一日は腕立て伏せで終わる
体力維持か、単なる意地か、長年続けている腕立て伏せ。
ややもすると怠け気味になってくる今日この頃。
自分自身への叱咤も含め、ここに記す。
<2003年 4月> ◆腕立伏◆スクワ◆背筋◆腹筋◇時間 30(水) 120 【22:10】 ▼朝5時半に出発し、出張先の飛騨へ。 雨は凄かったが、高速は空いていたので2時間ほどで到着。 ▼それにしても何もないところだ。あるのは合掌村くらいのものである。 合掌村。さぞかし人々は皆、厳かに合掌しているのかと思うだろう。しかしどうやらそうではないらしく、それは合掌造りであるという意味なのだ。 誰でも知ってるよ。 なにしろ合掌村は世界遺産である。世界遺産と言ったらピラミッドや万里の長城、ガラパゴス諸島などが有名だろう。そんな凄いものと一緒なのだ。 少々目を疑いたくもなるな。 しかし、それは正真正銘の世界遺産なのだ。 ▼世界遺産なのだ、と力強く言ったところで、ほんとにやることがないよ、ここ。 しかし、そんなところでも、ちゃんと携帯が繋がるのは凄い。さすがにピッチはダメだったが、携帯が繋がるのはせめてもの救いだ。 携帯と200LX、最低限これだけあればなんとかやっていける。 29(火) 200 100 【21:40】 ▼今日は休日である。みどりの日だ。 なんだ、みどりの日ってのは。 うつみみどりか、五月みどりか、はたまた、よりどりみどりさんですか。 他に誰かいただろうか、みどりって人。 どうやら、人の名前ではないらしい。 すっかり忘れてしまっていたのだが、元々は昭和天皇の誕生日だったのである。 道理で、みどりな分けである。 だからなんで、みどりなんだ。 ▼出掛ける気にもなれず、暇な1日を過ごした。たまにはこういう日もいいだろう。 ▼少し前に撮っておいた、映画宮本武蔵を見た。 昭和36年公開、武蔵役は萬屋錦之助だ。全部で5部作あり、2本まで見て疲れた。 それにしても、実に忠実だ。ほとんど吉川英治の原作そのままなのだ。話の流れもそうだが、セリフまでほとんど同じなのではないか。 お通にしても、本来のお通はこうだったのではないか、と言うような、実に安心なお通である。 お通役は、入江若葉と言う女優であるが、オレは知らない。 なにしろ疎いからさ、この手の話題は… どうやらこの映画がデビュー作だったらしく、どうりでセリフ廻しがそんな感じなのだった。どんな感じなのかと言うと、棒読み的なのだ。それがかえって質素な初々しさをかもし出していたのかも知れない。 だからって、普段から棒読み的な会話はやだなあ。 ▼明日から山篭りである。ただの出張だけど。 場所は飛騨。朝5時出発だ。 だったら早く寝なければならない。 寝なければ起きられないからだが、そんなに早く寝る自信がないよ。 28(月) 60 80【24:00】 ▼まさに巷はゴールデンウイーク日和の、ゴールデンな天気である。 街行く人々も皆、ゴールデンな面構えに見えるではないか。 昔、ゴールデンマスクっての、いなかったか? どうでもいいけど。 ▼マスクと言えば、ついにこの日がやって来た。 「マスクを取る」 マスクを取るからと言って、オレはタイガーマスクではないし、ましてや、ザ・グレート・サスケでもない。 出馬してないからさ、オレ。 それは、花粉症のマスクである。 いったいどれくらいの間付けていただろうか。指折り数えて見る。 なんと、驚いたことに、思い出せません。 面倒なだけである。 なにしろ、いざマスクをしないで外を歩こうと思うと、かなりの勇気が必要だと言うことが分かる。それでも思い切って取るしかない。このまま付け続ける分けにはいかないのだ。ぼやぼやしてたら次の花粉シーズンがやってきてしまうだろう。 そんなことになったら大変である。