千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とする。
体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。
<2003年 8月> ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋◇時間 31(日) 200 100 【19:30】 ▼いよいよ8月も終わりである。 しかし、その暑さはいまやとどまるところを知らない。 ▼映画を見るためジャスコへ行くが、あまりにも混んでいて諦める。 いま、休日と言えばジャスコとでも言わんばかりの混み様である。 ▼世界陸上はリレーである。リレーが始まれば、いよいよ世界陸上も終盤である。 リレーを見ていて、ふと違和感を感じた。何かが足りないのだ。 BGMである。 運動会にもBGMは付き物ではないか。 「道化師のギャロップ」、「天国と地獄序曲」など、運動会には必須のBGMである。 だとしたら、世界陸上にも流したらどうなんだ。 この曲がバックに流れると、条件反射的にアドレナリンが流れ、気分が高揚するはずである。 でも、なんかなあ。微笑ましい気分の世界陸上はどうなんだ。 30(土) 120 100 【23:10】 ▼今日も世界陸上である。 昨夜、と言うか、早朝。眠い目をこすりながら歴史的快挙を目撃する。 末続である。見事、銅メダルを獲得したのである。 なにしろ日本短距離における史上初のメダルなのだ。アテネへの視界は明るい。 ▼名古屋における電気街と言えば、大須アメ横である。ちょうど東京における秋葉原にあたる。けっして上野アメ横ではない。 DVDのメディアを買うため、その大須へ行く。 これらメディア類は、量販店よりも大須の方が格段に安いのだ。 しかし、問題がある。駐車場が有料なのだ。 大須での買い物は、時間との勝負である。 29(金) 60 80【24:30】 ▼残暑にしては厳しすぎる一日。 さらに加速する日焼け。 ▼ひとり会社を去った。 どうやって見送っていいのか分からない。実感が湧かないからだろう。 ▼世界陸上、200mの末続が決勝進出。 なにしろ日本人としては異例の選手である。 それは筋肉にある。 筋肉はスピード筋である白筋と持久力筋の赤筋で構成されていることが分かっている。そして、日本人は欧米人に比べ、白筋が少ない。だからと言って白肉を食べればいいと言う分けではなく、筋肉の比率は人それぞれ決まっているのである。 日本人の白筋は、平均して55%と言われている。そんな中、末続の白筋は90%にも達すると言う。なんて日本人離れした筋肉なんだ。 ますます期待してしまうのである。 28(木) 200 100 【22:40】 ▼急な大雨で、ずぶぬれになってしまった。 なにしろ急は困りものである。急に畳が降ってきたりなどしたらビックリすることからも、急は非常に困るということが分かるだろう。 何を言ってるんだ。 その、急のせいで、会社の中では裸足である。 ▼世界陸上が面白いことになっている。 200mの末続である。 ニックネームが凄い。 マッハである。 かつて、代表的なマッハとして、マッハ文朱がいたが、そんなマッハはマッハではない。 女子プロレスラーだからさ。 とにかく、日本人初の短距離メダリスト誕生の期待大なのである。 27(水) 60 80【22:40】 ▼昨日の今日で眠いったらない一日だった。 それでもなんとか乗り切る。 ▼火星が大接近していると言う噂。6万年振りとのことだ。かなり、ひさし振りのことである。良く覚えていたものだと感心する。 しかし、大接近はかなり危ないのではないか。まかり間違って地球にぶつかってでもしたら、事である。 しかし、その心配はなさそうだ。なにしろ、日本が誇るあの、のぞみを持ってしても、50年掛かると言うのだ。 それでも、大接近なのである。つくづく、火星の遠さを実感する。 26(火) 120 【24:40】 ▼昨夜の世界陸上はハンマー投げの室伏である。しかしながら睡魔に堪えられず2投目までが限界だった。 銅か… 残念である。 しかし、本番はアテネだ。 ▼送別会だった。 送る方も送られる方も、送別は寂しいものである。 どちら側から立って見ても、やはり別れは別れなのだ。 