのだ。
そうなるともう気分はウキウキである。
突然、社員旅行へ行くと言い出した。
一人社員旅行である。
「どこ行くの?また建物見て回るんだろ?」
Nの旅行は専ら建築物見学旅行なのである。こないだは広島方面まで足を延ばしたはずだ。
「もちろん、建物見て廻りますよ、でも今回は近場かな」
「そうだよな、そうそう遠くも行ってられないよな。そんでどこ?」
「上海」
しゃんはい?…
近場は近場でも、海外の近場かよ。
これだけ余裕が出てしまいました。


15(日) 120 100

〔Tシャツ、そしてマリオカート〕

▼今日もじつに清々しい一日だった。10月も半ばとなったが、いまだにTシャツでOKである。傍目から見れば、少々まずい出で立ちなっている様な気もする。
なにしろこの時期にTシャツだからだ。
昔、北海道から上京したばかりの頃を思い出す。
10月が過ぎ、11月が過ぎても、さっぱり寒くならないことに気付き、確か12月まで普通に半袖で闊歩していたのではなかったか。同じ日本なのに、東京って常夏なんだな、と、感動したものである。
呆れるほど世間知らずなバカ者であったし、野性味溢れてたな、あの頃は。

▼すぐ飽きてしまうと分かっていても、また買ってしまったよ、ゲーム。
思わず買ってしまったのは、マリオカートDSである。
そんな気分にさせてしまったのは、半ば懐かしさからもあったのだろう。
こんな飽きっぽいオレでも、最もやったゲームの一つたからだ。
それは、スーパーファミコンと言われた時代である。
システムはさほどその頃と変わっていない。それほど完成されたゲームなのだろう。
画期的なのは、DSのその通信機能である。そばにいる者達と対戦ができると言うのだ。
これはかなり楽しい機能なのではないか。しかし、相手がいないと始まらない。
誰か、やらないか、オレと。
その日を目指し、オレは腕を磨かねばなるまい。
取り憑かれたように3時間もやったら、右腕がパンパンだよ。


14(土)         60 100

〔ほっつき歩く〕

▼今日は、何処へ行ったのかにわかに思い出せないほど、あちこちをほっつき歩いた。
まず、日和が良いので洗車をしたのは確かであるし、場所はいつものセルフコイン洗車であることも確かだ。
そして、昼はマクドナルドに行ったし、靴屋ではドラゴンズ優勝セールの2割引で靴を買ったはずだ。薬局ではいつものコントレックスをトイレットペーパーと共に買いだめしたはずだし、東急ハンズにも行ったような気もするが、何か使えないものを買ってしまったのではなかったか。そんなときは特に忘れることにしている。
西友にも行った気がするが、いったい何をしに行ったんだ、オレは。
他にもきっとどこかに行ったはずだが、思いだそうとすると非常に気疲れするので、どうかそっとして置いて欲しい。


13(金) 120 100

〔盛り上がる〕

▼パ・リーグは日本ハムが優勝したのである。
因みに対戦相手は、ボンレスハムではない。
怒られるぞ。誰にだ。
なにしろ実に25年振りのことであるらしいが、それよりも何よりも驚くのは北海道のその盛り上がり方である。北海道に初めてプロ野球球団が乗り込んで3年になるが、予想以上に嬉しかったのだろう。見れば、「これはいったい何事ですか」と、隣の人に聞いてしまいそうなくらいの半狂乱的応援である。
そもそもこれまでパ・リーグ球場が満員になるなんてことは考えられなかったのではないか。
まさにこの盛り上がりが優勝を呼び込んだに違いないのだ。
そもそもこの盛り上がりはいったいどこから来るのだろう。
それは愛着である。言うならば、愛着力に他ならない。
愛着のあるパンツを何枚も履くと、盛り上がってパンパンになるだろう。
要はそれである。


12(木)