万年マスクマンになってしまい兼ねないのだ。 知らないけど、そんなマスクマンは… 問題は、あさってからの出張である。 場所は飛騨。 こないだ下見に行って来たところだ。 何が問題って、まだ桜が咲いていないのだ。 花粉シーズンまっただ中なのである。 そんな過酷な環境へ、オレは勇気を振り絞って飛び込んで行くのだ。 27(日) 200 100 【22:40】 ▼起きたらすっかり12時を回っていた。 危なく床屋へ行きそびれるところだった。 ▼3ヶ月床屋へ行かないと、スタッフもずいぶん変わってしまう。 行く度に半分は変わっているのではないだろうか。 スタッフが変わると、少々困ることになる。 「いつものでお願いします」 こう言ったところで、結局返ってくる返事はこうだ。 「えっ?」 こんな、そっけない返事があるものか。仮にもオレはここの常連である。そんな常連に向かって、「えっ!」の一言はないじゃないか。 それには深いわけがある。 分からないのである。いつものオレのスタイルが… オレとは初対面だからだろう。 当たり前だよ。 しょうがないので、一通り説明する。 それにしても、その店員はやけに話好きだ。 聞いてもいないことを、次から次へと喋る。よく、そんなに喋りながらハサミを扱えるものだ。まさに二刀流と言えるだろう。 その点、オーソドックスな一刀流のお喋り好きな床屋は少々困ることになりはしないか。 だってそうだろう。 喋っていたら、いつまでたっても頭を刈ってもらえないじゃないか。 喋ることで、一刀を使ってしまっているのだ。 そんな床屋は失格である。 喋りたかったら、二刀流だ。それが床屋の義務なのだ。 ▼スタンプが溜まったのでサービス券をくれた。500円割引である。 ちょっと得した気分だが、次の瞬間、そんな得した気分はもろくも崩れさった。 「有効期限1ヶ月」 なんてきついハードルなんだ。 伸びないよ、伸びない、一ヶ月でそんなに、髪… 26(土) 60 80【20:00】 ▼眠かったなあ、今日は… そんな中での仕事も無事終わり、ホッとする。 ▼世間はゴールデンウイークである。中には10連休などと言う企業もあり、それはゴールデンウイークどころの話ではないのではないか。 それはまさにパラダイス。パラダイスウイークである。 そんなに休んだら、天に召されてしまいそうなのである。 明日は取り合えず、3ヶ月振りの床屋に行こう。 25(金) 120 【02:00】 ▼油断していたら、ついこんな時間になってしまった。それに比して明日の仕事は油断できない。大丈夫なのか、オレ。 24(木) 60 80【23:00】 ▼飛騨白川村へ日帰り出張である。 出張と言うだけあって、なかなか遠方である。車で片道2時間半。往復で言えば5時間だと思う。それでも以前に比べれば、ずいぶん便利になったのではないか。高速道路がかなり延びたからだ。 東海北陸道を降りたら荘川村である。荘川村の桜はまだつぼみだった。そして、白川村の桜は満開である。たった3、40分でこの違いはなんだ。しかもいまだに雪が残っているのだ。桜と雪の取り合わせは、なんだか分けが分からなくなりそうだが、ここではごく普通の風景なのだ。 23(水) 240 100 【23:00】 ▼ちょっと油断すると雨である。 ▼いまだにマスクなのだ。なかなかマスクを手放せないでいる。もう終わったのでは、と言う向きもあるようだが、まだまだである。 なにしろ北京では、この時期にあって更にマスク着用が増えているのではないか。 花粉症じゃないよ、それ。 中国などで猛威を振るっている、新型肺炎SARSである。 まずは日本上陸をなんとしてもくい止めなくてはならない。 いったい、どうすりゃいいんだ。 やっぱり、マスクは必需品なのである。 