25(月) 220 100 【22:15】 ▼世界陸上のお陰ですっかり寝不足である。 それもこれも、100mのせいだ。 フライングした、してないで、ごねた選手がコース上を大の字である。 そんなことはめったにないことなので、目を擦りながらその行く末をつい見てしまったじゃないか。 ▼3日連続の熱帯夜。 日中のなんて暑いことか。すっかり日焼けしてしまったのである。 ▼ニュースステーションと言えば、久米宏である。 もう18年らしい。長いな、18年は… そのニュースステーションの顔である久米宏が来年降板とのこと。 ま、イヤイヤやっていてもしょうがないからな。 問題は次の人選である。 古館伊知郎。 う〜ん、と思わず唸ってしまうのである。 なにしろ、ニュースキャスターのイメージじゃないよなあ、古館は… あのテンションでニュースキャスターなどされても見なさい。見ている方も、なぜか力が入ってしまうのではないか。 とても疲れそうなのである。 24(日) 60 80【22:30】 ▼焼鳥屋である。 まだ17時半だと言うのに、かなりの混み様である。 カウンターのはす向かいに初老のオヤジが座った。一見見た目はアウトローである。しかし、良く見ると、アウトロー風である。被っているテンガロンハットが麦わら帽子なのだ。夏だからね。 なにしろ、そのオヤジが気になってしょうがない。 オヤジはビールを注文すると、店長に「電話はどこだ」と聞く。しかし、店に公衆電話はない。少々機嫌を損ねたようだが、どうやら諦めたようだ。 しかし、次の瞬間、そのオヤジは思いも掛けない行動に出た。 独り言である。 いきなり独り言をしゃべり始めたのだ。 耳を澄ますが、その内容は聞き取れない。聞き取れないが、そのトーンは明らかに怒っている。 なかなか独り言は終わらない。それはまるでそこにいる人と会話しているかのようでもある。なんてリアルな独り言なんだ。1人芝居と言ってもいいくらいである。 思わず感心してしまったが、ふと見ると、オヤジは手に何か持っている。 携帯である。そこから出ているコードは耳へとつながっている。 ハンズフリーホンでした。 ややこしいことすんなよ、オヤジ。 それだけでは収まらなかった。 イライラしている様子なのだ。どうやらそれは、なかなか焼き鳥が来ないことによる不満の現れのようである。いつ爆発してもおかしくない、そんな状況の中、やっと焼き鳥が来た。ホッと一安心である。 そう思ったのもつかの間、いきなりオヤジが爆発した。 「おい!」 店長を呼びつける。 そして、オヤジは怒鳴りつけた。 「ぜんぜん、塩がきいとらんじゃないか!」 どうやらオヤジは塩にうるさいようだ。 オレは改めて焼き鳥を口にしてみた。 確かに効いてないよ、塩。 これくらい、はっきり自己主張できるオヤジが羨ましいのだった。 23(土) 200 100 【21:40】 ▼大阪だった。 新大阪に降りたとき、まず感じたことは涼しいと言うことだった。いや、実際は暑かったに違いない。しかし、名古屋を出たときの暑さはこんなもんじゃなかった。異常である。ただそれしか言いようがないだろう。だがしかし、なんだこの勝利感は… ただ単に大阪よりも暑いと言うだけで感じるこの勝利の満足感は、はっきり言わせてもらえば、ただの負けず嫌いである。 いや、この異常な暑さへの逃避だよ、きっと。 まったくもって遅すぎる夏真っ盛りである。 ▼今日から世界陸上である。 予選通過したハンマー投げの室伏を見て、いつも思うことなのだが、 なんてかっこいいんだ、あんたは。 なにしろ、絵に描いたような格好良さとはこのことを言うのだろう。 22(金) 60 80【22:30】 ▼名古屋は36度である。 なにしろ今年は暑さに対する免疫がない。免疫がないだけに、今日くらいの気温になると体が対応しないのである。 バテました。 ▼明日はよりによって大阪である。大阪も暑いに違いない。 21(木) 220 100 【22:30】 ▼名古屋から下呂。下呂から小牧へ。 途中、高速道路で覆面パトカーを追い抜きそうになり焦る。 ふと見ると、8ナンバーだったのだ。 やはり、高速で車を抜くときのナンバー確認は鉄則であろう。 トラック抜くのに、いちいち確認はしないけどね。 他に覆面パトカーを見極めるための主なものとして、フェンダーミラーが上げられるのではないか。 