◆腕立て日記◆

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。

体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。

|めっせ〜じ|

/31:想像に反する /30:集中力を発揮してしまう /29:見逃せない /28:日進月歩を実感しつつダービーである /27:休日出勤、そして明日はダービー /26:干支を聞いているようだ /25:夏ミカンの存在感 /24:シャキッと乗り切りたい /23:寝だめ /22:取り残される /21:競馬場へ /20:おいなりさん /19:ビニール傘の扱い /18:歓迎会だった /17:司会をやる /16:ついにあんかけ /15:あんかけ /14:故郷帰還計画 /13:足を引っ張られる /12:ブラボーシスターズ /11:脱ぎ捨てるマスク /10:ジョークの効果 /9:大クワ、新居へ /8:いかつい里子 /7:雨の日は観戦する /6:衝動的な一日 /5:愛車に名前 /4:ねるとんはチームワーク /3:開かずの扉 /2:強い風、そして体脂肪率 /1:チワワと幼虫/

<2006年 5月>

     ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋 ◇時間

31(水) 160 100       【22:30】

〔想像に反する〕

▼女性社員のNが昨日初めて経験したのはMRIだと言う。
MRIとは人体の断層を取るレントゲンみたいなやつである。
中に入る前に、「もし何かあったらこれを押してください」と手渡されたものは、丸いゴムの形をしたポンプの様なもので、そこから管が繋がっており、しかもけっこうでかい。
いったいこれを押すとどんな特典があると言うのか。
まさか、管のその先にカエルのおもちゃが付いていて、押す度にピョコピョコするわけではあるまいな。
非常事態にピョコピョコは少々まずいのではないか。
ま、どちらにせよ、何らかの形でSOSを知らせるものなのだろう。

中に入り作動し始めるとNを待ち受けていたものは想像とはまったく違っていた。
なんだ、このうるささは。
なにしろ様々な音が入り交じり、いかにも機械が作動していますよ、と言った風なのだ。そこまでアピールすることはないだろう。
こんなにうるさいと、緊張感もへったくれもない。ただただ騒音との戦いである。
そんな状況で約20分耐えたと言う。
これがMRIの最先端の現状であり、まだまだ進化の余地はあると言えよう。
偉そうだな、オレ。

▼明日からの道路交通法改正に伴い、駐車違反の取り締まりが厳しくなる。
どのくらい厳しくなったかと言うと、頭にげんこつ一つだったのが、二つになったとか言う様なものではない。
当たり前だけど。
以前はチョークでタイヤに印をし、一定時間後、反則切符を切ると言うものだったが、今回のこの改正により、チョークはなくなり、見付け次第御用となるのだ。
これはまったく猶予がなくなることを意味し、さらには民間が取り締まりを行う様になることで更にその厳しさに拍車が掛かる。
くれぐれも注意したいものだが、そうなったときに心配なのは駐車場不足である。
危機感を感じ、皆が皆、駐車場に入れ始めればいつもいつも駐車場は満杯と言う事態になりはしまいか。
その辺の加減をよく考えて、取り締まりはして欲しいですよ。


30(火)         60 100【22:30】

〔集中力を発揮してしまう〕

▼なにしろ締め切りに間に合わせなければならない。
そんなときは集中力である。
脇目を振らず、一心不乱に集中する力だ。
久々に発揮したなあ、集中力。
あまりにも集中力を発揮してしまったため、机に穴が開くのではと心配したほどである。
集中力って、そんな力だったか。

その甲斐あってなんとか間に合わせることができた。
めっきり集中力散漫気味になってしまっていた昨今だが、まだまだやればできると我ながら感心した次第である。

ひとまず一息ついたが、まだまだこれから月末の処理が控えている。
しかし、集中力は発揮したくない。
めっぽう疲れるからさ。

▼最近お気に入りの曲は、jump around である。
danと言う、まだデビュー前のアーティストだが、彼が作り出すその心地よいリズム感と独特の雰囲気は、何かしらブレイクの予感を感じさせる、そんなサーフミュージックなのだ。


29(月) 150 100       【23:00】

〔見逃せない〕

▼月末に突入してしまっている上に、締め切りの迫る業務も抱えており、なかなか大変な状況を迎えている。
そんな状況でも絶対に見逃せないものがある。
格闘技だ。
どんな状況にあろうとも、オレは見たい。
そんなもの、後でゆっくりビデオを見ればいいじゃないか、と人は言うかも知れない。しかし、ダメだ。ビデオを見る前につい結果を知ってしまう、その寂しさと言ったら筆舌に尽くしがたいものがあるだろう。
したがって、できるだけ早くこの目で観戦せねばならない。じゃなけりゃ、オレの闘魂の虫が収まらないのだ。
コロコロコロ…
闘魂の虫って、コオロギかよ。

23時、帰宅するや否や、日課の腕立て伏せを済まし、十分に気分を高揚させ、待ちに待った試合、UFCウエルター級王者マットヒューズvsホイス・グレイシー戦をTV観戦する。
マット・ヒューズの圧倒的強さに感激し、オレはまた明日からの勇気と元気の糧を得たのだった。


28(日)         60 100【23:00】

〔日進月歩を実感しつつダービーである〕

▼大須アメ横へ繰り出す。
買って1ヶ月もしないまま故障したSDカードの修理が完了したとの連絡を受け、取りに行った。実に3ヶ月以上要しておりオレも半ば忘れかけていた矢先であった。
ひとくちに3ヶ月と言っても、この世界の3ヶ月はちょっと分けが違う。
買ったとき1万円弱だったその2GBのSDカードは、今日見たらすでに5千円台だ。まったく呆れるばかりの値崩れ状態である。
ついでにハードディスクを購入。ハードディスクに至っては、250GBが8000円台になってしまっている有様だ。このまま値崩れが進めば、オレの家の中はそのうちハードディスクの山になってしまうのではないか。どうするんだ、そんなハードディスクの山。登るのも一苦労しそうである。言ってる意味が良く分からない。
なにしろ値下がりが止まらないのはこの世界くらいなのではないか。
まさに日進月歩ここにありである。