22(火) 60 80【22:40】 ▼ここ名古屋にいると、故郷の話題を目にすることはまずない。 それは遠く離れた北海道だし、それがましてや美唄などと言ったら、まず重大事件がない限り取り上げられることはないのではないか。 「これ、もしかして故郷じゃないですか?」 そう言われ、見ると、そこにあるのは新聞である。どうやら新聞記事のようだ。 「マガン」である。 マンガではない。そんなもの、どこが珍しいんだ。 漢字で書くと、「真雁」となるのだろうが、通常カタカナで「マガン」でいいことになっているようだ。 簡単に言えば、渡り鳥である。 渡り鳥と言えば小林旭だろうが、いまだかつて、小林旭が空を渡って来たのを見たことがない。いや、もしかしたら気付いていないだけかも知れないが。 そんな分けあるかい。 なにしろ美唄の宮島沼には国内最北端のマガンの寄留地があるのだ。 その「最北端」と言うところがミソである。 北から2番目でもダメだし、なぜか最南端でもダメなのである。なにしろ最北端だ。最北端であるからこそ意味があるのだ。 それほど凄いのか、最北端は… その記事によると、宮島沼のマガンの数がいまピークになっていると言うのだ。 そうか、ピークなのか。さぞかし凄い風景なのだろうな、と思ったが、しかし、そんな風景をオレはいまだに見たことがない。自分の故郷なのにだ。 その時、オレはたまらずこう言ったに違いない。 「いつの間にそんなことになっていたんだよ」 正直言ってオレの気持ちはそんな気持ちだったのである。 しかも、オレが故郷へ帰省する夏にはマガンはマガンの故郷、シベリアに行っちゃってるのだった。 21(月) 220 100 【22:45】 ▼凄い風である。まるで季節外れの台風だ。 今日は桑名から幡豆、そして名古屋へのローテーション。どこも風は強かった。 このような突風の中、高速道路を走っていると、いろいろなものが飛んでくる。 それは、紙や土ほこりなど、おもに軽いものが多いのではないか。軽いだけに、もし当たったとしてもさほど被害はないと言えよう。だがしかし、こんなものが飛んで来たら、どうしたら良いのだ。 「タタミ」 降ってきました、こんなものが… 高速道路でタタミが降ってくるのは、ちょっとまずいだろう。 今頃、タタミが1枚だけない部屋で、団らんしている家族があるかと思うと、不憫でならないのだ。 20(日) 60 80【21:50】 ▼1日雨の休日。天気もどんよりだし、体もどんよりな1日だった。 ▼しかも、ふと、頭もどんよりなことに気が付いた。 すっかり髪が伸びてしまっているのだ。思えばすでに3ヶ月を経過しているではないか。鬱陶しいはずである。だったらさっさと床屋へ行けばいいじゃないか、と言う向きもあろう。ダメである。いま現在のこの状況で床屋に行くのは無謀過ぎる。なぜならば、いまだに花粉症だからだ。花粉症が治まらない限り、床屋は無理だと言えよう。 マスク着用で床屋など聞いたこともなく、また、ひとたびマスクを外しても見なさい。その瞬間に訪れるクシャミにより、ハサミが頭蓋骨を貫通することにならないとも限らないし、剃刀の刃で胸毛を剃られてしまう恐れも多分にある。 胸毛ないけど。 なにしろ、それほど花粉症での床屋は恐ろしいのだ。 でも、この逆立った頭もかかなり恐ろしいぞ。 19(土) 200 100 【23:10】 ▼大阪日帰り出張。大阪の花粉が凄かった。なかなか辛い1日。 ▼コンビニで雑誌を見ていたら、なんともやるせないものを見てしまった。 アーノルド・シュワルツェネッガー 通称、シュワちゃんと呼ばれる映画スターである。 その最近の姿を撮ったものなのだが、見た瞬間、驚きと共に、寂しさを感ぜずにはいられなかった。