千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。
体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。
/30:余裕のディープインパクト /29:時として波乱は起こる /28:疲れた末に /27:回る、そして回る /26:山積みである /25:腑に落ちない /24:無くせば二度と戻らない /23:病気にならない生き方 /22:LANの設定 /21:潮干狩りに燃える女 /20:寝坊である /19:月末に突入する /18:替えたい携帯 /17:パンツの穴 /16:マスク調達 /15:荷物整理 /14:鼻血のおまじない /13:Kの最後 /12:光になる /11:引っかかる携帯 /10:株 /9:桜見物 /8:床屋へ /7:花粉症にも色々 /6:桜は満開 /5:暴走バカ /4:花粉症小僧 /3:おばちゃんの記憶力 /2:終日雨が降る /1:コンタクトを買う
<2006年 4月> ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋 ◇時間 30(日) 60 100【22:00】 ▼今更だが、この日記に題名がないことに気付き、慌てて付け始めた。 しかし、なかなか大変だな、題名を考えるってのは。 ▼期待通り、ディープインパクトがやってくれた。 まったく、しびれたね。 スタートの出遅れもなんのその。最終コーナーでまくって、直線すでに先頭、誰もこの馬のスピードに付いていける馬はなく、そのまま突き抜けゴール。圧勝である。 しかも、マヤノトップガンのレコードを1秒も更新するおまけ付きである。 なんだろうな、この馬の強さは。 まるで中に人間が入っているかのようだ。 性能ダウンしてないか、それ。 ▼ディープの優勝を見届け、オレは飯を食いに外に出た。 どうやら、雨が降っていたようである。それに気付かないほどぐうたらな休日を過ごしていた。 ザ・め○屋で晩飯を済ませ、いつもの喫茶店で、いつものように、アイスモーニング、通称、アイモを注文する。 通称はアイモだが、オレはけっしてアイモと言って注文はしない。きっちりと、「アイスモーニングください」だ。だからどうした。 さてここで、知らない人のために、このアイスモーニングについて詳しく説明しよう。 コーヒー牛乳である。 いや、少々薄くないか。だったら、アイスオーレではないか。しかし、メニューを見ればアイスオーレはあるし、やはりそれと比べればやはり乳成分が濃い様な気もするのだ。 つまり、良く分かっていない。 説明すると言っておいて何だけど。 29(土) 120 100 【22:00】 ▼柔道日本選手権をなにげに見る。なにげとは言え、やはり見たかったから見たのだが、注目は史上5人目となる大会3連覇を目指す、鈴木桂冶である。 その鈴木桂冶に波乱が起きた。決勝で敗れたのである。相手は今大会初出場の新鋭、石井さとし。大学の先輩後輩らしい。 誰もが、鈴木の優勝を疑わなかっただろう。しかしオレはそうは思わなかった。なぜならば、鈴木の柔道はあまりにも待ちの柔道であり、それゆえ、常に敗北の可能性を秘めている。決勝までの試合もどれもが紙一重であったし、思えば、過去2回の優勝もどれもが紙一重だったのではないか。 そして決勝の相手は、鈴木に取ってまずいことに無欲であった。ま、鈴木が相手ならオレも無欲だよ。 当たり前だけど。 とにかくいま言えることは、チャンピオンであっても、常に挑戦者の気持ちを忘れないことに尽きるだろう。 ▼そして、波乱には到底なりそうもないのが、明日の天皇賞だ。 満を持して、ディープインパクトの登場である。 いま、ディープの相手になるのは、昨年の有馬記念でディープを敗ったハーツクライ、もしくはオレくらいしかいないのではないか。どうやって勝負するんだよ、オレ。 