▼店頭のテレビでダービー観戦。
たまたま見ていた液晶テレビは偶然にも世界に誇る亀山モデルであり、これは実に運がよい、などと思いつつ、寄ってくる店員の説明をも無視し、実況に注目する。
昨日も書いたとおり、オレの注目馬はアドマイヤメインであり、その逃げ切りに大いに期待した。
スタートから果敢に逃げるメイン。しかし逃げはうつものの、それほど大きなリードとはならない。このレースのレベルが高いゆえであろう。
東京コースの最後の直線は長い。必至に粘るメイン。そこへ追いすがってくる馬が一頭、皐月賞馬メイショウサムソンである。そしてついに追いつかれ、抜かれるメイン。それでもメインは食らいつき、2の足を使ってさらに追い抜く素振りまで見せた。
結果は惜しくも2着。しかし、その勝負根性は大いに賞賛するものだったと言えるだろう。これからの成長に期待大、そう思わせるレースだった。


27(土) 150 100       【23:00】

〔休日出勤、そして明日はダービー〕

▼仕事の用事で訪問したのはグループホームである。
くれぐれもグルーミングホームではない。なんだそのグルーミングホームってやつは。
なんだかやけにお猿さんがたくさんいそうじゃないか。
おれはそんなおっかない所へはけっして行かないことを誓います。

グループホームとは認知症の老人達が共同で生活する施設であり、このところ急激に増えだした。
そこに一日いると、その大変さがひしひしと伝わってくる。
なにしろスタッフは一時たりとも目を離せない。老人が次にどの様な行動を取るのか予測しがたいからだ。
そんな緊迫しっぱなしの仕事はオレには到底無理です。

▼明日はいよいよ待ちに待ったダービーである。
昨年は、ディープインパクトと言う絶対王者がいたわけだが、一転今年のダービーは混戦である。そんな中、オレ的に一頭、注目すべき馬がいる。
それは2歳チャンピオンではないし、皐月賞馬でもなく、ジャンクスポーツで売り出し中のフサイチジャンクでもない。
その馬の名は、アドマイヤメイン。
やけにベタな名前だな。

注目すべきは逃げ馬であると言うことである。しかし、ただの逃げ馬ではない。久々に強い逃げ馬出現の予感なのである。
過去、史上最強の逃げ馬と言えば、サイレンススズカをおいて他にないだろう。
残念ながら不運の死を遂げてしまったが、その影をも踏ませぬスピードは、そのまま無事でいたならば、日本競馬界に数々の記録を残したに違いないのだ。
アドマイヤメインはその逃げっぷりといい、毛色といい、まさしくサイレンススズカの再来を思わせるのだ。
しかし、ダービーである。過去10年を振り返れば、逃げ切りで買った馬は、サニーブライアンただ一頭だけである。それだけ逃げ馬には厳しいレースなのだ。
しかしアドマイヤメインはそのデーターをも打ち崩すだけの可能性は十分秘めていると言えるだろう。
さて、本命は何にしようかな。
アドマイヤメインじゃないのかよ。


26(金)         60 100【23:00】

〔干支を聞いているようだ〕

▼女子社員Mが皆に干支を聞いている。すぐさまそれはオレにもやってきた。
「何どしなんですか?」
さりげなくオレに聞いてくるM。しかし、その手には乗らない。
年齢も国籍も不詳なはずのオレが、それが例え干支とは言え、不用意に答えられるはずがないじゃないか。
だってそうだろう。干支が分かればもうほとんど年齢など分かろうものだし、それ以上に、干支を答えた時点で、ほぼ100パーセントその人は日本人に違いないよ。

「じゃあ、見た感じで当てよう」と女子社員Nが言う。
Mは即座に答えた。
「犬どしだ」
何かいやな予感がしたのでオレは理由を聞く前にすぐに返答した。
「それは、オレが賢そうだからだろ」
それに対するリアクションはない。

そして今度は女子社員Sが言った。
「イノシシだ」
オレにはまったく自分がイノシシである自覚がないので、一応聞いてみた。
「なんでイノシシなんだよ」
「猪突猛進(ちょとつもうしん)だから」
どうやらオレは勢いだけの人間の様である。
それよりも何よりも、なんか頭悪そうだな、それ。

それを横で聞いていたMが口を開いた。
「ちょとつって、なんですか」
ちょっと待て、「ちょとつ」で切る奴があるか。猪突猛進でなんぼのもんだろ。
「ちょとつ」と言われると、何だかすごく可愛らしいよ。
そう言う観点から、どちらかを選べと言われれば、「ちょとつ」よりも「もうしん」の方が良いなあ。男らしくて。

そもそも、なぜ干支だったのか、肝心なことを聞くのをすっかり忘れていたのだった。


25(木) 120           【23:10】

〔夏ミカンの存在感〕

▼清々しい青天白日、小柄な身体をく揺らせながらこちらに向かって歩いてくるのは、業者のS社長である。見ると手に何かぶら下げている。かなり大きな袋である。
いったい何のつもりだ。意味のない警戒心を浮かべながらオレは構えた。
「これ食べてください」と笑顔満面でその袋をオレに差し出した。
最初、何か分からなかったが、良く見ると、やはり分からない。
しかし、その形からしてどうやら果物のようである。
「これ、なに?」
なんてこと聞くんだと言うような呆れ顔でS社長は答えた。
「これなにって、夏みかんに決まってるでしょ」
そう言われれば、夏みかんである。うすうす分かってたけど。
それにしてもでかいよ、でかい。
でかいと言うか、その大きさも色も形も見事にバラバラである。
聞けば、自家生産だと言う。納得である。
そんな夏ミカンを事もあろうに30個だ。
こんなに沢山…
いらないよ、と言おうとするや否や。
「いいよ、いいよ、うちにあと300個あるから」
そう言われてしまえば受け取るしかあるまい。
何しろ300個だ。いくらオレでも300個にはかなわない。
300個に比べれば、30個なんて…
オレはそう自分に言い聞かせた。
とは言え、オレ一人ではとても太刀打ちできる量ではない。 重量感たっぷりの夏ミカンの袋を会社に持って帰った。
しかし、いつまたってもその夏ミカンはテーブルに載ったまま、微動だにしない。
誰一人、関心を示さないのだ。
その重量感に比して、これほど存在感のないものも珍しいだろう。
あの曙でさえ、存在感で言えば一流である。

