モバイルギア、通称モバギと付き合い始めて早2年半になる。
私は昔からパソコン好きであった。
古くはシャープの初代ポケコンのユーザーであり、それでBASICを
こつこつと打ち込んだものである。
現在、家にはタワー型DOS/V機、仕事にはノートパソコンを使っている。
最近モバイルという言葉も耳に聞きなれてきた。
いつもパソコンを持ち歩いて、好きなときに使えたらいいなあ、とも
常々思っていた。
PDAと呼ばれる携帯端末、やはり人気はザウルスである。
昔からシャープの電子手帳を愛用していたのだが、そのザウルスも
なにか電子手帳のイメージがついてまわり、自分にとっては、電子
手帳に毛が生えた程度のものにしか映らなく、いまいちインパクト
に欠けるものがあった。
そしてもう一つ気になったマシン、HP200LX。
これはもう携帯端末の名機、定番である。
しかし以外と高い、おいそれと手が出せない。
そこであるとき、ノートパソコンにしてはやけに小さく、ちょっと
地味めなマシンが目に止まった。NECのモバイルギアである。
見ると電子メール専用マシンと記載してある。
「な〜んだ、電子メールのやりとりにしか使えないのか」、とその
ときはそれだけで終わってしまったのだが、ある時これがパソコン
通信やインターネットにも使えるということを知り、再び興味が沸
き始めた。
それからというものパソコンショップに行っては、モバイルギアを
横目で見つつ、また情報を得るためにニフティのフォーラムを覗
いたりなどして検討した。
「うん、これは使えそうだ」
そう確信した日から私とモバギの日々は始まった。
朝出がけにモバイルギヤを愛用のセカンドバックに入れ出かける。
職場に着いてモバギを開く、フタを開ければ即電源オン。これが此
の上なく便利である。
携帯端末は、必要なときに、さっと取り出してさっと入力できなけ
れば意味がない。
電源オンしてから使用可能状態まで何分もかかっていては、思考が
寸断され、まさにいまなにをしようとしていたのかも忘れてしまう。
珠玉のソフト、DoDiaryで今日の予定の確認。
またこれで、その日の出来事などもメモしてしまう。
少し前までシステム手帳を使っていたのだが、いまでは完全に
その座はモバギが奪ってしまった。
紙の記録も捨てがたいものがあるのだが、検索という点において非
常に難がある。
その点、デジタルの記録は、どういう形であれ、取り敢えずデータ
として入っていれば検索によってたちどころに欲しい情報を取り出
すことができる。
なお、私のモバギは、いわゆるDOS化していて、パソコン然とし
ている。
DOS化に成功したとき、昔パソコンを始めたばかりの頃、MSー
DOSに悪戦苦闘していた自分を思い出し、思わず懐かしさを感じ
てしまった。
モバギは特にDOS化しなくても標準の機能で十分使えるのだが、
これによって、世に出回る様々なソフトを使うことができるのだ。
しかしNEC製なのにDOS/Vなので、昔使っていた98用のD
OSソフトが使えないのが非常に残念だが、、、
文書作成などはサクサクとJEDというフリーソフトエディタで書
いてしまう。
これをあとでWINDOWSのワープロソフトで清書すればok。
最近は、ニフティのメインの会議室の巡回、レス書き、アップは
モバギでやっている。
モデムが内蔵されてるので、ただモジュラージャックを差し込むだ
け。出先でも、携帯電話やグレ電から簡単に通信できる。
また、どんな体勢でも、気の向くままにキーを打てるのがいい。
まさに座右の書ならぬ座右のマシンである。
喫茶店に入り、おもむろにモバギを取り出す。
ノートパソコンだと大げさ過ぎるし、ザウルスでは長時間の入力に
難がある。
その点モバイルギアの一見したさりげなさは、人目を気にすること
なく入力に没頭することができる。
そしてなんといってもそのキーボードの叩きやすさは卓越している。
出張にもモバギを連れていく。
出張先でも携帯通信でニフティの巡回とメールチェック。
空き時間を利用してレス読み、レス書き。
時間を持て余すことなく利用できるのもマル。
駆動電池もどこでも手に入る単三乾電池2本でOK。
しかもこれで30時間も持つ。
ノートパソコンでは到底無理である。
因みに私は、市販のニッカド電池を使用している。
世の中WINDOWS一色の中、一昔前のDOSでバリバリ動く質実剛健なこういうマ
シンも趣があっていいじゃないだろうか。
最近は携帯端末もWINDOWSーCEマシンが主流となり、DOS版モバギもめっきり
影が薄くなってきた。
なんとか生産し続けてくれるのを切に願うばかりである。
Marvelous Marvin Kumular
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