しかし、ハーツクライは今回のレースには出てこない。 ディープが今回の天皇賞を勝ち、海外のレースで勝負を付けようと虎視眈々待っているのだろう。だからディープはシナリオ的にもけっして負けるわけにはいかないのである。 明日は強いディープを見られるだろう。 ▼いきなりだが、晩飯は、いまが旬のあさりと納豆の入ったカレーを注文し食べた。因みに冬の旬は、カキと納豆だったのではないか。 納豆はいつも旬なので助かります。 誰にもカレーに対するこだわりはあると思うが、オレの場合、カレーにはいつも納豆を入れたい派である。周りがどんな煙たい顔をしていたって入れたい派である。 冷静に考えれば、なんて贅沢なカレーなんだ。だってそうだろう。通常、ご飯の上に載せると言ったら、カレー、もしくは、納豆のどちらかひとつだろう。それをこともあろうにダブルだ。これにのりたまなんか掛けようもものなら、すなわちトリプルとなり、ほとんど卒倒ものじゃないか。 だがしかし、これがこと、納豆&のりたまダブルだったらどうだろう。 なんかやけにわびしくないかい。そもそも、のりたまなんかあってもなくても良さそうなものじゃないか。 そこにカレーの偉大さを垣間見ることができるのである。 28(金) 60 100【23:00】 ▼まるで、森で迷った子鹿が歩き疲れた末に、その場で倒れ込むかのように、オレは夕刻、極度の疲労感に襲われた。 子鹿にしては、やけにごつい。 一週間の疲れが週末と言う気の緩みで一気に現れたのだろうか。疲労感と眠気がどうしようもない。 やっとのことで帰宅し、最後の力を振り絞って腹筋などをし、ホッと一息付いたところで、つい手に取ったスポーツ新聞を見ながら天皇賞の検討をしていたら、いつの間にか治っていた。 なんだ、おまえのそのげんきんな身体は。 これがオレの持ち味である。 27(木) 200 100 【22:50】 ▼いつも入れるその駐車場は立体駐車場であり、そしてセルフである。 自分で、ボタンを操作し、入出庫するのである。 車を出そうと、その駐車場へ行くと先客の男性が、いままさに駐車場から車を出そうとバックするところであった。 車を出すと、すぐそこにはターンテーブルがある。その上へ乗ったら、一度車を降り、スイッチを押して、ターンテーブルを回さねばならない。そこまで徹底してセルフなのだ。 鉄則通りその男性は車から一度降り、そしてスイッチを押す。回り始める車。その回っている車に飛び乗る男性。そのときオレは、何やらイヤな予感を覚えずにはいられなかった。 そして、その予感はずばり的中した。 男性が乗った車はターンテーブルの上で回る。そして、回る。さらに、回る… 何度回ったら気が済むんだ。一向に止まる気配がないじゃないか。 サンダーバードだって、きっとそこまで回らない。 そりゃそうである。 ストップもセルフだからさ。 オレもそうそう暇ではないので、替わりにストップボタンを押してあげた。 男性は何事もなかったかの様に走り去っていったのだった。 もしかして、駐車場の係員だったのか、オレ。 26(水) 60 100【22:50】 ▼女子社員Nが通っている整体はなかなか良心的であると言う。盲目の老夫婦が営んでいるのだが、診察料はもとより、特筆すべきはなんと言ってもその診察時間である。 1時間半揉みっぱなし。 1時間半揉まれる方も揉まれる方だが、揉む方の体力たるや、想像を絶するものがあるのではないか。 まさにゴットハンド、いや、ゴットフィンガー、いや、ゴットバイブレーター、その辺にしておけ。 Nは、ただただ気になることがあると言う。 栄養ドリンクの山積みである。 診察室の壁に栄養ドリンクの箱詰めや空き瓶やらが山積みになっていると言うのだ。 何か、不安めいたものを感じずにはいられず、まさか、栄養ドリンクの密売人ではないかとか、実はここは栄養ドリンク工場だったとか、そんな分けの分からないことではない。 