ま、確かに持って帰るの大変だよ、あれは。


24(水)         60 100【23:00】

〔シャキッと乗り切りたい〕

▼やっと身体のリズムが戻ってきた。珍しく頭もシャキッとしている。
このまま、リンボーダンスでも踊りたい気分だ。
なぜリンボーなんだ。
ブレイクダンスや、タップダンスならまだ分かるだろう。しかし、こんな状況でのリンボーダンスは如何なものか。
それはそれで良いかも知れないが、実のところおまえの場合、ビンボーダンスじゃないのか、と言う指摘は取り合えずおいといてもらおうじゃないか。
なぜそこまで偉ぶるんだ。
そうこうしているうちに月末に入りかけてしまっている。
忙しいことでは定評のある月末である。
そんなときに限って、やらねばならないことが次々と出現し始める。
このままシャキッとしたまま、月末を乗り切りたい、それがいまのオレのささやかな願いである。


23(火) 150 100       【23:00】

〔寝だめ〕

▼一昨日、11時間の睡眠を取ってしまったものだから昨晩の寝付きの悪さと言ったらなかった。なにしろ11時間と言えば、普段の2倍以上の睡眠時間であり、しっかり一日分、寝だめしたことになる。だったら寝られるわけがないだろう。
いっそ、まぶたに洗濯バサミを挟めばどれだけ楽になることかと思ったくらいである。
いるのか今時、まぶたに洗濯バサミ。
昔もいないよ。

とにかく、そのせいで今日は一日、死ぬんじゃないかと思うくらい眠い一日だった。
そんな中、つくづく思った。
寝てしまったあげく、目が覚めたら死んでいました、じゃなくて良かったと。
ちょっと待て、死んでるのに目が覚めるってことはないじゃないか。
だったら何だ、オレはゾンビ、もしくは、フランケンか。
意外とイケてるかも知れないな、そりゃ。


22(月)         60 100【22:40】

〔取り残される〕

▼…と言うことで、朝なんとか気力で起き上がり、仕事に出掛ける。
それでも昼飯を食う頃にはすっかり回復した。

▼考えて見れば、昨日は一日、パソコンも触らなかったし、テレビも見なかったのではないか。そんなことは一年を通してみてもなかなかないことであるが、そんな生活がたった一日あっただけで何かしら世の中から取り残された様な気分になってしまう。
これもまたひとつの現代病と言えるのだろうか。
それは世間から隔離されることへの不安であり、情報から取り残されることへの危惧でもある。
それよりも何よりも、すでに取り残されていることに気付いていないオレが一番危ういよ。


21(日)               【00:00】

〔競馬場へ〕

▼Yを誘い、朝っぱらから行ったのは中京競馬場である。
中京競馬場へ開門前から行ったのは初めてではないか。そんな早くから行くものだから、1レースから馬券を買ってしまい、気が付けば全レース制覇だ。制覇と言えば聞こえは良いが、はっきり言わせて貰えば、惨敗である。
全12レース+G1オークス中で的中は1レースのみだ。
まさに網の目をかいくぐるがごとく外れた。
その影響か否か、競馬場を出たとたん体調に異変をきたし、帰宅するや否や、横になっていたら気が付けば朝だった。実に11時間も寝ていたことになる。
一日中、競馬場にいるのは精神衛生上も体力上も良くないな。


20(土) 120           【23:00】

〔おいなりさん〕

▼特に宛てもなく愛車スカイラインを走らせる。
取り合えず東名高速を東に向かった。浜名湖でも見ようかと浜松ICで降りたが、国道1号をいきなり海側へ向かってしまったため、湖ではなく、海を眺める結果となった。
目的のないドライブとはこんなものである。
それでも無理矢理、1号線から進路を北に移し湖を望んだ。どうやらそこは釣り公園のようだ。
みな、長閑に釣りを楽しんでいるし、そのすぐそばでスキューバダイビングをしている人もおり、なかなか見ていて楽しそうだが、いったいどんなシチュエーションなんだ、それ。
そもそも、釣り人のすぐそばでスキューバはないじゃないか。
そこはそんな公園らしい。

▼1号をそのまま豊橋方面に向かい、せっかくだからと豊川に寄った。
豊川と言えば、豊川稲荷であり、だとすれば、やはり、いなり寿司だろう。
ひとくちにいなり寿司と言っても、豊川の商店街を歩いていると、店頭のメニューには様々ないなり寿司を見掛ける。味噌カツの載ったものや、ウナギが載ったものなど、いまやいなり寿司も種々様々だ。

考えてみれば、呼び方も単に「いなり寿司」ではなく、「おいなりさん」と呼ぶことが多いのではないか。
しかしながら、「おいなり殿」とは言わないし、「おいなりちゃん」とも言わない気がする。ましてや、「おいなり君」に至っては、なにか立場がおかしなことになっている様な気もするので、念のため口に出してみよう。
「おい、ちょっとそこの、おいなり君」
これでは、いなり寿司に対する敬意もへったくれもないだろう。
やはり、いなり寿司は「おいなりさん」と呼ぶべきなのだ。

豊川稲荷神社前に「元祖稲荷寿司」の看板を見つけ、さっそく入って食べた。
それは実に素朴な、まさに元祖の味だった。


19(金)         60 100【23:00】

〔ビニール傘の扱い〕

▼連日ほんとに良く降る雨である。
こんな雨のとき、非常に便利なアイテムとして傘がある。
いったい誰が発明したんだ、こんな便利なもの。
この様に非常にありがたい傘ではあるが、ことビニール傘に至っては、これほどいい加減に扱われるものはないのではないか。

昼飯を食いに、会社にあった誰かのビニール傘をさして出掛ける。
店に着き、入口の傘立てに無造作に入れる。
そして帰り際、傘立ての中から傘を取り出そうとするが、その瞬間、どれが自分のさしてきた傘なのかまったく分からない状況になっていることに気付く。
それはなぜか。
ビニール傘だからである。
ビニール傘が一本だけなら探し出すのも分けがないだろう。しかし、ビニール傘はとことん多い。しかもほとんどが透明なのである。