〔忙しいのはオレだけではない〕

▼昨日とは打って変わって非常に良い陽気である。
それとは裏腹なのは、オレの気分だ。
とにかく、忙しい忙しいといくら言ったところで、なんら解決にならないのは分かっているが、せめてそれを口に出して、自分を慰めたい気分になるのはまあしょうがないだろう。しかし、それができないのは、忙しいのはオレだけではないからだ。
特に女子社員のS木などは、オレと何ら変わらないくらいに残業をしている始末である。
だって、毎日、夜10時だよ。10時。
いいのかよ、おまえの青春は、それで。
呆れるほど忍耐強い女である。
朗報なのは、来週から女子新入社員が加わることである。これで、業務を一身に背負っていたS木の負担は軽減されるに違いない。
何ヶ月後か分からないけどさ。
むしろ増えたりして、負担。


11(水) 120 100    

〔かれこれシュレッダー〕

▼かれこれ数十分、K藤がなかなか自分の席に戻ってこない。
どうかしたのかと見ると、隅っこでしゃがみ込み、何やらやっている。
どうやら、シュレッダーの調子が悪いようだ。と言うか、悪くしてしまったんじゃないの、もしかして。
かなりの枚数を突っ込んだようであり、そのためシュレッダーの歯が耐えきれず停止してしまったようなのだ。K藤は歯を取り外し、そこに挟まった紙をドライバーでちまちまと除去しているのだ。それは気が遠くなるような作業である。
そこでオレは次の様な提案をした。
「なあ、K藤、その歯、逆回転させればいいんじゃないのか?あるだろ、その脇に歯の軸が」
「そんなの無理ですよぉ」
そう言いながら、Kはその軸を回した。
歯が回り始める。
「やった、逆回転してますよ、紙が簡単に取れました」
ちょっと考えれば済むことである。

それでもなかなかK藤は戻らない。
やがて、半ば諦め顔でこう言いながら戻ってきた。
「シュレッダーに引導を渡しました」
何を言ってるんだ、おまえ。意味がわからないぞ、それ。
聞けば、シュレッダーはついに、うんともすんとも言わなくなってしまったと言うのだ。
つまり、壊れたと言うことであろう。
オレはシュレッダーの元へ行った。
「ガ、ガ、ガ、ガ、…」
動きました。
K藤は驚愕の表情を浮かべ言った。
「動いてる!いったいどうやったんですか。私が何をしてもダメだったと言うのに」
オレは事も無げに言った。
「念力だよ」
「と言うことは、私に念力がなかったと言うことですね」
肩を落としてK藤は呟いたが、何をいったいやっていたんだと言いたい気持ちで一杯だ。
オレはただ、シュレッダーのスイッチを、プチッと押しただけだよ。

▼結局、ディープインパクトの年内引退が決まった。
残念でしょうがないが、そこが競馬の世界である。価値のある馬ほど、その価値は種牡馬になることでいっそうその価値が上がるのである。
簡単に言えば、種牡馬の方が儲かるのだ。
そう考えると、何か寂しさを感じずにいられないが、それが競馬と言うビジネスの世界なのである。


10(火)

〔プロ野球の実体〕

▼マジック1となっていた中日ドラゴンズが今日、優勝した。
ここ名古屋ではさぞかし歓喜に沸き立っていることだろう。しかし、なぜか盛り上がっていない。
やってないんだよ、テレビ中継。
この大事なときに、何なんだいったい。
これじゃ、バナナでも食わなきゃ、やってられないぜ。
なにしろ、これが日本プロ野球界の切実な実体であるし、弾け切れない尾張名古屋の気質なのだ。
因みにオレは、野球はどちらでもいい派です。


 9(月)         60 100

〔本読み〕

▼今日は、したなあ、本読み。
村上春樹のデビュー作を一気に読み、すでにこの頃から村上春樹の村上春樹たる片鱗を垣間見た様な気がしたし、久しぶりにマンガに手を出した。
デスノートである。
少々展開の早さに無理があるような気もするが、読者を飽きさせないためには、これくらいのペースバランスが良いのだろうな。
それにしても、良くもまあ、こんなストーリーを考えたものである。
なにしろ、このデジタルの時代にノートだ。
であるから、なおさら新鮮さを感じるのだ。
昔で言えば、わら人形みたいなものか。
とにかく、ただただ感心するばかりなのだった。