これは何かもっと他に重要なことを暗示していると言えるだろう。 おもっきり無茶してるんだよ、あんた。 自分の身体を犠牲にしてまで患者に尽くす。まさに医者の鏡ではあるまいか。 どれだけ自分の身体を自分のこの手で揉みほぐせたらと思ったことだろう。 そんなガタガタな先生に診て貰うのは、なんだかとっても罪じゃないかい。 ないかい、って言われてもなあ。 25(火) 200 100 【22:50】 ▼どうにもこうにも腑に落ちないのは、連日のように報道されている例の女子中学生殺人事件である。 事件が発生するなり、被害者の女子中学生は実名報道されたが、数日後、その犯人が3つ年上の高校生であることが判明してからも、女子中学生の実名報道は続いたし、さらに、二人が付き合っていたとか、ネット上でこんなやり取りをしていたなど、実になまめかしいことまで公開され続けた。これじゃ、プライベートも何もあったもんじゃないだろう。 そもそも、加害者は名を伏せられているのに、被害者の方がこんなにあけっぴろげはないじゃないか。こんな不公平な仕打ちがあるかよ。どっちが被害者なんだ。意味がわからない。 まったくどうかしてるよ、マスコミは。 久々にキレてしまいました。 ▼今日は、このように非常にキレが良く、腕立て伏せも200回やってしまうほど元気な一日だったと言えよう。 明日、その反動が恐い。 24(月) 60 100【22:50】 ▼朝、いつもの様に慌てて家を出、いつもの様に近くの自販機でリアルゴールドを買い、いつもの様に車に乗り込もうとした。しかし、いつもに比べ何か手持ちぶさたである。いつもならば持っているはずのものが手にないのだ。 何なんだ、それは。 菓子パンである。 いつも前日にコンビニで買う、朝飯の菓子パンがないのだ。 確かに手に持って家を出たはずである。そんなボンミスをオレがするわけがないだろう。待てよ、他に手にしていたものはなかったか。 オレは走馬燈のように記憶を辿った。 今日は、何か特別な日、専門用語で言うならば、スペシャルデーではなかったか。そのままだけど。 そうである。今日は、ゴミの日だったのです。 したがって、オレは、菓子パンの入ったコンビニ袋と共にゴミ袋を手に持って家を出たのである。 ゴミ袋に掛かっては、もはやコンビニ袋の出る幕はないだろう。なにしろ存在感が違う。 どうやら菓子パンは、ゴミ袋とともに置いてけぼりにされてしまったようだ。 オレとしたことが、なんてことをしてしまったんだ。まったく迂闊だった。恐るべし、ゴミ袋。 しかしいまさら悔やんでも仕方がない。無くしたパンは二度とこの手には戻らないのだ。 せめて、こう願うしかないだろう。 どうか、いい人に拾われますように。 ネコかよ。 そもそも誰が拾うんだ、そんな危なげなもの。 23(日) 150 100 【23:00】 ▼柄にもなく読んでしまったのは、「病気にならない生き方」である。 その内容は、ことごとく常識を覆すものだった。 まあ確かに、酒とタバコはもってのほかだと思うし、油物がダメだと言うのも何となく分かるものの、マーガリンは最悪の食品だと言うし、それよりも何よりも、牛乳がまったくダメだと言うのだから、いままで身体のために良かれと思って、せっせとお乳を摂取してきたオレの立場はいったいどうなるんだ。 しかも、牛乳の飲み過ぎは骨粗鬆症になると言うのだから、いきなりそんなこと言われても、ぐうの音も出ないのである。 更に驚いたことに白米は死んだ食べ物だと言うし、だったらいったい何を食べればいいんだ、と文句も言いたくなるところだが、ちょっと落ち着け。きっと良い答えがあるはずだ。 水である。 これ以上質素な答えがあるでしょうか。 他にあるとすれば、空気ぐらいのものだろうが、身体のためにお腹いっぱい空気を吸いなさいと言われても、せいぜい深呼吸を延々と繰り返すのが関の山だよ。 なにしろ、良い水を飲みなさいときた。 