手に取ってみる。どうも違うような気がする。他のを手当たり次第に持ってみるが、見れば見るほど分からない。
こうなったらこうするしかないだろう。
「どれでもいいや」
それがビニール傘である。
ビニール傘で盗難届を出す者はまれであるし、ましてやビニール傘を日傘に使っている人もまた希である。
確かに稀かも知れないが、日傘が透き通ってるってことはないじゃないか。
話が微妙にずれてしまった。

なにしろそう言った観点から言えば、ビニール傘は、数少ない万人共通使い回しアイテムと言えるのではないか。
できれば、オレは、そんなアイテムになりたくないよ。


18(木) 120 100       【23:00】

〔歓迎会だった〕

▼夜は、女子新入社員Sの歓迎会であった。
少々入るのに気が引けるような洒落た店だったが、入ってしまえばそんな洒落っけはオレにはまったく通用しないのは、いわずもがなだ。
何を威張ってるんだ。
ちょうどオレのはす向かいに、その新入社員Sと女子社員のMが座ったが、彼女らに取っては運が悪かったとしか言いようがないだろう。
なにしろ容赦なくオレの研ぎ澄まされたトホホギャグの数々が彼女らに襲いかかる。
トホホギャグだが、どうやらウケているようだ。
研ぎ澄まされたトホホギャグほど恐いものはないのである。
しかし、いくらギャグを放っても、彼女らはなかなか音を上げない。大した心意気である。しかも、さらにもうないのかと催促までしてくる始末だ。
これじゃ、なんだ。オレはまるでお笑いじゃないか。
いまさらだけど。
そんな楽しい歓迎会のひとときを、年齢も国籍も明かすことなく無事過ごすことができたのは、これ幸いである。
意味がよく分からない。
夜も遅いので、なにとぞ勘弁してもらいたい一心なのです。


17(水)         60 100【22:40】

〔司会をやる〕

▼30分足らずの短い時間であったが司会をやった。
先々月、地鎮祭の司会をやったばかりであり、その時は、言い慣れないセリフ、特に「ご着席願います」に相当苦労し、それでもなんとか切り抜けると思いきや1度だけ、「ごちゃくちゃく…」になってしまったのは良き思い出である。

今回は、特に緊張感もなく、無難に終わることだろう。
「ご着席願います」を「ご着席ください」に替えるなど、ちょっとした工夫もしたのだ。
だがしかし、そうそううまい具合に事は運ばない。
「ごちゃくせきください」と言おうとしたら、「ごちゃかちゃかください」になってしまったよ。
ちょっとした気の緩みがそうさせたのだろうか。
なにしろ「ごちゃかちゃか」である。
これじゃ、何かしら座ろうにも座れない雰囲気をかもし出しているじゃないか。
これが「ごちゃかちゃか」の危険性である。
まったくもって不甲斐ない結果であった。
それでも、「ごちゃかちゃか」は一度だけだ。もし完璧にこなしたとしたら、プロの立つ瀬がないだろうし、もしかしたら、プロの司会者にも「ごちゃかちゃか」は存在するかも知れないのだ。
そんな、ごちゃかちゃか司会者はまっぴらごめんである。
みな思っていることだろう、このオレが司会者で良かったと。


16(火) 120 100       【23:00】

〔ついにあんかけ〕

▼昨日はどうしようもなく絶不調だった。今日はどうかしたのかと言うくらい絶好調だった。
言うなれば、昨夜は家に辿り着くのかと思うほどの状態だったけど、一晩寝たら、ケロッとしてました、である。

▼Kと一緒に待望のあんかけうどんを食べに行った。
そこは会社近くの店であり、ちょくちょく行くのだが、いままでまったく、あんかけには気が付かなかった。見ればしっかりメニューにあんかけの文字があるではないか。
しかし、あんかけとしか書いていない。あんかけハンバーガーが出てきたらどうしようかと思ったが、たぶんうどんなのだろう。

ほどなく、あんかけうどんが出てきた。
想像では、うどんにあんかけが載っていると言うイメージだったが、実のところ、つゆ、それすべて、あんかけではないか。
したがって、「あんかけうどん」と言うよりも、むしろ、「あんうどん」なんじゃないの、それ。
あん自体は真っ黒であり、だからと言ってしょっぱいわけではない。
しかし、とてつもなくこってりだ。
あんかけだからな。
しかも、いつまで経っても熱い。
あんかけだからな。
更に言えば、なんだか腹にもたれる感じである。
あんかけだからな。
待望のあんかけうどんを食べたいま、もう思い残すことはないが、しばらく、あんかけうどんはいいよ。

▼そして夜、東京から出張で来ているKが明日で最後だと言うことで、焼き肉屋で晩餐を開いた。
昼は、あんかけうどん、夜は、焼き肉、Kのこってりな名古屋の締めであった。


15(月)               【00:00】

〔あんかけ〕

▼名古屋へ来てすでにかなり経っているので、名古屋特有の食べ物はたいてい知っているつもりだったが、どうやらそうではなかった。
あんかけうどん。
この類の名古屋名物としては、あんかけスパゲティは有名どころであるが、あんかけうどん、ってのはどうも聞いたことがない。
しかし、名古屋生まれのFは事も無げにこう言う。
「あんかけうどんは普通だよ」
あんかけうどんがどこでもレギュラーメニューだと言うのだ。一瞬、皿うどんと間違えてないかと思いもしたが、皿うどんの麺は細いし、はっきり言ってあれは、あんかけ焼きそばだよ。どうしてあれが皿うどんなんだ。
話が反れてしまった。

とにかくFの話ではどこのうどん屋に行っても、あんかけうどんは普通にあると言うのだ。
オレはいままでまったく気付かなかったし、にわかに信じがたい気もした。
そこでさっそく昼、食べに行こうと言うことになった。
店に入るなり、Fは迷いもせず注文した。
「あんかけうどんくださーい」
うどん屋のおばちゃんはすぐに反応した。
「あんかけうどん美味しいよねぇ」
「でもうちにはないよ」
ちょっと不機嫌チックにそのおばちゃんは答えた。
ぜんぜんレギュラーメニューじゃないじゃないか。
愕然とするF。まったく立場がないと言った風だ。
だがしかし、Fがそこまで言うのだから、やはりあるのだろうな、あんかけうどん。
だからと言って、オレはあんかけうどんを求めて旅に出るつもりはない。
そうこうしているうち、ぼやぼやしてると、あんかけそばやあんかけラーメンの存在を知ってしまいそうな気がしてしょうがないのだ。
ま、長い人生そのうち出会うだろうな。