 8(日) 150 100

〔3大不思議〕

▼いつの間にか3ヶ月を過ぎてしまった。
床屋である。
思い立ったら行くしかあるまい。
思い掛けず空いており、入るや否や席に促された。
しかしながら、やってもらっている約2時間は、なんて退屈なんだ。
毎回パーマをあてているのでなおさらだが、だからと言って、歌を歌うわけにはいかないし、モンキーダンスを踊るわけにもいかないだろう。
いまどき、モンキーダンスを踊る奴の気が知れないが、店員さんに迷惑が掛かることは言うまでもない。
したがって、大人しく考え事でもするしか無いのだ。
すると、ふと、とてつもなく気が遠くなるような考え事をしてしまった。
それは兼ねてからオレの3大不思議となっていた事項である。
ひとつは宇宙の果てであり、二つ目は人間の死後のこと、そして最後の一つは、ここ床屋で再び、モヤモヤと頭を駆け巡ったのだ。

この床屋には両側に座席がある。当然、それぞれに大きな鏡が備えられている。
鏡が向かい合わせになっているのだ。
そう、合わせ鏡である。
オレは昔からこのことが気になっている。しかし、結論はいまだに出ていない。
「いったい、鏡に映っている鏡はいくつあるんだよぉ」
鏡の中に果てしなく続く鏡の列。だが、数えようにも数えられない。数えようと鏡の奥を覗こうとすれば、たちまち何者かがその先は見せまいと立ちふさがるからだ。
いくら素早く覗いたってダメである。相手は数段上手なのだ。
それ、オレの顔面だけど。
そんなことを考えていたら、すっかり寝ていたのです。


 7(土)         60 100

〔なめこ〕

▼所用を済ませ、夜は、ザが付くめし屋で晩飯である。
いつもの様に納豆をメニューに加え、おかずはサンマの刺身と味噌汁と言う質素なものだが、これで750円とは意外とするものだと思いつつ、それでも味噌汁はちょっと豪華になめこ汁である。
隣の席では声を荒げて何やらカップルがもめているようだが、そんなことよりもオレは、味噌汁に入っている、なめこが問題だ。
前回は、せっかくなめこ汁を頼んだと言うのに、なかに入っていたなめこはたったの3個だったからだ。これほどショックなことはないだろう。
なにしろ、3個だ。つるんと一口である。
まあ、確かに、いちいちなめこの数まで数えてよそっているわけではないだろう。だがしかし、ものがなめこ汁なだけにその辺の配慮はして頂きたいものだ。
そして、今日のなめこ汁にはしっかり入っていたよ、なめこ。
ホッと胸を撫で下ろし、カップルの喧噪をBGMにオレはなめこ汁をすすった。


 6(金) 150 100

〔雨は多いが〕

▼そう言えばこのところ雨ばかりだ。これだけ雨が多いと気が滅入るばかりだが、そんなことも言ってられない。先にはやらねばならないことが山積みだからだ。
運良く体調は良い。
それは、スキップを踏むまでではないが、ふ、ふん、ふん、ふん♪と鼻歌を歌うくらいの調子の良さだ。
その鼻歌に危うさを感じるけどさ。


 5(木)         60 100

〔軌道は戻すしかない〕

▼かなり忙しいと言うか、根本的に時間自体がなかなか取れない状態が続いており、気が付けば、軌道が相当外れかけているのだ。
一度外れ掛けた軌道を元に戻すのはなかなか厄介なものであるし、それもまた相当な時間と苦労を要する。
しかし、悲観的になってはいけないのだろう。逃げれば逃げるほど、それは遠く手の届かないところへ行ってしまうからだ。
だったらいま必要なことはなにか。
まずは、楽天的になることだ。
すべてそこから解決の道は始まるのではないか。
なにしろ、前向きでいかなきゃな。


 4(水) 120 100

〔お別れである〕

▼携帯電話をフォーマにしてから非常に困ったことがある。
電池の持ちが悪いのだ。
ムーバのときは、普通に使っていて、その日のうちにバリが減ることはなかったが、フォーマにしてからと言うもの、1日持たないのである。なんて大食漢なんだ、フォーマって奴は。
この様な類は、高性能になればなるほど、電池がネックとなる。
思えば、糸電話の頃は電池など必要なかったのではないか。
確かに必要なかったかも知れないが、不便だよ、糸電話。
誰か早く、永久機関を発明してくれまいか。