朝起き抜けに500cc、昼食前に500cc、夕食前に500cc、って、これじゃ、飯も喉が通らないじゃないか。 水の飲み過ぎでゲッソリはやだなあ。 22(土) 60 100【23:00】 ▼LANの設定をする。 ネットが光になり、改めてLANの再構築である。 CTU(加入者網終端装置)にはポートが4つ付いているが、1つはひかり電話で使用するためどうしても1つ足りない。しかし、いままで使っていたルーターがハブとして使えることが分かり、そこに2台のDVDレコーダーと2号機マシンを接続した。 それにしても毎度のことながら苦労したよ。 つなぎ物が多くなればなるほどその設定は複雑になり、マニュアル通りにはいかなくなるものである。 例えば、CTUに機器を繋げば、IPアドレスは動的になるし、ルーター、この場合ハブに繋げばIPアドレスは固定にしなければならない。ハブにDHCPを使用してはならないからである。 更に、どちらに繋いでもデフォルトゲートウエイは、導入元、つまりCTUのゲートウエイに設定せねばならない。 いったい何を言ってるんだと思われるかも知れないが、少し前までオレもちんぷんかんぷんもいいところであり、それでもなんとか理解し、ここまで辿り着くのにおおむね、3時間25分掛かったよ。 苦労させやがって、DHCPとデフォルトゲートウェイのやつら。 なにしろ、何事も覚えるには、まず実施、そして苦労である。 でもやだなあ、苦労するのは。 しかし、この知識も3日もすれば綺麗さっぱり忘れるよ、きっと。 21(金) 150 100 【22:40】 ▼女子社員のSはこの時期になると非常に燃える。 誰にでも、生き甲斐と言うか、ライフワークと呼べるものがあるわけだが、彼女の場合、この時期におけるそれはこれである。 「潮干狩り」 つまりアサリ採取である。 なにしろ一度採り始めたら熊手を手にしゃがんだまま3時間は没頭し、同行した人間ともまったく口も聞かないと言うから、まさにアサリに取り憑かれた、め豹である。 どうなんだ、潮干狩りしてる、め豹ってやつは。 なんだかとても鬼気迫る感じがします。 まず、潮の加減のチェックから始まると言う。 何がどうなれば良いのか、オレのような素人には皆目見当が付かないが、何日も前から検討し、予定を立てているのである。 とにかくポイントは潮である。 知っての通り潮の満ち引きは月が関係している。けっして誰かが沖から、フーフーしているのではない。当たり前だけど。 もし万が一、月がなくなってしまったら。そう思うと、なんだかSが不憫でならないのだ。 だから潮干狩りに月はぜったいに欠かせない。 因みに今夜は下弦の月である。 一週間後の新月、潮の加減はどうなんだ。 オレにはまったく関係がない。 20(木) 60 100【23:00】 ▼朝、気持ち良く目覚めると、驚いたことに時計がいつもより30分進んでいた。かいつまんで言えば、30分寝坊である。 これはもうほとんど絶望的だ。しかし、やるだけのことはやろう。 いつもなら15分の身支度を5分で終え、オレは家を飛び出した。 交通安全運動週間であったものの、運良く道路は空いており、目出度く遅刻は免れた。 束の間の幸福感を味わう、そんなイヤな感じの朝だった。 19(水) 160 100 【22:40】 ▼まだ月半ばだと言うのに、ほんとに皆忙しそうだ。 この忙しさのまま、月末に入る勢いである。 その勢いのまま、月末に突入すればいったいどういうことになるのか、想像するだけでぞっとするが、みな、こうなってしまうのではないか。 「やだよぉ、やだよぉ、月末なんてやだよぉ」 まあ、こんなところだろう。 ただのだだっ子になってしまうのである。 考えてみれば毎月この繰り返しである。 まさに、悪夢のメリーゴーランド。 そんなメリーゴーランドには乗りたくないよ。 18(火) 60 100【23:00】 ▼もういい加減替えなくてはいけないのは携帯である。 とにかく繋がらないと、かなり不評である。 