14(日)         60 100【22:00】

〔故郷帰還計画〕

▼今年も北海道まで愛車で上陸する魂胆だ。
昨年は特別休暇があったため日程的にも十分余裕があったが、今年はまともにお盆休みのみである。したがって、日程的にはかなりタイトなものとなるだろう。
肉体的にはこちらからいきなりフェリーに乗るのが楽なのだろうが、やはり時間的ロスが一番あるのは船なのである。名古屋からだと30時間掛かるし、日本海側の敦賀からだって24時間も掛かるのである。となれば、やはり車で青森まで本州縦断するのが最も早い方法なのだ。
これからゆっくり計画を練るつもりだ。

▼そんなことを考えていたらふと今日が母の日であることに気付き、だからと言うわけではないが、お袋の声を聞くため、久しぶりに北海道の実家に電話した。
呼び出し音が鳴るなり出たのは親父だ。
母の日なのに親父だ。
出ちゃいけないのかよ。

故郷は昨日今日と桜祭りだったらしいが、桜はまだ満開にはほど遠い様で、北海道までの距離を改めて感じる。
二人の変わらぬ元気な声を聞き安心したし、オレの声を聞いて二人もまた、安心したのかなあ。


13(土) 120 100       【23:30】

〔足を引っ張られる〕

▼昨日、知り合いの職人の息子が足場から落ちたとの連絡を受け、かなりびっくりした。それほどの高さではなかったとは言え、下はコンクリートであり、そこへ顔面から落ちたと言うからかなり心配していたが、なんとか落ち着いたと言う。それでも怪我は顔面骨折である。いや、顔面で良かったと言うべきか、もし後頭部から落ちたとすれば脳への影響は免れなかったのではないか。
なんにせよまずは一安心と言ったところだろう。

▼ところで落ちた本人は何やら不可解なことを言っていると言う。別に打ち所が悪かったわけではなく、いまは意識もしっかりしている状態である。
その不可解なこととは落ちた原因である。
墜落事故はたいていの場合、不注意により足下が滑ったとか、急に風が吹いて飛ばされたとかが主な原因である。しかし、原因は他にあると言うのだ。
引っ張られました。
誰かに足を引っ張られたと言うのである。
誰だ、そんな危ないことをするやつは。
しかし、そこには他に誰もいなかったと言う。
だとすれば、考えられるのはこんな人だろう。
引っ張りお化け。
そんなお化けがいるかどうかは別にして、お化けと言えば、オバQとか、おんぶお化けとか、ちょっと愛くるしいものを思い浮かべる。しかしそれがこと幽霊となれば、急にオドロオドロしく、なんとも不気味な感じに変貌するのだ。
だからオレはお化けと言います。

▼以前にも何者かに足を引っ張られ恐い思いをしたと言う鳶職人がいたことを思い出した。その鳶職人は自分の足下に本来はいるはずのない子どもや老人を見たと言うし、それはその職人に限らず、何人もの職人に目撃されたと言うから、なかなか大胆なお化け達である。
そこは病院の解体現場だったし、その脇には河も流れていたと言うから、お化けが出るには絶好の条件だったのだろう。
しかし、こう度々出られては仕事ははかどらない。
なにしろ気が付けば、何人ものその者達がうろうろしているのだ。
仕事を手伝ってくれればありがたいと思うものの、ヘルメットを被ったお化けなんか聞いたことがないし、やだよ、お化けに手伝ってもらうのは。

そこで、お祓いを頼んだ。最期の頼みは今も昔も変わりなく、やはりこれしかないのだろう。
関係者らが参列し、厳かに神主さんがお祓いをする。きっとこれで静まってくれるだろう。
しかし、参列者の顔色がなんだか悪い。
それもそのはずだ。お祓いの最中、参列者の列の脇に彼らも一緒に並んでいたからだ。
いったいなんのつもりだ。
お祓いされてる本人が、そのお祓いに出席はないじゃないか。
最近のお化けはちゃっかりものである。
強いて命名すれば、ちゃっかりお化けである。
無理に命名するなよ。


12(金)         60 100【23:00】

〔ブラボーシスターズ〕

▼今日は予定通り事務所内に缶詰になり事務処理をこなした。
はかどったかどうかは分からない。ただ言えることは、こもりっぱなしは疲れるよ、ほんと。

▼この事務所には共通の嗜好を持つ二人の女子社員がいる。
絶えず二人はその嗜好のために行動を共にしているのだ。
その嗜好とは何か。
アウトレット巡りである。
目的はブランド品に他ならず、1日中、2周りほどしてブランド品を買いあさると言うのだ。そのあげく、待っているのは金銭苦に他ならず、それでも懲りずに毎度繰り返すありさまだと言う。
そんな二人をオレは心を鬼にしてこう名付けた。
「ブラボーシスターズ」
「ブラボー」である。
なんだブラボーって。
ぶらぶらしつつボーっとすることではない。かと言って、ぶらんぶらん坊やでもない。
どんなシチュエーションの坊やだよ、それ。
しかも二人は女だし。
そもそも、ぶらんぶらんな若い女はちょっと困るなあ。

ブラボーとは、つまり、ブランド貧乏のことである。
それを聞いた女子社員Mはそれがいたく気に入ってしまい、ますますブラボーに邁進するつもりでいる。
しかもただのブラボーではない。ニヒルなブラボーだ。
それはちょっと小粋だし、実のところニヒルもまたオレがMに与えたものだが、いまどきニヒルはないよなあ。

なにしろMはこれからますますニヒルなブラボーを目指して精進する意気込みである。
どうやら歯止めを掛けるつもりが、まったく逆効果だったようだ。
こうなったらオレは、ニヒルなブラボーを応援する。
支援はしないけど。