海パン一丁で歩くその姿は、まるで老人である。もっとも、年齢はすでに55歳であり、そう言われてもまあしょうがない年齢ではあるのだが、それにしたって、ショックだったのは、その体だ。まるでたるたるなのである。あの筋肉隆々の面影はまったくなくなっている。その昔、ミスターユニバースを連覇し、史上最も発達した男として、ギネスブックにも載ったほどの男である。それが、いまやそんな有様だ。 寂しい、でんぐり返りしたくなるほど、寂しい。 だから、オレは腕立てをする。するしかないのだ。 18(金) 120 100 【23:15】 ▼もう毎日のように言っているので気が引けるのだが、 なんだ、この暑さは… また更に気温が上がってるじゃないか。 27度である。 すっかり右手だけ、日に焼けてしまっている。早急に左手も焼く必要があるだろう。 ▼そして今日は少々疲労気味である。早くも夏バテなのか。 だから、腕立ては120回。 腕立ては、元気度のバロメーターであり、今日は疲労度120である。 ▼そんな体調で、明日は大阪である。 17(木) 60 80【23:00】 ▼昨日以上に暖かい1日。 6月上旬の暖かさらしいのだが、どうにも腑に落ちないことがある。 なぜ10月上旬じゃダメなんだ。 「10月上旬の暖かさです」と言ったっていいじゃないか。 気温的には大差ないのではないか。 大差ないかも知れないが、この時期、夏を無視してどうするんだ。 これから来る夏を無視しては、夏に何をされるか分かったもんじゃないのだ。 16(水) 220 100 【23:00】 ▼今日は異様に暖かかった。気温24度と言うではないか。これだけ暖かいと裏になにかあるんじゃないかと勘ぐりたくなる。 例えば、誰かがバーナーであぶってるとか、温度調整を間違えたとか、ライターでまゆ毛に火を付けたとか、そんなバカなことがあるか。 しかし、冷静に考えて見れば、まさにいま、春だとは言えないだろうか。 なぜなら、春と言えば、ぽかぽか陽気だからだ。 けっして、ぼこぼこ陽気とか、べこべこ陽気とは言わないのである。 なんだか痛そうな陽気だな、それ。 なにしろ、いよいよTシャツの季節なのである。 15(火) 60 80【23:10】 ▼1日雨。ほんとに今月は雨が多い。 ▼一昨日の統一地方選挙。毎回、ちょっと変わった候補者が名を連ねる。 そして今回、また新種の議員が誕生した。 サスケ。 みちのくプロレス社長のサスケである。 話題となったのは、覆面である。 今回、立候補にあたり、選挙活動は覆面をしたまま行なったのだが、見事トップ当選した。 しかし、今後議員として議会に出席する場合、覆面はまずいのではないかと言うクレームが付いているらしいのだ。 本人にしてみれば、覆面が自分自身の顔であり、サスケのこの顔でみんなが投票してくれたのだ。したがって、覆面を取るのは公約違反であり、今後もこの覆面姿のまま議員活動を行うと言う。 それはもっともな話ではないか。 反対する方に矛盾を感じるのはオレだけではないはずだ。 なぜなら、他にも被っている人がいるだろう。 「カツラ」 覆面を取れと言うのならカツラを取ったらどうなんだ。 また、このように顔を覆っている人はどうだろう。 「厚化粧」 化粧を取ったら誰だか分からないのだ。 覆面と大差ないどころか、意味合いは一緒なのではないか。 それよりも何よりも、、、 開票率0パーセントで当確はないじゃないか。 14(月) 200 100 【23:00】 ▼いまになって、ふつふつと悔しさがこみ上げてくる。 桜花賞。 いつも通り、馬連で買っていれば当たっていただろう。しかし今回に限ってなぜ3連複なんだ。心の迷いである。 だったら、年がら年中、迷いっぱなしじゃないか。 それよりも何よりも、なんのために競馬やってんだろ、オレ。 