いまは大抵の場合、ドアミラーだからである。 いまどきフェンダーミラーは怪しいことこの上ないのだ。 しかしながら、フェンダーミラーは前に付いている。したがって、後ろからではなかなか確認が難しい。 やはり基本はナンバープレートの確認であると言えるだろう。 もうひとつ上げるとすれば、乗組員にその特徴があると言える。 まずほとんどの場合、乗っているのは男二人である。女二人と言うこともないし、カップルと言うこともない。万が一、助手席にゴリラなど乗っていたとすれば、そのパトカーはかなりむさ苦しい。 そして、着用しているのは制服である。見ると思わず条件反射的に、ドキッとしてしまう、あの青い制服に、そしてヘルメットである。 けっして、セーラー服ではないと断言できる。 なぜなら、セーラー服にヘルメットはパトカーではなく、自転車だからだ。 いつの間にか、日記が、エッセイ「たわごとですかーっ!」になってしまったじゃないか。 それもこれも、この暑さのせいである。 20(水) 60 80【22:30】 ▼同僚は事務所に戻るなり、かなりイライラしていた。 忙しいのである。 その忙しさは電話一つにも現れる。 電話を掛ける。客先への電話だろう。 電話を掛けると同時に同僚の携帯電話がなった。 仕方なく、掛けた電話を切り、携帯電話に出る。しかし、相手から応答がないようである。 表情はますます険しい。 気を取り直し再び電話を掛けた。すると、また携帯電話からの呼び出し。そして出る。 しかし、やはり相手からの応答がない。 そのイライラはすでに最高潮に達している。それでも客先に電話しなければならない。 憮然とした表情で電話を掛ける。 するとこともあろうに、また鳴ったのだ。携帯である。 しかし、今度は無視だ。 絶対に出るもんか、と言った意気込みである。 しかしながら、電話の相手もなかなか出ない。 ふと、同僚の口から、気のないひとりごとが呟かれた。 「自分の携帯に掛けてた…」 彼は暑さにやられている。 19(火) 200 100 【22:30】 ▼昨日は、雨ばかりだと散々文句を言ったわけだが、それが功を奏したのか、今日は晴天である。 それは、清々しいを通り越して、バカに暑い。 ちょっと動けば汗だくである。もう少し、加減を考えたらどうだ。 つくづく嫌がらせである。 ▼そんな天候の中、小牧へ。 明日も小牧である。 明日の小牧も、こんなに暑いのか。 そう問われれば、誰しもこう言うだろう。 明日にならねば分からない。 18(月) 60 80【21:45】 ▼仕事再開の初日は、岐阜県の下呂である。 下呂と書いて、げろ。 注意しなくてはならないことは、けっして、ゲロではないと言うことだ。 あくまでも下呂である。下呂と書けば、それが温泉の名所であることは誰の目にも明かだろう。ゲロと下呂とでは、その心地良さに雲泥の隔たりがあるのだ。 試しに声に出してみてくれたまえ。 「下呂」、そして、「ゲロ」 発音は一緒である。 ▼いまだに雨模様である。 こうなると、もう嫌がらせとしか言いようがない。 誰だ。本気で雨乞いしてる奴は。そろそろいいんじゃないか。 なにしろ、そう言いたくもなるのである。 17(日) 120 100 【22:00】 ▼何もする気の起きない一日。 ▼何もする気が起きないと言ったって、何かしたことはあるだろう。 ボブサップを見、ファインモーションを見、武蔵を見る。その他にやっていたここと言えば、パソコンである。 しっかり、4大趣味はこなしていたのだった。 無意識のうちに、こなす。それが本来の趣味のあり方なのだ。 したがって、仕事は趣味にならないわけよ。 ▼明日から、その仕事の再開である。 16(土) 【24:50】 ▼渋滞と共に過ごす一日。 能登から名古屋まで9時間である。 これだけ運転していると、終いには、もうどうにでもなれ、と言う気分になる。 それでもなんとかたどり着く。これが帰省本能と言うものなのか。 ▼明日から腕立ても復活せねばならない。それは、「いつも通り」を意味する。 15(金) 【25:30】 ▼天気が悪いと何をしたらいいのか分からない。 ▼結局、近くの温泉風呂へ。かなり長風呂をしてしまい、少々調子悪くなる。 ▼夜遅くまで、若者と語る。学生は学生なりの悩みはある。水が合わないと言う悩み。