11(木) 150 100       【23:00】

〔脱ぎ捨てるマスク〕

▼名古屋市内、金城埠頭、長久手へと飛び回る、実に充実した一日だった。
流石に疲れたよ、今日は。

▼明日は貴重な事務所内ワークデイである。したがって事務処理を一気に片付けなければならない。来週は出ずっぱりになること大であり、来週末には新入社員歓迎会も控えている。
そんなことを考えていたら、来週もあっと言う間に過ぎ去ってしまうのだろう。
そしてまた月末だ。ほんとに早いな、日が経つのは。

▼そうこうしているうちに花粉の季節も過ぎ去り、マスクも脱ぎ捨て、いまはもうすっかり素顔で勝負している。これでももう国籍を問われることもないだろう。
どんな風貌してるんだよ。


10(水)         60 100【22:50】

〔ジョークの効果〕

▼今週は実に雨が多い。
なみだ雨か。
誰のだ。

▼東京から出張で来ているKは嘆いている。
なんとか女子社員とフレンドリーになりたい。その一心なのだ。だとすれば、まず考えられる手段はジョークだろう。
女子社員に頼み事をしようと外から会社に電話をした。これはまたとないチャンスである。
そこでジョークである。Kに取っては取って置きのジョークだ。

頼み事は商品支払いの依頼だった。
「すいませんけど、商品が来たらお金払っておいてくれますか。金額はだいたいですねぇ、、、2000ペソくらいだと思います」
そんなジョークを言えば、通常であれば大笑いはしないまでも、「ペソかよぉ」とか、「ペソって、ペソって…」くらいの呆れ笑い、または愛想笑いくらいはしてくれるものだろう。
しかし、その女子社員の返答は期待とは反したものだった。
Kの渾身のジョークに対してこう言ったのだ。
「はい、わかりました」
きっぱり無表情の一言だ。
まったくもって、お見それしましたと言うしかない。
その時の、Kの敗北感と言ったらなかっただろう。
敗北感と言うよりも、むしろ恥ずかしいよ、そりゃ。
もしそれがオレだったら、この臭い堀川に飛び込んで、海まで泳いで渡りたい気分だ。
そこまで爽快な気分にならなきゃやってられないだろう。
どんな爽快だ。

なにしろ、いまどきのジョークにペソは効果なしである。
だったらオレならこう言う。
「だいたい金額はですねぇ、、、
2000へそくらいだが、君どう思うかね」
へそもへそだが、いきなり、どう思うかね、と立派になってしまうのは如何なものか。
ジョークに無理は禁物である。


 9(火)               【00:00】

〔大クワ、新居へ〕

▼今日はやけに疲れた。
日曜の徹夜がいまになって響いたのだろう。
今頃かよ。

▼そんなことは言ってられない。さっそく調達してきた飼育ケースをセットした。
こうじとさやかの住まいだ。
因みに、こうじとさやかは大クワガタである。
やはり、こうじとさやかに決定していたらしい。

こうじとさやかは一見カップルのようであるが、実のところまだ違う。
ゆくゆくはカップルになってもらうつもりだが、まだまだ二匹は若い。そんなに焦ることはない。まだまだ経験することはあるはずだ。
飼育ケースの中でか。
とにかく、可哀想ではあるがそのときが来るまでしばし別居してもらうのだ。
それが、二匹のためでもあり、大クワガタの掟でもあるのだ。
なかなか厳しい掟だな。

昆虫マットをしっかり敷き詰め、止まり木を入れ、餌をセットし、二匹をそれぞれの住まいへ入れるや否や、すぐに二匹とも潜ってしまった。
ちょっと寂しい。


 8(月) 120 100       【22:50】

〔いかつい里子〕

▼昨晩は結局、眠れなかった。
連休中の怠惰な生活が実を結んだ結果である。
実を結ぶなよ、そんなもの。
それでも何とか一日もったのはこれ幸いと言えよう。

▼この様に非常に眠い一日だったが、里子をもらった。いきなりだな。
里子と言っても、可愛らしいとかその様なものではなく、どちらかと言えば、いかつい里子である。
クワガタである。
虫かよ。
確かに虫には違いない。しかし、クワガタと言っても、小クワガタとか、ノコギリクワガタの類ではない。列記とした、大クワガタである。雄雌のつがいを一匹ずつだ。

なにしろ大クワガタだ。
オレ自身手にするのは初めてだし、それを我が家に迎え入れることができたことを非常に嬉しく、また光栄に思うのだ。大クワガタにはそれだけの威厳があると言えよう。
いらっしゃいませ、大クワガタさま。
おっといけない。まだ名前がなかった。
そこでさっそく命名した。これ以上ふさわしい名前はないのではないか。
「こうじ」と「さやか」
ちょっと見には、売れないデュオだよ、それ。
しかし由来はけっして歌手ではない。とてもクワガタが歌うとは思えないからだ。
当たり前だけど。

こうじとさやかと言えば、マジンガーZに他ならないだろう。
そして、こうじはマジンガーZに乗る主人公、兜こうじのことである。
名字を見て貰いたい。兜、すなわち、かぶとである。
これで分かって貰えたと思う。
だがしかし、それってどちらかと言うと、カブト虫じゃないの。
どうやら知らない間にちょっとした勘違いをしでかしてしまったらしい。
しかし、一度付けてしまったものはしょうがないだろう。そう簡単に改名などできる分けがないのは周知の事実だ。
よって、おまえたちは、こうじとさやかだ。申し訳ないけど。
それよりも何よりも早いとこ飼育ケース買わなきゃな。

大クワガタ


 7(日)         60 100【23:00】

〔雨の日は観戦する〕

▼GW最終日は朝から雨。一日中良く降る。
したがって、日中は自宅で何かと観戦だった。
まずはボクシング6階級制覇、オスカー・デラ・ホーヤの復帰戦を観戦。気持ちの良いKO決着はかなりスカッとし、オレの闘魂をさらに奮い立たせるのに十分だった。
その闘魂、どこにぶつける気だ。
そして、恒例G1、本日はNHKマイルカップだ。
当然のようにいつもの様に馬券を買い、いつもの様に自信満々でレースを観戦し、レース後はいつもの様に意気消沈だ。
これでオレの闘魂は燃え尽きた。
闘魂が聞いて呆れる。