以前はこんなことはなかったし、バリだってちゃんと3本立っている。それなのに先方からは繋がらないと言うのだ。 オレがいったい何をしたと言うんだ。 まあ、オレにとっては好都合だと思えるような電話がほとんどなのだが、別にサラ金に追われているわけではないし、出逢い系サイトの取り立てに追い詰められているわけでもなく、ましてや、ケメコから逃げ回っているわけではけっしてない。 誰だ、ケメコって。 なにしろ、ムーバからフォーマへの変更を促すための、NTTの陰謀ではと勘ぐりたくもなるではないか。 しかしながら、やはり時代はフォーマ、ないし第三世代携帯なのだろう。 そこで生じる問題は、どの機種にするかである。 いろいろ調査するが、結局どれもこれも一長一短、帯に短し、たすきに流しである。 なんて鬱陶しいんだろうな、機種選びって奴は。 糸電話の頃が懐かしいよ。 そんな懐かしがり方は、ちょっとおかしい。 17(月) 150 100 【23:00】 ▼帰宅してすぐ、いつもの様にオレは腕立てである。 その日一日の最後の力を振り絞る貴重な儀式だ。 仕事着をさっそうと脱ぎ捨て、ついでにズボンも脱ぎ捨て、オレは腕立ての体勢に入った。 そのとき思わぬ事実に気付いたのである。特別たいしたことではないが、せっかくなのでここに発表したいと思う。 パンツの尻が破れているよ。 破れているよ、とおどけている場合ではないが、なにしろその破れ方が半端じゃない。よくぞこうなるまで気付かなかったものだ。 まあ言ってみれば、隠れたおしゃれとも言えるのではないか。 そんなおしゃれは一生陽の目を見ることはないとオレは男らしく断言したい。 16(日) 60 100【22:00】 ▼マスクを調達へ。 マスクと言っても、ミルマスカラスやザ・グレートサスケのマスクではない。なぜならば、オレはプロレスラーではないからだ。そもそも素性を隠す必要ないし。 誰だ、隠してくれと言ってる奴は。 いまや、必需品となっている花粉症用のマスクなのだが、薬局へ行ってもすでにない。 あるにはあるが、使い捨ての愛用品がないのだ。 昨年も売れ切れ続出でなかなか手に入らなかったが、まさか今年は昨年のようなことはないだろうと高をくくりすぎていたようだ。 やっぱりあるうちに買いだめしとかないとな。 15(土) 150 100 【22:30】 ▼この度、業務が名古屋支店へ移管となった静岡営業所から届いた荷物を朝から皆で整理した。 書類はもとより、書棚や金庫など、かなり大物があったわけだが、一番大物のお届け物は営業のYだよ。その重量、実に110キロの大物であり、見ているだけで息が詰まることこの上ないのである。 ▼更にパソコンも2台増え、いったいいま何台のパソコンが事務所内にあるのかも定かではないほどになってしまったが、よりいっそうその管理が分けの分からないことになってきたよ。 ようやく会社のインターネットも来週から光である。 くれぐれも言うが、光になったからと言って、仕事も光の様に素晴らしくスピーディになるわけではない。逆にそのスピードに己が付いていけるかが問題だよ。 14(金) 60 100【23:00】 ▼朝、鼻血が出て、出血。 妙な日本語を使ってしまったが、それほど現在の花粉の勢いが分かろうと言うものだろう。 とにかくマスクは手放せない。当初、このマスク姿を笑っていた女子社員も、いまや誰も注目してくれない。少しは笑ってくれよ。 それほどこのスタイルが普通になってしまったのである。 かくいう女子社員Mも鼻血には悩まされているらしく、しかもその出方が凄い。 なにしろ一度に両方である。 オレもたびたび鼻血は出るが、流石に両方いっぺんには出たことがない。 そもそもどうしたら両方から出るのだろう。 これを専門用語でこう言うのではないか。 「同時鼻血出ろ」 念のため説明させてもらえば、元は「同時多発テロ」である。 