◆たわごとですかーっ!!◆



▼01/9/01【キャッチフレーズにもほどがある】

人はなにかと言うと肩書きを付けたがるものだ。
そのひとつにキャッチフレーズなるものがある。
その人間を、一言で表現する方法である。
やっぱり、こういうものは、ないよりあった方が格好がいいし、世間にインパクトを与えるには必要なものなのであろう。

例えば、こないだの世界陸上に出場した(また世界陸上ネタかよ)3段跳びのエドワードのキャッチフレーズは何であったか。
覚えているかい、ちみたち、、、ちみたち、ってあんた。
そう、「スクランブル交差点を3歩で渡る男」、である。
なんとも格好がいいではないか。しかも分かりやすい。みんな、スクランブル交差点が何mあるのか知らないのにである。
1mのスクランブル交差点だったら、いったいどうするってんだい。
どうする、ってこともないでしょうねえ。

では、なぜ人はそれを格好が良いと思ってしまうのだろうか。
なぜならば、その大きさ、スケールをすぐにイメージできるものを題材として使っているからである。そのものに対してこの人はこんなことまでできちゃうんですよ、ということを提示するのである。
だからこの場合、スクランブル交差点という巷の人がすぐに情景として頭に浮かぶものを使ったわけだ。そしてこれにより、それを耳にしたひとは、「こりゃなんだかもの凄いことになってるぞ」、ってなことになるわけなのである。どれくらいの大きさか、はっきり知らないのにである。
まったく、知ったかぶりもいいところだ。
完全に君たちは、乗せられている。
そこまで言う必要はないんだけどさ。
なにしろ「スクランブル交差点を3歩で渡る男」というキャッチフレーズは格好のいいものなのである。
これに対し、「スクランブルエッグを3秒で食べる男」ってのはどうだ。
だからどうしたと言われておしまいである。
ま、ある意味凄いのかも知れないけど。
スクランブルエッグじゃ、いかんせん、イメージ的にしょぼ過ぎるというものだ。やはり、こういうものはスケールの大きさがものを言う。

但しだ、「琵琶湖を10万歩で渡る男」
こうやぶからぼうに言われても、凄いんだか、どうなんだか、さっぱり分からないってなもんだろう。
無闇に大きければいいと言うものでもないようだ。そもそも琵琶湖なんて人の足で渡れないじゃないか。

また彼のことを人は「神が宿る男」ともいう。
こりゃまた凄いじゃないですか。
神以上のものが、この世の中にありますでしょうか。
参りました、降参です。
それならば、「サナダムシが宿る男」というのはどうだ。
どうだと言われても返答に困るじゃないか。
そもそも、サナダムシってどんな虫なんですか。
しかしながら、いまどき不可思議で魅力的なキャッチフレーズではないだろうか。
近寄り難いったらありゃしないけど。


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