▼うっかり観戦するのを忘れていたのは相撲である。
今日からだったんだな、大相撲。
飯から帰ってきた後、相撲の結果を見ようとNHKのスポーツニュースを見る。
しかし、目当ての相撲のコーナーがなかなか始まらない。
野球もやった。サッカーもやった。競馬もやった。その他の小さな話題もやった。
そうこうしているうちに終わってしまったよ。
いったいどうしたわけだ。オレは最初から見ていたはずだし、確かに番組の冒頭で相撲のコーナーがあることを予告していたはずだ。
だったらこう言うことだろう。
寝てました。
横になっていたのが失敗だった。本人は起きているつもりでも無意識のうちに寝てしまっていたようだ。しかも相撲のコーナーいっときだけのピンポイントだ。
これを専門的な用語で言えばこう言うのだろう。
相撲時睡眠症候群。
それが何を意味するのか、オレは知らない。


 6(土) 120 100       【23:00】

〔衝動的な一日〕

▼家でうだうだばかりしていてもしょうがないのでひとまず名古屋港へ行った。
困ったときの名古屋港だ。いまや名古屋港へ行けば、様々なスポットがあるが、今日はイタリア村へ入った。
やはりなかなかの人だかりである。
少し来ない間にまたアトラクションが増えたようだ。この前来たときは馬車なんてなかったし、結婚式場もなかったのではないか。GW中と言うこともあり、大道芸や演奏会など、様々なイベントも行われており、なかなか賑やかで楽しげな様子である。

こう言う雰囲気の場では、何をやるにしても衝動的になってしまう。
オレは半ば衝動買い的に、carpisaの鞄を買ってしまったし、ジェラートを衝動食いし、おまけに乗るつもりなんかなかった馬車にまで衝動乗りしてしまう始末だ。
その衝動はイタリア村を出てからも続き、近くのゲームセンターで衝動PLAYしたし、それでも気がおさまらず、わざわざ熱田のジャスコまで行って再びゲームセンターで衝動PLAYだ。そんな状況の中、帰り際、女子社員のMとばったり会ってしまった。どこまで衝動的なんだ、今日は。
ただの偶然である。
しかし、状況が状況である。どんな状況だよ。
なんとなく陰に人の気配を感じたので、2、3回頷いただけで、けっして深追いすることなく、きっぱりそこを離れた。
オレはいったい何者なんだ。

▼無性にBOΦWYが聴きたくなった。mp3に変換していなかったことに気付いたが、棚の奥を捜すのも面倒なのでレンタル屋へ行き借りてきた。
BOΦWYのBESTとDVD。ついでにスピッツ、平井堅、そして小野リサ、せっかくなので、ベイシティローラーズを借りて来た。
どれだけ支離滅裂なんだよ、オレの選曲ってやつは。
そもそもいまどきローラーズはないよなあ。

それにしても困るのは、BOΦWYのその名前だ。BOOWYではダメだし、かと言って、BOYやボーイはもってのほかだぞ。
あくまでもBOΦWYである。通常のスペルで言えば、Oが二つなのだろうが、二つ目のOはOではない。かと言って、Φなのかと言われれば正確にはそうじゃないだろう。
だって、なんだかやけにちっちぇぞ、Φ。
仕方なく、Φを使っているに過ぎないのだ。捜したなあ、Φ。
それにしてもいったい何なんだろうな、Φの正体は。


 5(金)         60 100【23:30】

〔愛車に名前〕

▼久しぶりに洗車へ行く。
愛車スカイラインはまったく凄いことになっている。
黄砂に吹かれて、車体はまるでまだら狼だ。まだら狼と言えば、思い出されるのは上田馬之助だが、因みにプロレスラーであり、いまどき馬之助もないので特に気にしないでよろしい。
ふっといてなんだけど。

かくして、惚れ惚れするほど黒光りの車体が復活した。なんて強そうなんだ、黒光りって奴は。
まだら狼が、言ってみればクワガタに変貌ではないか。
しかしクワガタにも色々あるだろう。ノコギリクワガタだろうか、それともミヤマクワガタか、いや、ややもすると大クワガタかも知れないぞ。はっきりしているのは、けっしてダンゴクワガタではないと言うことだ。
やだなあ、ゴロゴロしたクワガタは。
そもそもいたかよ、ダンゴなんてクワガタ。

馬で言えば、サンデーサイレンスだろうか。そんなに高性能ではない。だったらクロフネはどうだろう。名前は黒いが、実際のところ、この馬は芦毛である。これもダメだ。
それじゃ、イブキタモンヤグラでどうだ。
どうだと言われてもなあ。そもそも車の名前にイブキタモンヤグラはないじゃないか。
今やかなりマニアックな馬名であると言えよう。
まっぴらごめんだよ、タモンヤグラは。

その黒光りの色と小柄な点から言えば、イメージはやはりライスシャワーに他ならないだろう。
かつて黒い刺客と言われた名ステイヤーであるが、すでに常日頃からこの愛車のことをライスシャワー号と呼んでいるオレは大バカ者なのか。
いや、他にもいるはずだ、愛車に名前を付けてるバカ者は。

なんにせよ、くれぐれもライスシャワーの最期のようなことにはけっしてならないで欲しいと願うのだった。


 4(木) 120 100       【23:30】

〔ねるとんはチームワーク〕

▼本日より連休が始まる。
連休初日から起きたら11時だった。特別予定もない休日なので許していただきたい気分である。

▼夜、昨日会社に来ると行っておいて結局来なかったY一家に会社まで車を取りに送ってもらった。
乗せて貰ったその車は買ったばかりの新車であるし、いまやYは立派な親である。
110キロの立派な親だ。そんな立派な親の子供はまだ4年生だが、さぞかしこの先の自分の成長振りに先が思いやられているのではないか。