他人から見れば、それだけのことかと思うかも知れないが、彼に取っては真剣な悩み。誰がなんと言おうと、深刻な悩みなのだ。 14(木) 【24:30】 ▼今日からお盆休みである。 ▼一日中の雨。そんな中、能登に来ている。今日はただただ、能登にたどり着くための一日だったと言えよう。親戚宅まで、車で6時間の道程であった。 ▼夏と言えば海水浴だろう。念のため海パンは持ってきたが、この雨である。しかもしばらく続くと言うではないか。海水浴は無理そうである。だったら明日から何をやったらいいんだ。夏に海水浴ができないのは、かなりダメな夏である。 13(水) 240 100 【20:30】 ▼新種のウイルスが世界中で猛威を振るっているらしい。 その名も、MSブラスター。 なんと、MSをブラスターしてしまうのである。 因みに、MSとは、みっちゃん、さっちゃんではない。そんなものブラスターしたら、可哀想なことこの上ないじゃないか。 MSとは紛れもなく、マイクロソフトのことである。 マイクロソフトの荒稼ぎを妬んでの犯行だろうか。 くれぐれも、アップデートはまめにやらねばならないだろう。 12(火) 220 100 【22:10】 ▼多数の犠牲者を出したあの、日航機墜落事故から18年とのこと。もうそんなに経ったのかと言う思い。 あの同じ日、自分も飛行機に乗っていたことを思い出す。到着した空港で、事故があったことを知り、驚いたのだった。 それだけに、その出来事はいまなお忘れられない。 ▼やはり世間は夏休みらしい。 それは、高速道路の混み具合に現れている。明らかに普段とは異なる混み様だ。 そして事故。この時期、多く出没するのはサンデードライバーである。 サンデードライバー。 直訳してみよう。 日曜運転手。 なんだ、このほのぼの感は… どうにも、ほのぼの感が滲み出ているのだ。 しかし、この、ほのぼの感がいけない。 道路は言ってみれば戦場である。そんな中でほのぼのしても見なさい。結果は自ずと分かるというものだろう。 この時期のサンデードライバーは走る凶器である。なにしろ近づかないのが身のためなのだ。 11(月) 60 80【21:00】 ▼仕事をやっていても、なぜか気分は夏休みである。 廻りがそうなんだからしょうがないと言えばしょうがないのかも知れないが、油断しているとその気分も途端に消滅するのである。 いつでも、万全の体勢で構えていなくてはならない。 って、何の? ▼とにかく、夏本番である。今年は冷夏と言うことだが、やはり暑いものは暑いのである。 今が夏だと自覚するものと言えばこれだろう。 「セミ」 この時期、良く踏んでしまうのである。 その瞬間、「ああ、夏なんだなあ…」としみじみ実感するのだ。 なんて風流なんだろう。セミってやつは… 10(日) 200 100 【21:15】 ▼ナイフが好きなのである。 なにやら物騒な話だが、武器としてのナイフではない。オレは戦うときは、素手と決めている。 何の話だ。 オレの言うナイフとは、道具としてのナイフである。 昔から、ガンよりもナイフ派であった。 そんなこんなで、ナイフを買った。 スパイダルコの小さいやつである。あまりに小さいので、ネックレスとなっている。 それをしてると、物騒丸出しなオレなのであった。 ▼夜は、PRIDEで白熱した。 それはそれは、面白い試合ばかりであった。 吉田の勝ちは今後の活躍を期待させるに十分なものだったし、ミルコの強さはいまや万人が認めるところなのだが、それにしても今日の強さは半端じゃなかった。 残念だったのは、桜庭の敗戦。3度目の正直を信じていただけに、そのショックは大きい。 それにしてもラウンドの途中にCMはないじゃないか。 なんだか無性に腹立たしいのだった。 9(土) 60 80【22:50】 ▼台風は過ぎて行った。 思ったほどの影響はなく、ホッとした。 ▼これで今日もゆっくり夜のひとときを過ごすことができる。 通常、夜のひとときと言えば、ビールだろう。 しかし、オレの場合は少々違う。 腕立てをし、風呂に入ったその後、くつろぎのひとときは、 午後の紅茶とヨーグルトである。 場合によっては、これにアイスクリームが加わる。 朝は食べないので、これが明日の昼までのエネルギー源なのだ。 8(金) 200 100 【22:20】 ▼冗談かと思ったが、ほんとうに台風が来そうである。 