さあ、今週は皐月賞だ。 年がら年中懲りない男なのだった。 13(日) 60 80【21:00】 ▼統一地方選挙前半戦の投票日である。とにかく投票しなければ政治に対して文句も言えないだろう。 そもそも言えるだけの資質はない分けだけれども。 しかし、国民の義務らしいので投票してきた。 どうやら投票率は低かったらしい。天気が良かったので、ピクニックにでも行ってしまったのだろうか。いや、もしかしたら遠足かも知れない。 どう違うんだ。ピクニックと遠足。 しかしながら、雨なら雨で出掛けるのも億劫になるはずだ。桜花賞の投票に行ってしまったのでは、と言う者もいるかも知れないが、それは問題外だよ。 国民の政治に対する無関心さが原因だとする向きもある。しかし、オレも無関心なんだよなあ。 やっぱり日本は平和なのだ。国民総平和ボケと言えよう。 なにしろボケには気を付けなければならない。 12(土) 200 100 【20:00】 ▼今日も雨だ。ほんとに良く降る。 雨だが、昨日と違うのは花粉症が楽だと言うことだ。それだけでも良しとしよう。 ▼仕事場は昨日と同じメンバーだ。しびれる男もいる。 そして今日も問題の昼どきである。昨日の問題はその距離の遠さにあった。しかし、今日の問題は少し違う。 車で行くのは避けたい。そう願わずにいられなかったのだ。みな、そう言う気持ちでいっぱいだったのだ。ただひとりを除いて… 原因は、しびれる男である。 昨日、皆で車に乗り込んだ時にその異変は起こった。 「なんだ…これは…」 臭いのである。 臭いというか、それはもう臭いどころの話ではない。 その発生源はれいの、しびれる男である。そいつの足から発しているのだ。 それはなんと言ったらいいのでしょう。 近来まれに嗅ぐ臭さ。 なんとも言い尽くせない強烈な匂いだったのだ。 そんな匂いが車中に充満しているのだからたまらない。 何を食べたらそんな匂いが出るんだ。 しかし、そんなことは本人の前では口に出せない。 だが、明らかにそいつの足の仕業だ。 しかし驚いたことに本人はまるでへっちゃらな顔だ。確かに、スカンクが自分の匂いを嗅いで失神したという話は聞いたことがない。 昨日はそんな中、みな耐えに耐えた。 そいつは自らしびれる上に、他の人間をもしびれさせる、そんなナイスガイなのだ。 だとしたら、車は避けたい。ぜったいに避けたい。それがみんなの願いだった。 そして、無理してでも歩いて食べに行ったのだった。 11(金) 60 80【22:40】 ▼一日中の雨。雨にしては花粉がひどい。どういうことなんだ。納得がいかないのだった。 ▼昼時。業者の一人の行きつけの店が近くにあるとのこと。そこのランチがお得だと言うのだ。近くだと言うので、ちょっと行ってみることにした。 5人で車に乗り込む。 だがしかし、いっこうに目的地に到着する気配がない。 どこなんだよ、その店。 いつの間にか、幡豆から蒲郡になっているじゃないか。 その証拠に、「ラグーナ蒲郡」の看板だ。 遠いよ、遠い。 文句を言いながらも、ようやく店に到着。すっかり昼は過ぎており、案の定混んでいる。 2階の宴会場に通される。しかし、今度はなかなかランチが出てこない。 そして皆すっかり待ちくたびれてしまって機嫌が悪くなってきた頃、ランチが運ばれてきた。 ランチは確かに豪華だ。エビフリャアのでかいのが3本のっている。他にはマグロのぶつ切りだ。 ランチが来るや否や、待たされたことも忘れて、みな怒涛のごとく食べた。待つのに比べ、食べるのはあっと言う間だ。まったく食べ物に対して有り難みのない奴等である。 皆、すっかり食べ終わり、店を出ようと出口へ向かおうとした瞬間、業者の若者に異変が起きた。 なにやら様子がおかしいのだ。 