▼先週送別会をし、今日が最後の出社となったのは女子社員のM口である。
本当は月曜が最後だったのだが、決算月と言うこともあり、2日も余分に働いてくれた。
なんて、お得で良い奴なんだ、おまえは。
すっかりオレの帰社時間が遅くなってしまい、もうすでにいないかと思ったが、まだいてくれた。
お別れの挨拶に来た。見ると目が真っ赤だ。いつものM口らしくないのではないか。
いつもならば、顔を見れば笑っていたからだ。
話し相手がひとり減るのはほんとに寂しくなるし、それよりも何よりも、オレの洗練されたギャグが通じる相手は、冷静に考えるとすでに誰もいないじゃないか。
これは死活問題である。いま頃になってやっと気付いたのだった。
ほんとに貴重な人材を失ってしまった気分である。


 3(火)         60 100

〔余裕のなさ〕

▼このところ、めっきり余裕のない日々が続く。
余裕がないのはダメだな。
まず、廻りを見渡すことができなくなっている。これでは、知らぬ間にとんでもないところへ行ってしまい兼ねないのではないか。気が付いたら屋根の上にいました、では済まされないし、さらに頭の上にカラスが止まっているなんて言うのは、実に寂しいじゃないか。
さらに、余裕がないことにより、何を見ても愉快に感じなくなっている。
どうでもいいことを愉快に感じる。この余裕がいまのオレには不足してしまっているのではないか。
よし、頑張って、努力して、バカになろう。
すでにバカだが、目指すはそんじょそこらのバカではない。
バカを光彩に表現するエンターテーメントバカだ。
いくらなんでも、そこまでのバカはちょっと抵抗あるなあ。


 2(月)               

〔来年は必ずや〕

▼返す返すも昨夜のディープインパクトの敗戦は残念だった。
しかしながら朗報なのは、来年も現役続行だと言うことだ。
どうやら、凱旋門賞を優勝したら今年一杯で引退と言うことになっていたらしい。
しかしその計画が崩れた。
陣営の思惑が見え隠れはするが、とにかく、なんてラッキーなんだ。
もうしばらくディープの勇士を見られると思うと、感慨もひとしおじゃないか。
必ずや、来年はやってくれるに違いない。
オレも何かやらなきゃな。


 1(日) 120 100

〔痛恨の凱旋門〕
▼これだけ注目を浴びた馬がかつてあっただろうか。
ディープインパクト。
いよいよ世紀の一戦、凱旋門賞だ。
NHKが生中継すること事態、異例のことである。
なにしろ、一頭の馬に日本中が大騒ぎしている。誰もが、ディープの勝利を信じて疑わない。
これでもしや惨敗なんかしたらと考えると、いったいどうしたらいいんだよ。

パドックに現れるディープ。見ているこちらも緊張する。
そして、武豊騎手がディープに跨る。馬も騎手も実に落ち着いている。
しかしながら、どんなトラブルがあるかも分からないのが競馬である。

さあ、ゲートが開いた。
あまりにもスタートが良すぎ、2番手で進む展開。これがひとつの計算違いだったのではないか。後ろの馬に完全にマークされているのだ。
最後の長い直線に入った瞬間、ゴーサインが武から入る。
先頭に立つディープ。ここで後ろの馬が一気にディープに襲いかかった。
1頭に抜かれ、そしてまたさらに他の1頭に抜かれる。
この2頭を更に追い抜く力はすでに残っていなかった。
結果は3着。

一気に脱力してしまったよ、オレは。
結果論に過ぎないだろうが、追い出しが少々早かったか。できれば、もう少し我慢し、他の馬を引き付けてから大外に持ち出して欲しかった。
しかし、そう思い通りに運ばないのが競馬である。
当面のライバルであった、ハリケーンランとシロッコに先着したのがせめてもの勲章か。

レース後、インタビューに答えようとしない、武。
落胆のほどが伺える。
しかし、まだまだディープは若い。
この雪辱を是非とも次回晴らして欲しいし、ディープならできると信じている。



byクムラ〜





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