明日の朝がもっとも危険らしい。なんとも不安なのである。 なぜ不安なのか。台風の被害があると、大忙しになるのである。その忙しさは、それはもう大変なのである。 わざわざこのバカンス気分の時に来ないでもらいたいものである。 ▼それよりも何よりも、気掛かりなのは、いつになったら台風のネーミングが浸透するんだ。 さっぱり浸透していないのではないか。 今回の台風10号にも、名前は付いているはずである。それを公開しないのは、なぜなんだ。 恥ずかしいからに他ならないからではないか。 海外ならば、クララ、ハイジ、ペーターなど、さまになる名前ばかりである。 しかし、日本だとこうはいかない。 台風「田吾作」、台風「おとみ」、今の時期ならば、台風「お盆」だろうか。 なかなか、風流じゃないか。 是非とも、浸透させて欲しいものである。 そんな冗談言ってる場合じゃないけど。 7(木) 120 100 【22:30】 ▼今日より通常勤務である。 下呂、高山方面を廻る。 なかなかの長距離ドライブである。 運転してないけど… ▼昨日起きた名古屋での大事故。ミキサー車の暴走は、会社の真ん前での事故だった。 ほんの数秒で人間の運命が変わる。花束の山がほんとに痛々しい。 ▼台風が近づいている。 絶対に来るな、と言う思い。夏休み気分が台無しになるか否かの瀬戸際である。 ▼そんな気分の中、ADSLを8メガから24メガにした。 なんと驚いたことに3倍である。確かに3倍なのだが、、、 分からないよ、違いのほどが。 しかし、気分は24メガだ。 6(水) 60 80【22:30】 ▼北海道出発の日である。 ▼両親に空港まで車で送ってもらう。 空港内に入ると、おふくろは言う。 「千歳空港って、ほんとに平らだねえ」 何を言い出すんだ、いったい。 空港はどこも平らなのである。 ▼名古屋帰還。 やはりこの暑さは北海道のそれとは違う。空気がよどんでいるのだ。 ▼明日からまた現実に戻り、正気になって仕事再開なのだった。 5(火) 120 【21:45】 ▼実家である。 ▼今日もかなり暑いらしいが、とても30度もあるようには感じない。これが北海道の暑さと言うものなのだろう。 ▼実家の庭には、いつの間にか物置が建っていた。親父がひとりで建てたのだと言う。いつもながら器用でまめな親父である。 中を見ると、整然と整理された大工道具。そして、机とイスがある。まるで、工房である。ここで一人物思いに更けているのだろうか。 聞いたところによると、親父は夜でも良いようにと蛍光灯を取り付けていたらしい。それを見ていたおふくろは、親父に向かって怒鳴ったと言うのだ。 「そこで寝てろ」 したがって、その蛍光灯に配線はしていない。ただ格好だけの蛍光灯だ。 親父が物思いに更けられるのは、日中限定のようだ。 ▼みなで北竜町へ行く。ひまわりの里と言うところだ。こんなところ、いつの間にできたんだ。 ひまわりの里と言うだけあって、廻り一面ひまわりだらけである。満開である。まっ黄っ黄である。よくぞここまで植えたものである。 ふと見ると、ひまわり迷路なるものが目に付いた。いまどき迷路ってなあ、と思っていたら、看板を見るとどうやら有料らしい。しかし、どうにも腑に落ちないのだ。 「ひまわり迷路 1人(エサ付き)300円」 エサ付きである。 エサを手に迷路を歩くのだ。 それはきっとこういうことなのだろう。 へこたれそうになったり、腹が減ったら、そのエサを食べなさい。 確かに迷路に栄養補給は必要かも知れない。大変だからなあ、迷ったら… それにしたって、唐突に、エサはないじゃないか。 奥の方に目をやると、そこにあったのはダチョウ牧場だった。 やっと、そこでエサの意味が分かった。 しかし、ひまわりとダチョウの関係って、なんかあったか? 4(月) 【ーー:ーー】 ▼札幌から美唄の実家へと移動である。 改札口はもの凄い混み様。それもまあ夏休みだからしょうがないか、と思っていたら、事態はそんなものではなかった。函館本線が不通なのだ。なにがあったのか良く分からないが、とにかく復旧の目処がはっきりしない。 と、なれば他の交通手段で行くしかないだろう。 ふと、札幌の街中を見ると、客を乗せ悠々と移動する乗り物が目に付いた。 馬車。 どさんこ馬が力強く馬車を引っ張っているのだ。 