どうやら、歩こうにも思い通りにいかないらしく、いまにもひっくり返りそうだ。一体どうしたと言うんだ。 「しびれている」 それは、そいつの足を見れば一目瞭然である。爪先立ちなのだ。 バレリーナかよ、おまえ。 しかし、本人は気付いていないらしく、思い通りにならない自分の足に、ひとしきり「あれ〜、あれ〜」と言っている。 まったくもって、しびれる男である。 しびれる男になるのは少々気が引けるので、明日は近くに食べに行こうと思うのだった。 10(木) 120 100 【22:50】 ▼夜は下期の打ち上げ会。いつもの居酒屋である。 隣に座った女性社員と宮本武蔵の話、映画の話、そして果ては憧れてるものの話しに及んだ。彼女には夢があると言う。いわば憧れの仕事である。女の子だけに、それはさぞかしロマンチックな夢なのだろう。そんな、彼女の憧れ、それは… 「メイドのスパイ」 なんだそれ。 スパイのメイドではない。メイドのスパイなのだ。 聞くところによると、普段はメイドの姿。そしてその実体はスパイだと言うのだ。 そして彼女はさらに夢を語る。 「巻き込まれたい」 どうやら、台風に巻き込まれたいわけではないらしい。何か事件に巻き込まれたいと言うのだ。即ち、彼女の夢を要約すればこうだ。 「大きな屋敷でメイドで働くも、その正体は凄腕スパイであり、ひとたび行動を起こせば必ず事件が発生し、そして巻き込まれる。そんな波瀾万丈な女になりたい」 妄想もほどほどにしてもらいたいものだ。 9(水) 60 80【23:30】 ▼幡豆から小牧へと守備範囲の広い1日。 一見、仕事をしているようで、そのほとんどは移動時間である。移動時間はリフレッシュに最適なのだ。 ▼にわかに多忙な様相を呈してきた。多忙だが、明日は打ち上げの飲み会である。多忙な中の打ち上げは、さらに多忙を呼ぶ。 8(火) 200 100 【22:50】 ▼かなりの雨だった。今日のこの雨は桜の終焉を意味する。 ▼その男は実に堂々としていた。初老のおっさんである。まるで脇目も振らず我が道を行くのだ。しかし、良く見るとそれは我が道ではない。公道である。しかも片側3車線の幹線道路だ。 そんな道路を堂々と横切るのはやめたまえ。しかも歩みは実にゆっくりだ。しかし、あまりにも堂々としてるため、どの車も止まっちゃっているのだ。1台くらい間違えて轢いたって良さそうなもんだが、ものの見事にぴたっと止まっているのだ、クラクションも鳴らさずに。 このくらい堂々としていると、なにか凄みを感じるのである。 ややもすれば、弟子入り志願しそうなオレである。 だがしかし、道路を渡り切った次の瞬間、おっさんは縁石に躓きすっころんでしまいました。 ただの酔っぱらいだよ、あんた。 7(月) 60 80【22:40】 ▼今日は、アトムの誕生日である。 あちらこちらで、イベントが開催されたようだ。 鉄腕アトム、仮にも架空のマンガのキャラクターである。それが、これだけ話題になるのだ。改めて、手塚治虫の凄さを再認識する。 ▼アトムと言って思い出されるのは、これだろう。 誰しもやったことがあるはずだ。ないとは言わせない。 「シャンプーでアトム」 シャンプーで泡だった髪の毛をつんつんさせるのだ。そして、皆、決まってこう言う。 「アトムの出来上がりぃ」 けっして、「仁王様の出来上がりぃ」とは言わない。 なにしろ風呂でシャンプーと言えばアトムなのである。 それにも増して重要なことは、アトムを作ったのはお茶の水博士ではなく、天馬博士だと言うことだ。 6(日) 120 100 【20:50】 ▼仲間で花見。確かに花見。だがしかし、なんて遠いんだ、桜の木。 桜の木は、河川敷の向こう側なのだ。向こう側でもしっかり桜は見えている。したがって、立派な花見と言えよう。