ちょっと待て、 わざわざそんな呪文を唱える奴がどこにいるんだ。 しかし、鼻血を止める呪文がなかなか思い付かない。 思い付くのはせいぜいこれくらいである。 「出ない出ないばあ…」 なんか虚しい。 13(木) 150 100 【22:40】 ▼営業K、最期の日。 ウルトラマンの最終回かよ。 最期と言っても、別に死んでしまう分けではない。当たり前だけど。 転勤が決まり、そして引き継ぎも終わり、いよいよ今日がKに取ってこの店の最後なのである。 最後の挨拶は、いかにもKらしい、実にあっさりとしたものだったが、ちょっとは、しんみりしたらどうなんだ。 会社の女の子から受け取ったのは、普段はとてもしなさそうな派手なネクタイであり、それがこれからの新生Kを象徴し、そして新しい門出を祝うかのごとく輝いて見えたのだった。 タバコの灰などで穴を開けるのは、くれぐれも靴下くらいにしてくれよ。 12(水) 60 100【23:00】 ▼今日からついにインターネットが光となった。 帰宅後、腹筋をし、風呂から上がってストレッチ、そして飯を食い、そんなことはどうでもいいが、早速、設定した。 インターネットはめでたく繋がったものの、いままでルーターを介して繋いでいた、2号機マシンや、HDレコーダーの接続は後ほどとなりそうだ。 接続速度を測定したところ、実に80Mbps 以上は出ているようだが、いったいそれがどれくらいありがたいものなんだ。 なにしろ、数値上はいままでの10倍以上である。しかし、10倍以上のありがたさが有るかどうかは、まだ定かではない。 11(火) 【00:00】 ▼雨の中、営業のIと静岡へ。 移動中もIへは、ひっきりなしに客先から電話が入る。その応対にいっぱいいっぱいのI。 ホッと一息の昼休みが終わるや否や、再びIの携帯着信音が鳴る。その着信音はまさしく客先のものであり、曇った顔をしつつ、慌てて胸ポケットから携帯を取り出そうとした。 そのとき悲劇は起こった。 携帯のストラップの金具がポケットに引っかかってしまったのだ。なかなか取り出せない携帯。しかし、問答無用に客先からの着信音は鳴り響く。焦れば焦るほど、さらに深みにはまっていく携帯。 そしてついにIは諦めた。 電話に出ることに諦めたのではない。Iは意を決した。 なんと、胸ポケットに引っかかった携帯をそのまま耳に持っていったのだ。 携帯とともに耳に当てているのはポケットだ。そんな不自然な格好で客先と応対するI。 その姿は、感動的ですらある。 だがしかし、その必至さに反して、面白過ぎるよ、あんた。 これほど笑いをこらえるのは、ほんとに久し振りのことであった。 10(月) 150 100 【22:00】 ▼Aは最近、株にはまっているらしい。個人投資家花盛りのいま、その起爆材となったネットトレードでも始めたと思いきや、よく考えたら彼はパソコンができない。したがって普通に証券会社へ赴いて取引していると言う。 聞けばそこそこ儲かっているらしいが、そもそもの目当ては株価そのものではなく、株主優待であると言い、いったい何の優待かと言えば、レンタルビデオである。 聞けば、レンタルビデオはすべて半額であると言うではないか。念のため聞いてみた。 「100円セールのときはどうなんだ?」 Aは自信満々に答えた。 「もちろん、50円ですよ」 50円っておまえ。それじゃパンのひとつも買えないじゃないか。 それなのに、たった50円でビデオが借りられちゃうと言うのだから、株主優待恐るべしと言わねばなるまい。 そこでオレは希望したい。 馬券が半額で買える優待券を。 当たらなけりゃ、一緒だけど。 9(日) 60 100【23:00】 ▼平和公園まで桜を見に行った。 毎年恒例である。 桜はいまがちょうど見頃であり、今年も多くの花見客で賑わっているが、ちょっと気になったことがある。桜は満開の様に見えるが、どうも咲きっぷりが例年と違うように見える。 