しかしながら、これに乗ったところで美唄までは行ってくれないらしいし、行ったところで、いったいいつになったら着くんだよ。 しょうがないのでバスで帰ることにした。案の定バスの混み様は凄いものだった。客もなにかしら殺気だっている。 今年一番という、この暑さがさらにその拍車を掛けているようでもある。 そんな悪環境の中、無事、美唄へと到着。 駅まで親父に迎えに来てもらった。 いつ来ても、なんら変わらない実家は、やはり、ホッとする空間なのだった。 そんなこんなで、腹が一杯で、腕立てする気も起きないよ。 3(日) 120 【23:40】 ▼北海道上陸である。 寒さを覚悟して来たが以外と暖かかった。TシャツでもOKである。 ▼札幌に着くなり、オフ会である。 オフ会と言っても少人数であり、よーく数を数えると、オレを含めて3人だった。人はそれをプチオフと言うらしいが、オレがメンバーにいるだけで、これのどこがプチなんだ。 プチ違いである。 なにしろ端から見れば、なんだか分からない集まりなのではないか。 それでもそれはれっきとしたオフ会である。 しかし酒はない。オレは酒がなくてもなんら支障はないのだが、他の二人は本領を発揮できなかったのではないか。 だが今日は酒はダメだ。他のメンバーは車だし、明日は仕事なのだった。 もし酒があれば、凄いことになっていたのかも知れない。そう思うと少々恐いものみたさで残念な気もするのである。 3時間ほどの短い時間だったが、楽しい時を過ごした。 別れ際にもらったお土産の袋をホテルで開けた。 駄菓子の山だった。 笑ったなあ。 なんだか、思わずほのぼのとしてしまったのだった。 駄菓子の山を持って、明日は実家である。 2(土) 60 80【23:00】 ▼早めの夏休みが始まった。 明日から実家のある北海道へ行くのである。 名古屋は長かった梅雨も明け、一気に夏の暑さである。北海道はどうだろうか。昨年は異様に寒かった記憶がある。名古屋が39度だと言うのに千歳に着いたら18度ではなかったか。まったく同じ日本とは思えないのである。 ▼ふと気付くと、ろくな靴がないことに気が付いた。なにしろこの時期、履いているのはサンダルである。いくらなんでも北海道へサンダルはいかがなものか。昨年はサンダルだったな、確か。 それで、靴を買った。4年振りである。まるでオリンピック並なのだ。 意味が分からない。 これで正々堂々と北海道の大地を踏みしめることができよう。 1(金) 220 100 【22:40】 ▼本日も1日、事務所内で仕事。 ▼文明の利器と言えばFAXである。 いまや、FAXなしでは仕事にならないのではないか。 毎日、事務所のFAXはフル稼働である。 オレは業者宛てに資料を送付すべくFAXした。 しかし、ダメなのである。 出てくるのは、エラーのけたたましい音とエラー報告の用紙である。何か回線の調子が悪いのだろう。オレはもう一度、書類をセットし、そしてFAXした。 エラーである。 もしかしたら、FAX番号が変わってるのかも知れない。 オレは相手先に電話し、確認した。しかし、電話番号には何の不備もない。 念のため、相手は違うFAX番号を教えてくれた。なんて親切な女性なんだ。 オレはそこにFAXした。 エラーである。 なんてことだ。このままでは、この書類を持っていくか、取りに来て貰うしかなくなってしまうじゃないか。 文明の利器のピンチである。 もしかしたら、FAX同士の相性かも知れない。分けが分からないときには、相性問題でお茶を濁すのが一番である。なんて便利なんだ、相性って言葉は… そんなことより、とにかく、なんとかしなくてはならない。 そんなときのために、うちの会社にはもう一台FAXがあることに気付いた。 書類をセットし、FAXする。 こうなるともう、かなり気分は弱気である。成功する気がしないのだ。 息を潜め、結果を待つ。 エラーである。 もう気分は完全にぐれ気味だ。 これが最後のチャンスだ。これがもしダメだったら、もしダメだったら… 怒っちゃうぞ。 そんな決意を心に秘め、オレはFAXした。 機械にかぶりつきで、耳を澄まし、結果を待つ。 「プープープー…」 話し中でした。 先方のFAXはこちら以上にフル稼働なようだ。 文明の利器に振り回される、そんなの利器って言えるのか。 |