それにつけても、Yはいつの間にか立派な親になっている。
そんな立派なYも、思い出すのはその昔、同僚3人で行った、ねるとんパーティーである。
彼女がいない3人はこの日、並々ならぬ気合いが入っていた。何としてでも彼女をゲットして帰りたい、そんな思いが3人の仲間意識、結束力を強いものにしていた。いいなあ、やっぱ仲間って。

自己紹介、そしてフリータイムも終わり、いよいよ告白タイムである。
男達がひとりひとり前へ出て、彼女を指名するのだ。
こちらの一番手はTであった。今は立派な親であるYはその次に控え、最後に最年少のIである。
Tが告白する。告白された彼女から出された答えは、「ごめんなさい」だった。
無惨にも敗退、しょげるT。

そしていよいよYの出番だ。いやがおうにも気合いが入る。目はらんらんと輝き、如何にも自身満々である。
すたすたと前へ進み出るY。目当ての女の子の前へ一直線だ。
対面する二人、そして緊張の告白。
そのときだった。
「ちょっとまったぁーっ!」
Yの背後からライバル出現の大声だ。
無理もない、その女の子はかなり可愛い。ライバルが出現してもなんら不思議はないだろう。むしろ、ライバルがひとりで良かったくらいである。
振り返るY。瞬時にその顔が驚きの表情に変わった。
その「ちょっと待った」の声の主、それは次に控えてるはずの同僚のIだった。
Yが驚くのも無理はない。だってそうだろう。いくらなんでも同じ仲間に「ちょっとまった」はないじゃないか。
いったい何を血迷ったんだI。しかもYは先輩だぞ。

怒りに震えながら女の子に手を差し出すY、そしてもう一方から出てる手はIのものだ。
その妙な雰囲気を察したのか、女の子の顔色がなんだか冴えない。
「お願いします!」と半ばヤケ気味に何度も手を差し出す二人。
そして、女の子から返事が出される。
「ごめんなさい」
案の定のことであり、言ってみれば、完全に自爆、若しくはオウンゴールと言えるのではないか。
その後、三人との間に何があったかは詳しく知らない。
ただ言えることは、この三人にはチームワークのへったくれもなかったと言う事実だ。
そんなYもいまや立派な親だ。
家族のチームワークがどうなのかは詳しく知らないけど。


 3(水)         60 100【23:00】

〔開かずの扉〕

▼休日出勤を堪能し、仕事も終わった夜、車を出そうと立体駐車場へ。
駐車場はセルフであり、したがって自分でボタン操作し、車を出すのだ。
出入り口の前へ行くと、思わぬ事態がオレを待ち受けていた。
いつもは開いているはずの操作盤の蓋が閉まっているのだ。
それは何を意味するか。
車が出せません。
なにしろ、押そうが引こうが鉄の扉は開かない。
とっておきの呪文、「ひらけゴマ!」と唱えても、なんら扉は微動だにしない。
だったらもう少し工夫を凝らして「ひらけひらけばぁ〜」と言ったところで、そりゃ単なる虚しい独り言だよ。
なにしろ久々に途方に暮れた。

確かその扉の鍵を持っているYが会社に来るはずである。
オレは待った、ひたすら待った。これが最後に残されたチャンスだからだ。
しかし、待てど暮らせどYは来ないし、電話をしても出ないときてる。
いったい何とき待っただろう。ようやくYが電話に出た。
オレはすかさず聞いた。
「Y!会社に来るんだよな、確か?」
何やらYの様子がおかしい。やけに明るいし、おまけに太っているのだ。
関係ないだろう、太ってるのは。
そんなYは、異様な明るさでこう答えた。
「いやっ、はっはぁ、途中でやめちゃいましたぁ」
やめちゃいましたぁって、おまえ。
どうやらすでに酒が入っているようだ。その異様な明るさはそのせいであろう。
これじゃ使い物になるまい。
オレは落胆し、そしてきっぱり諦めた。

久々に乗ったなあ、地下鉄。
それにしても、連休中に会社まで車を取りに行くのが億劫でしょうがないのだった。


 2(火)               【00:00】

〔強い風、そして体脂肪率〕

▼昨日に比べ一気に涼しくなったが、主にその原因は風である。
かなり強い風だ。
こんな中で、フンドシ一本はかなり危ういのではないか。
またフンドシかよ。
そもそも抜本的に危ういよ、フンドシ一本は。

▼そんな中(どんな中なんだ)
女子社員のMがオレに向かって質問する。
「体脂肪率は何パーセントなんですか。1桁ですか?」
「いや、いくらなんでも1桁って言うことはないよ」
「じゃあ、2桁? じゃなけりゃ、3桁ですか?」
ちょっと待て、まあ2桁までなら許そうではないか。だがしかし、体脂肪率が3桁ってことはないじゃないか。
3桁、それはすなわちこう言うことだろう。
「わたくしの体脂肪率は120パーセントです。ちょっと口から出てます」
口から何やらピロピロ出すのは、なにとぞやめてください。
パーセンテージが100を越えるのは、少々身体に悪そうである。


 1(月) 150 100       【23:00】

〔チワワと幼虫〕

▼どうりで暑いと思ったら5月なのだった。
外は、フンドシ一本で歩いても良いくらいである。
いやだなあ、フンドシ一本は…

▼営業のTはついに念願の犬を買ったと言う。マンション住まいなので大丈夫なのか心配なところだが、犬種はチワワだと言うし、吠え癖さえ付けなければまずばれることはないだろう。なかなか良い選択だったと言えるのではないか。
名前はと言うと、チワワの由来からチクワを期待していたが、そうそう期待通りにはいかない。
そもそも、チワワの由来がチクワってことはないじゃないか。

それを聞いていたKは、自分も昨日買いましたと言う。
確かにKの住まいは一軒家なので、犬を飼うには何ら障害となることはないだろう。
しかし、どうやら犬ではないらしく、だったら、何なんだ。
「カブト虫の幼虫を買いました」
犬の話をしてるときに、カブト虫の幼虫とはなんだ。
犬と一緒にするにもほどがある。
しかし、ペットであることに変わりはないのだろう。
カブト虫の幼虫であろうと、しつけによってはお手ぐらいするかも知れないのだ。
どの手でするんだ、お手。
ペットにより、しつけ方は良く考えねばなるまい。



byクムラ〜





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