開花宣言から満開になるまでかなりの日数を要した故であろうか、花びらの量がいまひとつなのだ。 しかし、花見をするものに取って、そんなことはさしたる問題ではなさそうだ。 仮に、ぶわっと咲いているのが桜ではなく、菊だろうと、ボケの花だろうと関係ない。それが花見のシーズンであるとなれば、人は花見をするのだろう。 要は、ぶわっと咲いて、ぶわっと散ればいいのだ。 だが、ぶわっと散らない花はいけない。 いつまで経っても花見は終わらないからだ。 良かったよ、桜で。 8(土) 【00:00】 ▼床屋へ。 今年初である。 珍しく混んでいた。 店員らは、いつもの様に流れ作業である。 一見、手際よく、見ていても気持ち良いように見えるのだが、この流れ作業が思わぬ事態を招くことがあることを肝に銘じねばなるまい。 それはひげ剃りで起こった。 床屋のひげ剃りは、剃る前に一度石鹸を顔に塗り、そして蒸しタオルを顔に当てる。 セオリー通り、店員はまずオレの顔に石鹸を付け、そして、蒸しタオルを手に取る。次第に顔に近付く蒸しタオル。まさに流れ作業である。 その後、思いも掛けない事態がオレを待ち受けていた。 蒸しタオルが顔に付く直前に、店員はこう言ったのだ。 「熱くないですか」 いったいどういう意味だ。だって、まだ蒸しタオルはオレの顔に付いてないんだよ。それなのに、「熱くないですか」はないじゃないか。 思わず、「大丈夫です」と言ってしまったオレの立場はいったいどうなるんだ。 これが俗に言う、慣れによる危険性である。 7(金) 120 100 【23:00】 ▼今日も花粉がきつい。オレの場合、杉よりもどちらかと言うとヒノキに良く反応するようであり、まるで待ってたかの様に鼻血が吹き出したのは昨日の朝のことである。ヒノキ花粉襲来開始の合図である。 合図が鼻血とは、なんとも劇的である。 考えてみれば、この桜の満開の時期、必ずと言っていいほどマスクをしているのではないか。そして、ふと気付く。 怪しいのはヒノキではなく、むしろ桜なのではないかと言うことを。 桜の花粉に反応したってなんら不思議はないのではないか。 一番メジャーなところで言えば、杉花粉症であるし、今の時期であれば、ヒノキ花粉症であり、他にもブタクサやイネなど様々あるが、どれもイメージと言う点から言えば、最悪である。 もし、オレがこう尋ねられたとしよう。 「あなたの花粉症は何の花粉ですか?」 「わたくしの花粉症は桜でございます」 なんて素敵な花粉症なんだ。 言葉遣いまで、凄く素敵になってるじゃないか。 なにしろ、何かとてつもない優雅さを醸し出しているのである。 そんなことはどうでもいいけど、花粉症もパッと咲いてパッと散って欲しいよ、まったく。 6(木) 60 100【23:00】 ▼いよいよ桜は満開を迎えている。 桜に関して少々不可解な点がある。 名古屋には、東西に延びる、桜通りと言う幹線道路があるのだが、その名から判断すれば、まさに桜並木が燦然と立ち並ぶ道路を思い浮かべるだろう。 しかし、現実はそうではなく、桜などはほとんど見掛けない。銀杏の木が少々目立つだけである。これはいったいどうしたことだ。桜通りと名付けた意味がまるで分からないではないか。 いや、もしかしたらこれからなのかも知れない。道路脇には知らず知らずのうちに桜の苗、または種が植えられているやも知れないのだ。まったくもって楽しみである。 その曉には桜通りの桜通りたる所以をこの目で確かめるのだ。 いったい何年後なんだ、それは。 5(水) 150 100 【23:00】 ▼鬱陶しい雨が終日降る。 雨だが、今日はなぜか花粉がきつい。 雨だの晴れだのまったく関係ないようだ。 したがって、外出時はマスク着用である。まるで、カラス天狗の様なあれである。 オレのその姿を見て、しばしば人は言う。 「どこの暴走族が来たのかと思った」 何を言ってるんだ。どこをどう見たら暴走族なんだ。 だったら何だと言われれば、そうだなあ、強いて言えばこれなんかどうだ。 