そんな中、バーベキューをむさぼり食う。そんなオーソドックスな花見なのだった。 花見の後は、定番のカラオケである。なぜ、カラオケなんだ。食後の後はデザートだろう。だったら、花見の後はカラオケなのだ。3時間のデザートはいかがなものか。 好きだからしょうがない。なんてカラオケ好きなんだ、あんたら。 オレもだけど。 ▼そんなこんなでなんとか、間にあった。 大河ドラマ武蔵、そして、K−1JAPAN。 奇しくもK−1も武蔵。メインイベントだ。それにしても相変わらずな、武蔵。いつもいつもどうしたら、そんなつまらない試合ができるんだ。 相変わらず急所にもらう武蔵、そして単発な攻撃。 武蔵の試合で面白いのは、武蔵自身がKOされるときに限るじゃないか。 5(土) 60 80【22:30】 ▼最近、どうも滞り気味なのである。エッセイ「たわごとですかーっ!」と「武蔵を語る」だ。「武蔵を…」に至っては、次の回がある前日にアップする始末である。そしてようやく本日アップした。今日が休日でなかったら、どうなっていたか分からない。 ▼「たわごとに…」にしたって、最近どうもダメだ。バカらしいことがなかなか思い浮かばない。もっともっと、バカらしいことを書きたいのだ。 バカなことを考える。そんな心の余裕が必要なのだ。 4(金) 220 100 【22:30】 ▼午後から雨。明日も1日雨だと言うじゃないか。花見の前に散るんじゃないだろうな。 まあ、それも良かろう…どっちなんだ。 3(木) 60 80【22:30】 ▼なんだか今日は疲れた。 ▼いつも間の悪いやつは必ずいるものである。 車で慣れない道を走っているときだ。一本道を間違えたら一貫の終わりである。そしてオレは目を皿のようにして標識を確認しながら次の曲がり角を捜す。そんな極限状態にオレはいるのだ。そんなとき、決まって電話が掛かってくる。しかもなぜかいつも同じやつだ。電話に出る。出たらもうダメだ。切った瞬間、いまオレがどこにいるのか分からないのだ。なにしろ、呆れて面白いほど間の悪いやつはいるのだ。 2(水) 200 100 【22:40】 ▼1日、雨。 桜は満開なはずだが、この雨で台無しである。 花見をするなら今週をおいて他はないだろう。しかし、皆忙しいのである。いつもの場所でいつもの花見が今年はできるのだろうか。 そんなことを考えられる日本は、まったく平和なのだった。 1(火) 60 80【22:40】 ▼ちょっとばかり痛かったのである。 そのシャッターは幅6mとかなり大型のオーバースライダー型である。 そのシャッターを開けようと、ハンドルを持ち回転させた。その瞬間シャッターは上がるのだが、その時思いも掛けない事態が起こった。 ハンドルとシャッターの鉄板の間に指が挟まってしまったのである。 そして、右手の人差し指が挟まったまま、おかまいなしにシャッターは上がった。このままだと体ごと持っていかれるか、指だけ持っていかれるかだろう。そう頭をよぎった瞬間、指を引き抜いた。 激痛… 手を見ると、なんとか指は付いていた。しかし、人差し指の内側がえぐられるようにめくれていたのである。皮で言えば、約10枚分だろうか。いったい何枚あるんだ、指の皮。そうこうしているうち、まもなく血が出てきたため絆創膏を貼った。 絆創膏はすごい。何が凄いって、ただ貼ったと言う安心感だけで痛みがなくなるのである。イッツ ア マジック。 エキセドリンも凄いと思ったが、絆創膏も負けず劣らず凄い。 あとは、血が止まり、くっ付くのを待つだけだ。 このことからオレは次のようなことを考えた。 「昔、絆創膏のことをサビオと言っていたが、なぜかいまは、バンドエイドだ」 どうでもいいことである。 とにかく、何はなくとも絆創膏なのだ。 |