暴走バカ。 いきなりバカか。 いまいち気に入らないのだった。 4(火) 【00:00】 ▼営業のKがしきりに鼻をかんでいる。どうやら花粉症デビューのようだ。 「これって、もしかして花粉症ですかね」 「たぶんそうだろ、今の時期ならヒノキだな」 「ヒノキかあ」 なぜかKは残念そうだ。 「なんだよ、ヒノキかあ、って」 「杉に比べてなんかマイナーじゃないですか」 花粉にマイナーもくそもないもんだが、オレはKに問いつめた。 「マイナーな花粉の何が不満なんだ」 「だって、周りが大騒ぎしてくれないじゃないですか」 その気持ちも分からないでもないが、まったく呆れた奴である。 そもそも、花粉症で大騒ぎとはどう言うことだ。 花粉症のオレに向かって人々は言うのだろう。 「やーい、やーい、花粉症小僧だぁ、みんな逃げろ〜」 たかだか花粉症小僧に逃げることはないじゃないか。 そもそも小僧ってなんだよ。 これもまた花粉症の辛さなのか。 花粉で大騒ぎは困りものである。 3(月) 60 100【22:30】 ▼久しぶりに一日、事務所にいた。 ▼昼飯を食べに行った店で、勘定を済まそうとレジへ行くと、店のおばちゃんが声を掛けてきた。 「あれ?今年は花粉症、大丈夫なの?」 いきなりそんなことを言うのでちょっとびっくりした。 なにしろ、そのおばちゃんと話をした覚えなどなく、ましてや前回の花粉症の時期といったら1年前である。きっと、そのときオレはマスクをしていたのだろう。 よほどマスク姿が素敵に見えたのかも知れないが、残念ながら恋は芽生えなかった。 そんなこととはつゆ知らず、ほんとにオレはいけずな男である。 まったく呆れた独りよがりだ。 それにしても、おばちゃんのその、もの覚えの良さには感心した。 注文忘れは、呆れるほど多いけどさ。 2(日) 120 100 【23:00】 ▼まとまった雨が終日降る。 外へ出てみると桜はまだ五分咲き。この分だと、来週末までなんとか保つのではないか。何と言っても来週は桜花賞である。桜花賞はやはり桜だ。桜のない桜花賞はもはや桜花賞ではないだろう。だったら何だと言われれば、何を言ってるんだ。誰が何と言おうと桜花賞は桜花賞だよ。 逆ギレするほど馬券が当たらないのである。 1(土) 60 100【23:00】 ▼コンタクトレンズを買いに行った。 実は、オレは目が悪い。そう言うと、みな意外そうな顔をするが、目が悪い野生人がいたっていいじゃないか。 コンタクトレンズを店で買うのは久し振りである。かと言って、闇市で買っているのでは決してない。闇市のコンタクトレンズほど、見えなさそうなレンズはないだろう。 オレはこのところネットショップで買っている。何より、店へ行く煩わしさがないし、第一、安いのがいい。そもそも、買う度に目の検査するのは、何とも面倒だからさ。 しかしながら、今回コンタクトショップへ赴くことになったのは、当初使っていた使い捨てコンタクトが生産中止となったからである。 仕方なく替わりのものを使っていたのだが、いまひとつフィットしていない様な気がする。そこで、いま一度、目の検査をしようと奮起したのだ。 そこまでのことかよ。 検査員の女性が聞く。 「一日、何時間くらい付けていますか」 オレは即座に「付けっぱなし」と答えたら、何やら怪訝そうな顔をされた。 どうやら現在、使い捨てコンタクトレンズで連日装用できるものはなかなかないらしい。たぶん、目へのリスクが大きく、店ではお勧めできないからだろう。 しょうがないので、1日使い捨てレンズ、1DAYアキュビューなるものを購入することにした。 1ヶ月分で約5000円である。高いなあ。 だから1箱にした。 検査をしたのでいまの目の状態が分かった。今回わざわざショップへ来た目的は主にこのためである。こうなったらしめたものだ。このデータでネット注文すれば良いのだ。 目が悪いと、何かと大変である。 byクムラ〜 |